表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/191

ミ、ミレン

マーが

「近い内に僕の五人目の婚約者が現れるかも」


て言ったもんだからイレイやエレムにはどこの誰?と責められるわ、メイルやミレンからは引っ切り無しに電話がかかってくるわで僕は大わらわです。

で、メイルやミレンが何故知っていたかは、どうやらエレムがメイルに連絡をしたみたいなんですよね。


「私もダーリンと婚約しましたわ」


「ダーリン?」


「あっ!ダーリンは光様の事ですわ」


「‥‥‥‥‥‥‥」


で、この後直ぐにメイルは僕のスマホに電話をかけてきて


「光様ああああ!!!!!!」


もう耳の鼓膜が破れるかと思うぐらいの勢いで、で、エレムから聞いた話を凄い勢いで話すんですよ。僕は見えないメイルにスマホに向かって平謝りです。


で、メイルが終わったら今度はミレンですよ。


で、で、またいきなり大声で言われると思ったんですがね、以外にミレンの方が冷静なんですよ。

(僕はメイルの方が冷静にくるかなと思ってましたから)


「‥‥光様‥‥エレム姫とも婚約したんですのね」


となんだか元気がない返事をするんですよ。

あの、"げんきはつらつう!"的なミレンではないんです。


で、僕が

「エレムとの婚約はまだ正式ではないんだよ」


「けど‥‥婚約はするのですわよね」


やっぱり元気がない返事をするミレンです。


心配になった僕は聞いたんですミレンに。なにがあったの?と。


「別に‥‥」


「ミレン、いつも見たいな元気なミレンじゃないと僕は凄く心配だよ。僕に出来る事があるなら相談にのるから」


「‥‥‥‥‥‥光様‥」


やっぱり元気ないミレンはミレンじゃないよ。本当に僕は凄く心配です。そう思いながらスマホに耳を集中していると、


「‥‥‥光様‥‥‥みんな姫様なのに‥‥‥私だけが‥‥‥」


「えっ?姫様?」


「はい‥‥‥私だけが貴族の出です」


「えっ」


つまりミレンは自分以外は三人とも姫様だと

身分の事を気にしていたんです。


「僕は身分なんて関係ないよ。イレイ達だってそうだよ」


「‥‥光様が‥そうは言いますが‥‥私は」


僕は暫し考えて、


「もし身分がどうのこうの言うのが一人でもいたら僕はこの婚約は辞退するよ。なかったことにするよ」


「えっ!それは‥‥‥」


「で、改めてミレンに婚約を申し込むよ」


「光様」


「僕の選んだ三人の姫は身分の事なんて言わないよ。けど三人以外の誰かが言って来たら僕がミレンを守るよ。必ず」


「光様‥‥」


スマホの向こうですすり泣く声が聞こえた。

こんな時、そばにいたあげれない自分が情けなく感じた。


「ミレン」


「‥光様‥‥ありがとうございます。もう‥もう大丈夫ですわ」


「ミレン、僕の方こそごめん。ミレンのその様な気持ちに気づかず」


「ううん、いいのですわ」


「ミレン‥‥‥必ず僕が守るからね。命にかえても」


「光様」


スマホの向こうで明るいミレンの返事に僕はミレンの笑顔が頭の中に想像できた。


「‥‥‥光様♡」


「なに?」


「光様♡‥‥‥今から光様♡の事を"あなた♡"とお呼びしますわ」


「へえっ?」


「あなた♡」


「ミ、ミレン、気が早いよ。気が」


「あなた♡、あなた♡」


「あっ‥‥‥はい‥」


「あなた♡、あなた♡、あなた♡」


暫く僕はスマホを耳元で持ち硬直してましたよ。恥ずかしさのあまり。


「あなた♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」


「は、恥ずかしいよおおおお〜〜」


けどね、イレイとメイルに‥‥‥ミレンの僕への呼び名が変わったの、二人になんて説明すればいいのか誰か教えてええええええええええ〜〜



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ