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21 新兵器

次回まではかなり短いです

ご了承ください

織田征伐(小牧・長久手の戦い)が終わり3ヶ月。

丹波の統治は順調で今月は豊作だった。


そこで光秀は秀種と共に近江国友の鉄砲鍛冶師元へ訪れていた。

織田征伐で鉄砲の威力を知った光秀は新型の鉄砲を考えるためにここにやってきたのだ。


「先の戦で井伊直政が盾を使用して突っ込んできた。盾を破壊しなおかつ敵を討ち取る方法はないか?」


「それならば弾を大きくすれば良い話にございまする。ただし問題があります。」


「なんじゃ?」


「鉄砲を撃った時の反動がかなり大きくなりまする。」


「それを抑える手立ては無いのか?」


「分かりませぬ。しかし堺の南蛮人に聞けば何かわかるやも知れません。」


「承知した。わかり次第また来る。」


そう言うと光秀と秀種は堺へ向かった。


「何故そこまで鉄砲に拘るのです?」


秀種が聞いた


「では源助(秀種)よ。お主は優れた鉄砲を多く揃えている大名に戦を挑もうとするか?」


「そのような無謀な戦を挑もうなど有り得ませぬ。」


「そういう事じゃ。鉄砲は戦を止める効果もあるのじゃ。」


「なるほど。さすがは兄上でござる。」


秀種は納得している様子だった。

早速光秀達は堺で南蛮語の話せるものを雇い南蛮人に手当り次第に大口径鉄砲の反動を抑える方法について聞いた。


「堀様、あの南蛮人がどうやら知っているそうにございます。」


通訳が南蛮人を連れてきた。


「言葉はわかるか?」


「はい。多少は。」


どうやら日本語がわかるようだった。


「それでどのようにすれば反動を抑える事が出来る?」


すると南蛮人は紙に絵を描き始めた。


「我々の国では鉄砲はこのような形になっております。」


南蛮人が描いた鉄砲は日本のものに比べて長く持ち手の後ろに長方形のような形をしたものが伸びていた


「この後ろのものはなんじゃ?」


「これはストックというものにございます。これを肩に当てることでしっかりと狙いを定めることができます。」


「しかしこれでは具足と干渉して構えることが出来なくなるでは無いか?」


「ですからこの国では使われていないのです。もしこのストックというものを鉄砲に付けたいのならば具足に肩を当てる部分を切り抜く必要がございます。」


「なるほど。お主は南蛮の武装に詳しいのか?」


「はい。元々はイスパニアの歩兵でした。」


「名はなんと申す?」


「フランコも申します。」


「よし、フランコよ。お主某に仕えよ。欲しいものがあればなんでも申すと良い。」


「承知致しました。堀家の発展に貢献出来るように尽力致しまする。」


こうして新たに堀家に家臣が増えた。


早速光秀はフランコを連れて国友に戻り鉄砲鍛冶師にそれを説明した。


「なるほど。1度試しに作ってみますがしばし時間がかかるかと思われます。」


「あいわかった。完成したら連絡してくれ。」


城に帰った光秀は次に利三と秀満を呼んでこれからの戦いについて話した。


「これからは鉄砲の時代がやってくる。そのために南蛮人のフランコを召抱えたが戦い方そのものを変えていく必要がある。そこで我らは総兵力のうち半数を鉄砲にしていこうと考えておる。」


「半数ですか!?」


2人とも驚いていた。


「左様。そのためには白兵戦になっても鉄砲が使えるようにする必要がある。何か案はないか?」


「それなら刃を巻き付けてはいかがでしょう?」


「それは名案じゃ。銃身の横に装着すれば白兵戦になった時でも使えるはずじゃ。」


「では鉄砲にあった紐のようなもので巻き付けましょう。早速鉄砲に合う長さの刀を作るように刀鍛冶に命じて参ります。」


利三が走っていった。


「では常勤の鉄砲兵を用意する必要がありますな。」


「ああ。少なくとも次の徳川との戦までにはな。」


こうして堀家は軍の近代化を進めていくことになる。

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