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長靴を履いた猫  作者: 若林 信
4/7

第四場

*この作品の読み方*


小説になっていますが、これは舞台演劇用の脚本になります。

なので、基本的に地の文などがほとんどありません。あくまでも、会話を楽しんでいただく、演劇をイメージして楽しんでいただくものになっております。

ご了承の上、お楽しみくださいませ。



第四場      小麦畑



(村人たちが数人、小麦の刈り入れを行なっている。)


村人①「今年は豊作だな!」


(村人たちが口々に同意する。)


村人②「だが、あいつがみんなもってっちまうからなあ。」


村人①「本当に凄い魔法使いというなら、麦も自分で作れば良いのに。」


(村人たち、苦笑し、歌を歌い始める。)


♪麦の種まきゃ 麦がなる

 豆の種まきゃ 豆がなる


 ハトにスズメに 野ネズミ うさぎ

 寄らば 情けは かけられぬ

 なった 麦刈り 束にして

 待っているのは 待っているのは

 頭の大きな 黒ねずみ


 麦の種まきゃ 麦がなる 

 豆の種まきゃ 豆がなる 

 あちらに見えるは お城なり

 麦をとりたて 鍵をかけ

 「誰にもやらぬ おれのもの」

 

 魔法使いか 盗人か

♪頭の大きな 黒ねずみ


(ナイト、歌の途中で舞台の端に出てきて怖い顔の練習をする。歌が終わったところで雄叫びをあげて登場する。村人たち、驚いて手をとめる。)


ナイト「よいか、者共!!」


(村人たち、震え上がり、一つところにまとまる。)


ナイト「もうじきここを王様の馬車が通りかかる。そしてこの畑が誰のものかと聞かれるだろう。その時、お前たちはこう答えるのだ。『この畑はカラバ伯爵のものです』と!」


村人たち「カラバ伯爵?」


ナイト「そうだ。カラバ伯爵だぞ、わかったか!この地の新しい城主の名だ。言うことをきけば悪いようにはせん。だが、聞かなければお前ら全員、ぶち殺してやるからな!」


(村人たち、はいと口々に答え、逃げ出そうとする。)


村人②「どうせ誰にとられても同じことさ。」


ナイト「そうそう。どうせ誰かにとられるなら、カラバ伯爵のほうがマシってものさ!」


(ナイト、村人たち、退場。)









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