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用済勇者の異世界生活  作者: さめたおかゆ
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吊るしモンスター

 起きると目の前に数種類のモンスターの人形?がぶら下げられていた。


 寝る前にはこんな物ぶら下がってなかった。

 調べてみたらベッドの柵に装着して吊るしているみたい。

 一体なんのために?


 これでも嫌々…渋々…誠に不本意ながら師匠に振り回されて、幼少の頃から数え切れない程のモンスターを見てきたこの俺が知らないモンスターばかりがぶら下がっている。

 

 大きな耳の黒いネズミの様なのや黄色い熊の様なのに水色の鼻の長いの等々。

 しかもそのどれもが服を着ている。 

 そしてなんだか愛らしい見た目をしている。

 ほんとになんで?


 このモンスター達がこの土地特有の個体だとして、こんなに愛らしくして子供に見せたら、最悪外でそのモンスターに近寄って行って殺されてしまうんじゃない?


 それともここら辺の子供達は、このくらいのモンスターなら容易く倒せるのか?


 なにそれ怖い!ここら辺の親御さん方はみんな師匠みたいなの性格でもしてるの?


 だとしたら子供達が不憫でならない。


 もしかして師匠の故郷とかだったりとかしないよね?

 この周辺の人々がみんな師匠みたいな考えだとしたら、もうそこは修羅の国と言っても差し障りはないだろう。

 悪鬼羅刹の巣窟って事でしょ?

 狂気しか感じない。

 少し外に出るのが怖くなった。


 両親(だと嬉しいよね)が優しいのだけは救いだ。

 今俺は前世では知らなかった親の愛情を貰っている気がする。

 すっごい幸せ。

 前世では師匠も居たから寂しいという感じはしなかったけど、やっぱり師匠は師匠だし。戦闘狂だし。なんか違うよね〜。

 感謝はしてるけど。



 まあ、例えここが悪鬼羅刹の国だとしても、敬愛する二人のためならいくらでも修羅になろう。

 目指せ師匠越え!は無理かもしれないけどそんじょそこらのやつには負けない程度はやれるはず。

 前世で魔王も倒した実績もあるしね〜。

 その後すぐに殺されたけど。

 それはノーカンで。

 


 さあ!そんな感じで特訓だ!

 一通り体を動かして(手足バタバタさせるだけだけど)その後は魔力操作の練習おば。


 魔力に関してはいきなり見せて驚かせたいので、両親(はやく確定させたいけど、まだ言葉がわからないのではっきりしない)には内緒にしているから限られた時間しか練習できない。

 慎重にいこう。


 で、魔力操作の進行状況は。おしゃぶりをしていれば、だいぶ魔力を安定して循環させられる様になってきたし、そろそろ次のステップに進みたい。


 そして丁度よく目の前にモンスターの人形がぶら下がっているし、これを使わない手は無いだろう。


 魔力を練って人形まで伸ばし動かしてみる。


 おっ!なかなか上手くできてるんじゃないか?


 黒鼠よ貴様も手足をバタバタさせてやろう。


 水色の長い鼻とでかい耳の貴様は鼻と耳を動かしてやる。


 黄色い熊の下半身丸出しの貴様は上下に跳ねていろ。


 後、あの五つの角を持った薄っぺらいのはなんだ?


 まあいい、貴様はクルクル回転するがいい。


 ふふふ。


 モンスター達が(ダンス)ってるぜ。




 いかん!なんだか変なテンションになってしまった。


 しばらく人形達を躍らせて魔力操作の練習をした。


 しかしこのモンスターを吊るしてあるのは何の意味があるのだろうか?


 魔力操作の練習に丁度いいけど赤子に使わせるにはいささか早すぎる気がするし。


 まあなんでもいいか〜。


 練習になるし。


 これにも一応名前をつけるかね〜。


 ベッドに装着するからベッドは外せないだろう。


 後はモンスター達が幼体で愛らしく笑っているように見えるから…愉快な奴らという事でメリーかな?


 繋げると『ベッドメリー』か。


 モンスターなのに、愉快と言う言葉を使い皮肉を効かせてみたんだが如何だろうか?



 そしていつものように。


 魔力操作の練習で眠くなって参りましたので。


 ここら辺で。


 おやすみなさい。

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