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さらわれた姫は、自由を謳歌する事にした。  作者: 花籠 密
1章 魔王城での生活
6/14

6︰エリベルトと結界魔法 2

すみません、一話一話が長いと飽きるのではと友達に助言を頂いた為、勝手ながらこの話からは今までの3分の1の文章量で分割して投稿させていただきます。

今までは1話辺り5000~7000字程度だったのですが、1000~2000字程度になっています。

その代わり投稿スピードは分割した分だけ上がると思いますので、これからも読んで貰えると嬉しいです。

部屋の中で半透明で球形の結界が一つ、発動していた。

 ぼんやりと青白い光を発しているその中には、赤髪の少年と白髪の少女――エリベルトとエリノアが居た。

 

 「っ!!!!成功、したのか、これは」

 「あぁ。大成功だとも」

 

 エリノアは自分達を囲む結界を眺めながら満足そうに腕を組むと、エリベルトに視線を向けた。

 

 「さて、ここで問題だ」

 「な、なんだ」

 「何故エリベルトは今まで結界魔法が使えなかったのか」

 「……。…分からない」

 

 ほんの少し考えた後、拗ねたようにエリベルトは答えた。

 その反応が気に入ったのだろう、ニヤニヤしながらエリノアは彼の手から教本を取った。

 そしてその頁を適当にペラペラと捲りながら話し出す。

 

 「本来呪文とは簡単な言葉だけで良いはずだった。

 例えば『水の精霊よ、この本を水球に包んでください』なんてな」

 「………」

 

 黙って静かに話を聞いているエリベルトを確認すると、エリノアは小さく「いい子だ」と呟いた。

 

 「しかしこんなに簡単に力を使えては、精霊の有難みが失われてしまう…。

 そう思った精霊が少なからず現れ始めた。その結果、単純な言葉では精霊が力を貸さず、魔法は使えなくなったんだ」

 「その割に精霊が見える者は無詠唱で魔法を使える事が多いな」

 「そうだ。

 彼らは精霊が見える分コミニュケーションが取れるからな。精霊との仲が良くなれば念じるだけで力を貸してもらえる。

 それに治癒魔法なんかは火を起こしたり水を出現させるのとは違って、魔力によって身体能力を活性化させるだけだから無詠唱でも使えることが多い」

 「そんな原理があったのか…」

 「ふ、中々研究とは奥が深いだろ?」

 

 楽しそうに笑うエリノアに、エリベルトもつられて笑みを浮かべた。

 

 「まぁ、そんな訳で精霊が力を貸さなくなったことに焦った奴らは、より精霊を崇めるような言葉でお願いをし始めた。

 これが今のような呪文の始まりだな。

 それが広まる内にどんどんと余分な言葉が付け加えられていき、最終的には無駄だらけの呪文に至ったわけだ」

 「へぇ…」

 「そして、無駄だらけの呪文は魔力も無駄に使ってしまう。

 よく言うだろ?長い詠唱の魔法ほど威力が強まるって話」

 「あぁ…。もしかして、丁寧なお願いをするほど力を貸す精霊が増えるって事か?」

 「その通り。だからお前は初めの呪文だと魔力の消費が大きくて使えなかったというわけだ」

 「結局俺の魔力不足が原因かよ…」

 

 長い説明の末、魔力の少なさを指摘されたエリベルトはため息を吐いた。

 しかしエリノアはそんな彼の肩を慰めるようにポンポンと叩く。

 

 「確かに魔力不足が原因ではあるが、あんなに無駄な呪文じゃ咄嗟に唱えられないし、広範囲の結界になって敵まで内側に入れる可能性がある。

 それに、ただでさえ結界魔法は魔力消費が大きいからな。仕方ないと思うぞ」

 「………」

 

 またもや子供扱いされたように気がして、エリベルトは頬をふくらませた。

 それを見たエリノアは小さく笑うと、教本をエリベルトに返す。

 

 「それじゃあ、次はエリベルトがやりたい魔法を選ぶといい。

 私が居ればいくらでも簡略化した呪文を教えてやれるぞ」

 「…っ!本当か…!?」

 「あぁ」

 

 それを聞くとエリベルトは嬉しそうに教本を開き始めた。

 様々な魔法を見ては、コレにしようか、アレにしようかと悩んでいる。

 一言に魔法と言っても色々あるため迷ってしまうのだ。

 それに今まではルーカスが教えてきた魔法しか使ってこなかった為、彼にとって自分が使いたい魔法を選んで学ぶと言うのはどうしようもなく胸をワクワクさせる事だった。

 

 「魔王らしく闇がいいだろうか…。いやでも、俺の髪は赤だから、炎にするべきか…」

 

 うんうんと迷っていると、エリベルトは突然背中に重みを感じた。

 驚きつつ背後を確認しようとすると、ずるりと背中から落ちそうになる何かを感じた。

 

 「………エリノア?」

 

 もしやと思いエリベルトが声をかけるが、反応は返ってこない。

 ただ、十中八九今自分の背中にもたれかかって居るのはエリノアだろうという考えが彼の頭の中にはあった。

 そしてその考えは大当たりである。

 徹夜でレオの為に魔力抑制装置の案を練り、昼までぶっ通しで制作してここまで来た彼女は、今会話の途切れたこのタイミングでぶっつりと意識を失って眠りに落ちてしまったのだった。

後からになってしまい申し訳ありませんが、まずはありがとうございます…!

またブックマークが増えておりました!!!!

正直な所、やっぱり反応がないと不安になってしまうのでこういうのは嬉しいですね笑

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