23歳の私から
今日は来てくれてありがとう。
どうぞリラックスしてください。
今日私はあなたに、沢山お話しなくてはならないことがあるから。
こんなに口下手な私なのに、加えて曲がったことをするのも苦手で。
一つ話をするのにも、結論から先に言ってしまいたくなる、という癖があるのです。
ですが結論だけを先に言ってしまうと、今から私の語る話が、単なる不幸自慢になってしまうのです。
今から私の話す内容は2009年、私が高校生一年生の時に実際に起きた出来事です。
覚えていることを、あなたに出来るだけ全て細かくここで明かそうと思うのです。
このことは出来るだけ口外なさらないようにお願いいたします。
23年間生きていて、誰にも話したことはありませんでした。
ですが、彼女を愛していたという事実を
そして彼女を傷付けてしまったという事実を、
私の中で終わらせたくは無かったのです。
そうして私はあなたにこの真実を伝えながら、心の中で彼女に懺悔したいと思っているのです。
そして、どうかあなたの言葉で、彼女に私の言葉の全てを伝えて欲しいのです。
私が彼女に対してどのような感情を抱いていたか、
そして彼女との別れを経てから、どのように暮らしていたかを。