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修行編 第1話 再び目指す道 その1(28)

トンブリーマーケットの初出勤の日、健一は店主の下松和夫に案内される。そこには、店長をやる事になっている遊び人の長男和伸とマッサージ点をやっていてエキゾチックな長女和美と出会うのだった。


青木貿易を退職した翌日。

28歳の大畑健一は、新しい就職先であるトンブリーマーケットに向かった。

店主の名は下松和夫で、年は44歳。

奥さんはタイ人で下松ウドムといい、42歳。

2人には子供が2人いて、今年23歳になる長男の和伸と20歳になる和美であった。


「ああ、大畑さんよく来てくださいました。新しいお店「トンブリーレストラン」は来週オープンの予定で、内装作業も最終段階になりました。今から見に行きましょう」下松和夫は、健一を伴い、新しいお店に向かった。


新しいお店を見た瞬間、健一は「あっ」と声を出しかけた。

トンブリーマーケットに働く事になった直前、何度も亡き妻千恵子が、

夢に出た時の食堂と全く同じだったからであった。

「やっぱりそうだったのかあ・・・」健一は少し身震いした。


この店は20坪くらいで、テーブルが5席ほどと、厨房が結構大きめに作ってあった。

「これが厨房です。ところで大畑さんはタイ語もしゃべれるんですね」和夫の問いに健一はやや照れながら「ええ、よく使う会話なら」

和夫は安堵の表情を浮かべながら「実はタイから2人ほど見習いが来るので指導してやって欲しいんです」


健一は少し慌てた。

確かに、学生時代のアルバイトで、小学生に英語を教えるなどの家庭教師の指導は、父兄の方々に好評だった。

また、その後作った、タイ料理研究会(TFRA)でも、料理の説明や指導を頻繁に行っていたので、教える事には全く抵抗は無かった。


だが、それは日本人相手に、英語やタイ料理を説明した時の話である。タイ人が相手というのは・・・。「根本的に外国人の言うことなんか聞くのだろうか?」そう思ったものの、

「ええっ、はいわかりました」と答えるのが精一杯であった。


「後は、ホールに3名。今日2人ほど雇いました。

まあこれは息子がやりますので。うん?あいつまだ来ないな、何をしているんだ?」少し苛立つ和夫。

「オヤジごめん」10分後に若い男が現れた。「おい、ったく、30分遅刻だぞ。お前がこの店の店長だからしっかりしないと」

和夫は脂ぎった顔を息子のほうに向けて遅れてきたことを怒った。


「大畑さん、失礼。こちらが息子の和伸です。遊んでばかりでどうしようもないんですがね、一つよろしくお願いします」健一は和伸に挨拶をする「大畑です。よろしくお願いします」


しかし和伸は、ガムを噛みながら「おう、宜しく!」と健一を見下した態度。

和伸は金髪で、ドクロを形どった派手なアクセサリーを身につけ、誰が見ても、“不良“・“遊び人”と言う風貌で、これには、健一は面食らうのだった。


次に和夫は、マッサージのお店のほうへ。

「元々は妻のウドムがタイ古式マッサージを日本で始めたいということから始めたお店です。

昨年、青木さんと知り合って食材屋を始めたところ、おかげさまで、順調に売上が伸び、お客さんからの要望もあったので、思い切って今度はレストランを始めることにしたんですよ。

ただ、ランチ営業をやらない代わりに深夜まで営業します」


和夫の説明に一つ一つうなずく健一。

「わかってます。恐らく後片付けをすると始発電車で帰ることになるんですね」

そうこう2人で話していると、マッサージ店に到着。「大畑ですどうぞ宜しくお願いします」

店番をしていた和美が「遊び人の兄を宜しくね。と笑顔を見せる」どうやら一家では和伸の遊びぶりが相当悩みの種のようだった。


和美のほうはハーフらしいエキゾチックな顔立ちをしていて、兄と違い真面目に仕事をしているのを健一もほほえましく思うのだった。


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