白の魔王
翌朝、俺たちは冒険者として依頼を受けるために、冒険者ギルドへと再び向かった。
「・・・なんだか周りから化け物でも見るかのような目を向けられてるような・・・」
「まあ、昨日は派手にやっちゃいましたからね~」
周りの人の会話に耳を傾けてみる。
「ほら、あの人だよ!噂の・・・」
「あいつが・・・」
「あれが・・・」
「昨日の・・・」
「白の魔王・・・」
「・・・お前魔王とか言われてるぞ」
「失礼ですね!私はその程度の力ではありません!」
それに、意識的に人から避けられている。さらには警備の兵士にまで警戒されている。
「なんだかやりずらいな」
「いいじゃないですか!!そもそも、主様は畏怖されるべきなんですよ!!」
冒険者ギルドにつき、掲示板へと向かう。すると、掲示板を見ていた他の冒険者が掲示板から離れていった。
「とことん避けられてるな・・・」
「お、俺たちは屈しないぞ!!お前らなんか、S級冒険者パーティ「白翼」の相手にもならないんだ!」
「白翼?」
「ああそうだ!女神様の加護を受けている白翼の皆さんは、かつてないほど魔王を追い込んだ実力者だ!その白翼の皆さんが今日王様に呼び出されてるんだ!噂では、新たな脅威の排除を命じられるらしい」
「その脅威が、俺たちだと?」
「白の魔王。昨日の夜、とんでもない魔力の放出が確認された。その直後、A級冒険者が精神崩壊した状態で発見されたらしい。その冒険者が断片的に伝えたのが、白の魔王の存在だ。そこのお前だろ!!全身真っ白の女!!」
「私は主様の従者であって、魔王などではありません!!それとも・・・」
レコの目つきが変わった。
「ここで死にたいのですか?」
ギルド全体が凍り付く。
俺は適当な依頼の張り紙をとってギルドの受付に行く。
「この依頼を受けたいのですが」
「は、はいい!わかりました!!行ってらっしゃいませ!!」
「いくぞ、レコ」
俺はレコを連れ出し、依頼の場所へと向かった。
「王都を出るのですか?」
「ああ、とある村が、オーク数十匹に襲われているらしい。その討伐だ」
「村まで歩くのですか?」
レコが心底いやそうな顔をする。
「さすがに飛ぶよ、この前痛い目を見たしな」
飛んで行くと、村までは一時間とかからなかった。
「お待ちしておりました、冒険者様!」
村長が出迎えてくれる。
「状況は?」
「はい、オークの者どもにかなり被害を出されました。死者も出ています。一刻も早く解決に・・・」
「わかった、今から行く」
「お、お待ちください!オークはかなりの数です!しっかりと準備を・・・」
「大丈夫です。必ず勝って見せます」
こうして、俺たちはオークのアジトへと向かった。




