表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/11

異世界転移は唐突に 0-1

文章経験は少ないですが楽しく書いていきます。よろしくお願いします。

その日、神々の定例会議にて。

6人、いや6神が一同に集まり円状に並んで座っている。その奥に佇む長く白い髭を蓄えた老人のような見た目の神が低い声で発する。


「--して、あの世界の進歩はどうなっておる」


重みのある声は部屋全体に響き渡り残りの神々は真面目な顔つきで誰がその問いの答えを発するのかを待っている。


その中で声を発した老人の向かい側に座っている少女、少年のようにも見える容姿端麗な姿をした神が俯きながらどう返答しようかを非常に焦りながら思考を巡らせている。


「(やばいやばいやばい!前回の会議で調子の良い事言ってしまった手前何も進んでません何て言えない!!ボクはちょっと気になる漫画やアニメという物を見つけてしまってそれに夢中でしたなんて口が裂けても言えないぞ!!)」


顔には出さずにあくまで冷静さを保ってますという体裁の表情をしながらその神は必死に返答、もとい言い訳を考えた。


そこに痺れを切らした老人の神が追撃のように次の言葉を投げかける。


「どうなっておる、とわしは聞いておるのだが?女神フォルトゥナよ」


名指しされてしまったその神、フォルトゥナは焦りを最大限声に出さないように気を付けながら返答をする。


「は、はい!現在ボ......私が管理してる世界【エピクロス】はステージ3に到達しており依然としてヒト種族と魔物種族の共生は問題なく可能であるというご報告を......」


その様にフォルトゥナが報告している所に老人は眉をひそめながら聞き返す。


「ステージ3?確か前回の定例会議の際にもステージ3だと其方は述べていた記憶があるが?」


述べている最中に痛い所を突かれてしまった彼女は身体をびくりとさせながら言葉を続けていく。


「も、もちろん!この世界の目的がステージの段階を6まで上げることが出来るのかという大事なテストケースだと言うことは十分に理解しております!それ故に急いては事を仕損じると言いますが、世界への急な干渉は控えるべきだと誠に勝手ながら判断し未だステージ3に留まっているという事に......」


彼女の必死な弁明もといサボっていた言い訳を聞いた老人は顔色を変えずに先ほどまでと同じ口調で返事をしていく。


「ふむ、急いては事を仕損じる、か。確かに良い言葉ではあるが今回の世界に関してはまだステージ3、仮に干渉を行い失敗したとしても挽回可能な時期であるとわしは考えておるが?」


そう老人はフォルトゥナに追及をする。なんとかフォルトゥナは必死に考えていた言い訳を口にした。


「他の世界と違い今回のこの世界はまだヒト種族や魔物種族のバランスが非常に不安定なのです!どちらかが、あるいは一方の種族の中でバランスが崩れれば全てが瓦解してしまうと私は判断しました!神としての権能を行使し干渉するのは一瞬ですが、仮に失敗したときの世界の復旧には時間が掛かります!そうした場合面倒......ではなく!世界に対して過干渉になるのではと!」


必死に面倒くさかったという言い訳を何とか取り繕いながらフォルトゥナはしていく。

その言葉を聞きながら老人は答えた。


「あいわかった、その様な言葉より行動(・・)で示してもらおう。次回の会議までにエピクロスのステージを4(・・・・・・)まで上昇させよ。よいな?」


淡々と告げられたその言葉にフォルトゥナは「はい......」としか答えることが出来なかった。

不定期でやる気次第で更新頻度が変わります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ