第83話 風紀委員長アテネ②
昨日、諸事情で投稿できませんでした。
ごめんなさい。また土日以外の何処かのタイミングで一日に2話投稿しようと考えています。
こうしてドロケイは始まった。
不良達は皆納得してはいなかったが、逃げ切れば問題ないだろと結論に至り、我先にと学校中に散り散りに逃げて行った。
「んじゃ、俺達も行こうぜ」
「だな、アテネちゃんとの鬼ごっこ。追われる男ってのは辛いぜ」
もうダイここに縛り付けて置いていこうかな。
「お前なぁ、捕まったら石にされるんだぞ?分かってんのか?」
「当たり前だろ?アテネちゃんは俺を石にしようとする程、俺の事が大好きってことだろ?」
「もうそれでいいよ・・・」
こいつのこのポジティブさはやはり見習う必要があるのかも知れない。俺も今度やってみよう葵に対して。・・・ゴミ見る目で見られるだけだなやめよ。
「お、おい!あんたら!」
「「ん?」」
渡り廊下を二人で歩いていたら突然、後ろから男に呼び止められた。
振り向くと金髪で見るからに頼りなさそうな風貌をしており、強い奴の下についてヘコヘコしてその権力に乗っかって甘い蜜啜っている感じの男が走ってきていた。
「お、おい!あんたらカケルとダイだよな!?」
「そうだがあんたは?」
「お、俺は川崎って言うんだ。なぁあんたらと一緒にいてもいいか?」
恐らく、アテネの動きを見て自分一人では逃げれないと悟ったのだろう。この手のタイプは生存率が高そうな奴を選ぶ目は一級品だからな。
「断る女なら即オーケーだが、何が悲しくてむさ苦しい男と一緒ににげにゃらんのだ」
「えぇ!?そこを何とか!」
「黙れ女になってから出直してきな」
まぁ相手がダイだからまず無理だろうがな。そうゆう俺もぶっちゃけ言えばめんどくさそうだから嫌だ。 まぁあの程度ならダイだけで追い払えそうだし俺が口出しをする必要はなさそうだな。
「なぁー頼むよ今度女子更衣室を覗けるいい場所教えてやるからさぁ!」
「俺について来い」
「おいコラバカ!」
『これよりドロケイを開始する!』
校内放送で風紀委員の一人がドロケイの開始を合図し、俺達は急いで身を隠す為近くの教室に取り敢えず身を隠した。
「へへっよろしくお願いしますお二人共」
「いいがお前、後で教えねぇと殺すぞ」
「任せて下さい!俺はその手の事は得意なんで!」
妙な奴が一人増えたが取り敢えず、まだ風紀委員はここには来てないので椅子に座って俺とダイは時間が過ぎるのを待つ事にした。
「ちょ、ちょっと!旦那方、ちゃんと隠れてないと風紀委員の奴らが来ますよ!?」
「んぁー、大丈夫だ。ビビりすぎだボケ」
「それなぁ、あの程度の奴ら俺の敵じゃねぇーんだよ。それよりもエロ本机にないか?」
「な、何余裕かましてんすか!?石になるんすよ!??もう少し隠れるかしましょうよ!?」
カケルとダイの二人があまりに余裕をかましている事に川崎は焦りカケルとダイに抗議した。
「落ち着けよ。もし今ここにアテネが来ても大丈夫だって」
「そうそう。ビビりすぎだお前」
「「もし今ここに来てもコイツを囮にすれば逃げ切れるんだから大丈夫だって」」
「「・・・あ?」」
カケルとダイの二人はお互いをお互いに囮にしようとしていたことに顔を見合わせニッコリと微笑んだ。
「おいおい何言ってんだダイ?お前あの女に会いたいんだろ?なら囮はお前だろ」
「何言ってんだバカケル?こうゆう事はお前の専売特許だろうが。それなのにテメェがやらなくてどうすんだよ?」
「お前だろ」「いやいやテメェだろうが?」
「ちょ・・・二人とも落ち着いてください、」
「「うるせぇ!!!」」
「ぶぇッ!?」
胸ぐらを掴み言い争っているカケルとダイを川崎は急いで止めようとしたが、二人の拳が顔に当たり近くの机をひっくり返しながら倒れた。
「お前が囮やれよボケ」
「テメェの役目だろうなバカ」
「あ?」「お?」
カケルとダイの二人は遂に殴り合いの喧嘩をし始め、教室の机や椅子は廊下や外に次々と出され、川崎もそれに巻き込まれ教室の扉と一緒に投げ飛ばされた。
「お前大体、いつもいつも女の尻追っかけてやがるんだから今回も囮になれや!」
「お前こそ!いつも面倒ごとに巻き込まれてんだから慣れてんだろお前こそ囮になれや!!」
「か、カケルさん!ダイさん!助けッ!?」
「「ん?」」
カケルとダイの喧嘩がヒートアップしていき、遂にはnoiseを発動しようとした時だった。廊下に飛ばされた川崎が二人に大きな声で呼びかけた。
「貴方達は隠れると言うことが出来ないのですか??ドロケイはもう始まっていると言うのに何故、暴れているのですか」
「「あ、」」
自分たちに助けを求めた川崎は教室に入る瞬間に石化され、その後ろからアテネや他の風紀委員達が入ってきた。
「他の不良達は既に我々風紀委員が全て捕まえました。あとは貴方方だけです」
カケルとダイは窓の外を見ると外にも風紀委員がうじゃうじゃとおり、このドロケイは始めから不良達に勝たせる気はないものだと言うことを理解させられた。
「あんた案外小狡いことするんだな」
「何を言ってるんですか。これは不良撲滅の為の措置です。退学にならないだけでま貴方方には感謝して欲しいくらいなのですよ」
カケルとダイの周囲を素早く風紀委員で固めたアテネは手にした盾を二人に向けた。
「これで貴方達も終わりです。ては、神に変わって裁きを貴方達に下しましょう!"アイギスの盾"!!」
二人に向けられた盾は眩い光を発した。
そのあまりにも眩しい光にカケルとダイは思わず目をつぶってしまった。
風紀委員もそれは例外ではなくサングラスをかけている風紀委員でさえ、その光には目を瞑っていた。
「ッ・・・ッ・・・、」
そして光が収まりカケルが目を開けると隣にいたダイは石へとその姿を変えていた。
「ぷぅーだっせぇ!!!ぎゃはは!ざまーみやがれ!あーおもしろ、落書きしてやろ」
カケルはポケットからペンを取り出し、石にされたダイに落書きをし始めた。
風紀委員達とアテネはそんなカケルの姿を見て、ざわつき始めた。
「ま、待ちなさい!貴方、何故私のアイギスの盾の光に当たっても石化しないの!?」
「あ?うるさいな。ちょっと待ってろ今、日頃の恨みを返してるところだからよ」
そもそも何故何と聞かれても俺自身もそんな事はわからん。
「くっ、ならばもう一度"アイギスの盾"!!!」
再び眩い光を発したアイギスの盾は教室中をその光に包み込んだ。
そして光が収まり、今度こそアテネはやったと思っていた。しかし光が再び収まってもカケルは石化しておらずアテネは口を大きく開けて驚いた。
「そ、そ・・・んな、バカ・・・な・・・」
「おっし!出来たぜ!どうよこれ会心の出来だろ!」
「あ、貴方なんで!?くっ、こうなったら風紀委員!あの男を力づくで捕えなさい!」
「は!」
命令を受けた風紀委員の男達は皆一斉にカケルに向かって走り出した。
「さぁて、と。落書きも飽きてきたしダイを助けてやるか」
カケルは走り出す風紀委員達の方を振り返りカケルは拳の一振りで迫って来ていた風紀委員全員を廊下の壁へめり込ませた。
「貴方・・・何者ですか?」
人間を複数人も拳の一振りで倒すなんて、本来はあり得ない。しかし、目の前の男はそれを何でもない事かのようにやってのけた。
「あんたのその盾を破壊したら、多分ダイ達も助かるよな?」
「ええ、確かにその通りです。アイギスの盾を壊せば石化された人は全て復活します」
「ならその盾破壊するわ」
カケルは肩をグルグルと回しながらアテネに向かって歩き出した。
「いいでしょう。どうやら貴方は私しか相手にならないようですね」
そう言ったアテネは槍と盾をその手に持ち、更に白銀に輝く鎧を装着した。
そうして高らかに叫んだ。
「ならばこのアテネが自らの武力で貴方に裁きを下しましょう!」




