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11.初戦闘で、初魔法を

「ハアアァァァアアッ!」


 声を出しながら私はゴブリンに突っ込む。

 特攻隊にでもなった気分で。


 ザシュッ


 大声に怯んだらしいゴブリンは、カウンターを仕掛けることもなく私の攻撃を受ける。

 次はそうはいかないだろう。


 その前にステータスで、私の体力の残量を確認しておこう。



****************************************


《ステータス》

名前:夢形春香

体力:10/20

魔力:16/16


****************************************



 …………。


 私、次、攻撃受けたら死ぬらしいです。


 どうしよう。

 何か、何か他に、攻撃手段は……、そうだ。

 魔法がある。

 詠唱文は、世界の常識の知識で、初等魔法ならわかる。


 ……詠唱文、恥ずかしくないですか?


 そんなこんなを迷っている間にも、体勢を整えたゴブリンが襲いかかってきた。


 魔法の使い方の詳しいことなんてわからない。

 そりゃあ、恥ずかしいところもあるけれど。

 でも、やるっきゃないんだっ。


「水よ凍てつけ、飛礫と化せ、〈氷飛礫(アイス・ストーン)〉っ!」

 小石サイズの氷をたくさん想像(イメージ)して、魔力の流れとか魔力の使い方も仮定(アシューム)して――、


 ――ほら、できた。


「いっ……けえぇぇえっ!!」


 私は十数個のそれを、ゴブリンに打ち込んだ。


「グギィ!?」


 よし、怯んだね。

 けれども、これだけじゃ決定打にはなり得ない。


 ……震えを、抑えるんだ。


 ナイフを握りしめて、私はゴブリンに襲いかかる。


「イヤ――ッ!」


 心臓を、一突き。

 いや多分、ズレてはいるけど。

 それでも、必死の一撃になったと思う。


 ……そして、血が溢れた。

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