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心頼り  作者: 凛
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4月中旬

結局私はオカルト研究サークルという怪しいサークルに入部しました。

名前の通り活動内容はオカルト研究をしているわけではなく、帰りたい生徒は帰る、その他の生徒は只駄弁って時間を潰す、というものでした。


どうしてこんな部活に所属したかと言うと、そこには私の知り合いが入部していたのです。

その知り合いの名は有馬 司と言いました。

当時2年生でしたが、目付きが悪いせいで不良というレッテルを貼られていました。

彼自身それを否定することはありませんでした。


部員は所謂オタクが多いのかと思いがちでしたが、有馬司の存在のお陰か、陰気な部員が生まれることなく新入生の部員は私だけでした。

その他の部員には3年で部長の鷺ノ宮 椿、 2年の秋永柚希などが入部していました。


椿は恐ろしく美人な人でした。白い肌が特徴的で、常に笑顔でいるので関わる人にはことごとく好かれていたように思います。 ですが極稀に彼女から非情な性格を垣間見ることがあり、芯から信用できるような人間ではありませんでした。実は彼女とは、親の仕事の関係上面識はありました。が、直接関わるのは部活を通してが初めてでした。


秋永柚希は2年生ですが非常に臆病な性格で、年上なのに見ていてとても腹が立つくらいに情けない人間でした。ですがかえってその性格であるからこそ私が打ち解けるのに時間は必要ありませんでした。 彼は2年生になってから転部したようでしたが、すぐに司や私の使い走りとして使われていました。


椿はそんな私たちを見てよく笑っていました。

椿の笑顔は少し旭さんに似ていました。

ですから私は椿が笑うたびに、旭さんのことを思い出していました。


その時旭さんと話したのはたったの二回でした。

当時の私は旭さんを見かけても、中々自分から話しかけることが出来ず、逃げてばかりでした。

憧れの対象になってしまったから近寄りがたい、と表現するべきなのでしょうか

ですがやはり心の中では旭さんとまた話してみたいと感じている所もありました。


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