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第10話 福貧サイコロ

 テラステラ


 ネオ・アストラルシティの中心部に位置している現西日本の政治体制を担う者達が集う場。

 そこでは現在、占領された電磁塔についての議論が繰り広げられていた。


 「宗一郎総理、やはり多少壊してもいいので我々牛にあの不届者共の始末をお任せください!」

 「落ち着かんか牛次!そんなことしてみろ一部の街でパニックになるぞ!」

 「黙れ!そんなことわかっている。だが!数日後にはあの男との会談があるのだぞ!?そんな時に占領されたままにしてみろ。我々は更に役立たずとされ国民に非難されるのだぞ!?」

 「あっはは、おじ達必死過ぎ〜」

 「ふぁ〜」

 「若い者共は黙っていろ!」

 「落ち着け」

 「総理!」

 「お前の言う通り奴が来る前にこの議題は何としても解決せねばならない。ならばこ、」


 その時、扉を勢いよく開き九条がタバコを吸いながら現れた。


 「総理一大事だ。お前の娘が電磁塔を占領している輩に捕まったぞ?」

 「話を聞く。刀を下ろせ」


 会議室に入って来た九条の背後にはいつの間にか和装の女性が立っており、九条の首元には刀が向けられていた。


 「・・・速いな」

 「あんさんこそ敢えて受けたんやろ?」


 和装の女性が刀をしまい直ぐに元の席に戻ったのを確認した宗一郎は改めて話を聞く事にした。


 「それでどうゆうわけだ。私には妻は確かにいるが、子供を持ったことは、」

 「下手な嘘をつくな。いつ携えたガキかは知らないがイリスと名乗る女の子だ」

 「・・・知らぬと言った筈だ。出ていけ話は終わりだ。子の部隊をだせ。迅速に電磁塔を占領した者どもを処分しろ」

 「待て」

 「まだ何か?私は忙しいんだ」

 「あぁ、あなたの子供が来ていると言いに来たのもそうだが、もう一つ総理もよく知る彼女の子がその場にいる。だからわざわざ動く必要もないと言うことを伝えに来た」


 ――

電磁塔前


 九条が国会議事堂に乗り込んでいる頃、ダイとイリスは電磁塔前まで辿り着いていた。


 「やっと着いたってのに入口には門番三人か。イリスちゃんちょっと待っててね」

 「え、カケルさ、ん?」


 ダイに声をかけようとしたイリスだったが、いつの間にかダイはその姿を消していた。

 それと同じくして電磁塔の方では数名の人の叫び声が聞こえ再び振り返るとダイがそこにいた。


 「おーい!イリスちゃーんもう大丈夫だよーん!」

 「い、いつの間に・・・」

 「それは内緒よ」


 門番を片付けたダイはイリスを連れて電磁塔内部に入ることに成功した。


 「イリスちゃんなるべく俺から離れないようにしてくれよ」

 「は、はい」


 扉から電磁塔に入ったダイとイリスちゃんは長い通路を歩いた。しばらくして、ダイは入ってから相手が何もしてこない事に疑問を感じた。

 

 (誘導されてんなこりゃ。さっきから敵の気配すら感じねぇしよ)


 そう考えながら歩いていると長い通路とは違い、広い空間にでた二人は当たりを見渡していた。


 「あークソ。めちゃくちゃお決まりの展開じゃねーかよ」

 「カケルさん!あそこ皆さんが!!」


 イリスが指差した場所には牢の中で縛られている黄昏荘の面々がいた。


 「あ、だー、カーケールー助けてくれぇー!」

 「・・・救援」

 「ヘルプミーだyo」

 「待っていたぞ」


 カケル達が捕えられている牢の隣から黄昏荘に現れた武装集団のリーダー格の男と同じ声の男が現れた。


 「よくここまで連れて来てくれたな感謝する。さぁ、こちらにその女を渡せ」

 「渡すかハーゲ!俺と一緒の方が絶対安全だから連れて来ただけだわボケ」

 「ふっ、安全ね、これでも安全だとでも?」


 男が手を挙げた途端、ダイとイリスの周りには武装した男達や黒服の男などが大勢現れダイ達を囲み銃を構えた。


 「さて、もう一度言うぞ?その女を渡せ」

 「はぁーたっく、仕方ねーなーわかったよ。でも少し待ってくれないか?」


 そう言ってダイはポケットから一個のサイコロを取り出した。


 「何だそれは」

 「これか?これは福貧サイコロって言うただのサイコロだよ。ただし、俺は降って出た目の数によって能力が決まるんだ。勿論ハズレもあるぞ」

 「ッ!?直ぐにその男を捕えろ!銃は使うな!」


 男の命令により、直ぐにダイを捕えようと動き出したが、突然捕えるために近づいた男達はみな壁際まで吹き飛ばされ意識を失ってしまった。


 「出た目は六ね、まぁまぁいいんじゃねーか?」

 「な、何が起きた・・・」

 「ん?さぁなもう一回だけやってやろうか?イリスちゃん手を」

 「え、は、はい」


 そう言ってダイはイリスと手を繋ぎながらゆっくりと囲んでいた一団に向けて歩いて行った。

 ダイが真っ直ぐに進んで来ている中、ダイの異質さに怖気付き何人かは後退りしていた。


 「何をしている、とっととその男を殺して女を奪え!我々には後がないのだぞ!」

 「う、うぁぁぁぁ!」

 

 リーダーの命によって怖気付き後退していた者達は覚悟を決めてナイフを持ち刺そうと突撃していった。

 しかし、その刃はダイに届く前にナイフごと吹き飛ばされた。


 「な、ど、どうゆう・・・」

 「そろそろ別れよ。もうとっくに読者は気がついてんだよ。ありきたりだろ"反射"なんてよ?」

 「な、」

 「だから反射だよ反射。俺に対する攻撃を完全に反射すんだよ。勿論俺と触れている人にもそれは適応されるからな。言ったろ?俺と一緒にいるのが一番安全だって」


 ダイは上で高みの見物をしていたリーダー格の男を挑発するような笑みで見ながら、そのままその隣にある牢の中にいるカケルを見た。


 「おい!いつまで捕まってんだよ!いい加減出てこいや俺のこの能力守る事しか出来ねぇんだよ!」

 「一体誰に、ッ!?」


 リーダー格の男がそう言った瞬間だった、突如牢が壊された中で捕まっていた一人が現れ殴りつけできたのだ。


 「ぐっ、貴様、まさか最初から」

 「その通りだよ。捕まったフリだ。ただあいつらもいるから下手に動けなくてな、あいつが来るまで大人しくしてたんだよ」


 カケルは直ぐに男の胸ぐらを掴みながらダイ達がいる場所へと飛び降りた。

 そして、男を敵陣の方に放り投げカケルは直ぐ様ダイに怒鳴りつけた。


 「テメェダイ!お前のせいでこんなややこしい状況になっちまったじゃねーか!!」

 「うるっせえなぁ!男がぐちぐち言ったんじゃねーぞカケルゥ!!」


 二人が敵を無視して互いに殴り合いながら喧嘩をしているとダイが先程まで握っていた筈のイリスの手を握っていない事に気がつき、敵陣の方を二人で見てみるとイリスが敵に捕えられていた。


 「「あ、しまった」」

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