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イレイ‥‥‥ごめん

アイの指定された場所までドローンを降下させるとそこは岩肌が人一人が乗るぐらいの場所に木々が覆っていた。

よくドラマやアニメではこんな場所に落ちて助かったてのがあるけど、


「ネツセンサーカクダイ」


「ビンゴか?」


僕は少しドローンを上昇させ岩肌の辺りをモニターに映し出すと人らしい足が見えた。


「ビンゴだ!」


僕はガッツポーズを取る。

イレイはモニターを見つめながらないている。


「アイ、フロントウインチの用意を!」


「リョウカイ」


それから僕はエレムをどう助けたのか覚えてない。ただ無我夢中でたすけていたので。

だけど覚えているのは4WD車の所にエレムを連れていきイレイが泣いていたのだけは覚えている。




◇◇◇◇



エレムを助けてどれ位たったんだろうか?

すでに日が昇り始めようとしていた。

エレムの寝室の前で待つ僕。今中では医者がエレムを見ている。


「治せないのでは話にならん!他の医者をつれてくる!」


扉がバンと開くとアレク王が怒りながら歩いて行く。


「いったいなにが?」


僕は寝室の中を覗くと医師がアレク王に押し倒されたのか尻餅をついている。

マキエ妃はエレムの手を握り泣いていた。

そしてイレイも。


僕は医者に近づくと、「大丈夫ですか?」と手を貸すと医者が「ありがとう」と言って立ち上がる。


「なにがあったんですか?」


「エレム姫の症状がわからないのだよ」


「わからない?」


「ああ、何処にも外傷がないのに姫の反応がないのだよ」


「反応がない!」


「そうだ。頭に小さなコブがあるがな」


「コブ!だったらレントゲン、いやMRIを」


「なんだね、その‥‥‥レントゲン、えむなんたらは」


僕は唖然とした。そうだここは異世界なんだ

僕がいた医療の発達した世界ではないんだ。

これじゃあ、エレムを助けたって‥‥‥。


「イレイ‥‥‥」


「ねえ光、なんとかならないの」

涙を流しながら僕に言うが、僕は‥‥‥

僕は、医者じゃないんだ。

けど‥‥‥だけど、エレムを助けたい気持ちはある。


「多分これは脳挫傷‥‥‥だと思う」


「「!!!」」


僕がポツリと呟くとイレイとマキエ妃が僕を見ます。そしてイレイが涙ながらにいいます。


「それは‥‥‥治るの?」と。


僕は‥‥‥小さく首を横に振る。

イレイとマキエ妃の顔を僕は見ることが出来ないでいた。ただ‥‥‥

絶望‥‥‥人はその時どんな感じどんな表情をするのだろう。言葉では言い表せない。ただ目の前の何かが消えた、その様な感じだろうか。それだけが、その空気だけは感じられた。


けど‥‥‥けどすね、好きな人が‥‥‥愛する人がすすり泣く声だけが聞こえても、いたたまれませんよ、僕は。


だから僕はある決心をしました。それを感じ取ったのかチーがエレムが寝ているベッドの所に立っと


「光!それだけはダメだ!」


「チー‥‥‥けどこれしか」


「それでもダメだ!」


チーは小さな首を左右に大きく振りダメだと連呼して僕に言います。

そんなチーと僕とのやり取りにイレイは


「光はなにをするきなの?」


「光は‥‥‥あれをエレムに‥‥‥【リペア】を使うきだ!」


「えっ?」


「あれは無機物、つまり物に対しては有効なスキルなんだよ。けど生物に使ったらなにが起きるかわからないんだよ。特に光!君自身に!」


チーがイレイにそう怒りに近いような言い方で説明するとイレイは僕を見て


「光、本当なの?」


僕はイレイの問いになにも言いませんでした。そんな僕にイレイは何度も問います。「本当なの?」と。

そんなイレイに僕はイレイを抱き寄せ抱きしめると、


「‥‥‥ごめん‥‥‥これしかないから」


「光‥‥‥」


「ごめん‥‥‥ごめん‥ごめん‥ごめん‥」


僕はイレイに謝る事だけしか言えなかった。するとイレイが


「光は私の事を愛してると言いましたわよね‥‥‥あれは嘘なんですか!」


きつい言葉で、いや何か悲しいものが隠れているそのような言葉で僕に話しかけます。


「そんなことはないよ!」


「だったら!‥‥だったらもうこれ以上私を悲しませないで下さい‥‥‥」


イレイは僕の顔を見るとニコリと微笑んだ。しかし頬には涙が流れていた。

そんなイレイに僕は‥‥‥いつのまにか‥‥イレイと唇を重ねていた。


「えっ!‥‥‥///」


イレイが驚いている間に僕はエレムの方に向き替えりエレムの頭に左手を乗せると、


「イレイ‥‥‥ごめん‥リペア!!!」


僕はリペアと叫んだ。



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