第9話 英雄アーサー・アルトグレイアス
アーサー・アルグレイアス。
当時の日本を数名の仲間と共にまとめ上げ世界大戦を終結へと導いた大英雄。彼の活躍によって戦争の原因を作った人物は倒され、戦争は終わったと言われている。その後は東部をまとめ陰陽師を中心とした都市を創り上げた人物であり、出自などが不明で謎が多い人物でありながらも世界中でも絶大な支持を得ている人物。
「彼が戦争を終結へと導いた数年後、彼は突如日本政府に自分が国の導権を握ると言い出したんです。その当時、私の祖父が内閣として活動しており、当然それは認められないはずでした」
「なんかあったんか?」
「・・・その当時、その時点でもう既に日本政府は機能できるほどの力がなく、他国の傀儡となっていたのです。彼はそれを知っていたらしく瞬く間に彼は東京を自身の物としたのです。更には国民の皆さんも彼を推していたのです。祖父は政治家としては少し、その下手でして国中貧困者が増大したのです」
「あーなんかそうだったな」
「はい、その事もあって政府自体取り壊しとなり、かつて存在していた陰陽寮を陰陽蓮として復活させ現在もそのトップとして東部を統治しているのです」
「それと今回のこと何の関係が?」
「彼を信仰する人は未だ多く、今回の件もそう言った方々の犯行だと思います。ただ、私の事をどうやって知ったのかは流石にわかりませんけど」
「なるほどな。とりあえずイリスちゃんを安全な場所まで連れてく必要があるね」
「何か心当たりでもあるのですか?」
「勿論。知り合いに刑事がいてね」
――
警察署前
ダイとイリスは橋の下を出て、バスで警察署まで辿り着いた。
そしてダイが近くにいた警官と何か話をした後、警官が警察署に入って暫くして、入口からタバコを咥えた美しい女性が現れた。
「九条ちゅわ〜〜〜ぶっ!?」
「九条さんだと何回言えば気が済むんだお前達は」
キスをしようと九条に飛び込んだダイは顔に蹴りを入れられて踏んづけられた。
「それで、わざわざ私を来させたのはどうゆう了見だ?ダ・・・」
「し!」
何かを言おうとした九条にダイが起き上がり口を塞いでその言葉を遮った。
そしてそのまま二人で少し遠くの方へ向かい何やら話をしていた。
「何だ息ができなくなるだろうが」
「九条ちゃんが俺のことをダイって言おうとしたからだろ!俺今カケルなんだよ」
「何?どうゆう事だ?」
ダイは九条に事情を説明して警察でイリスを保護して貰おうとお願いしようとした。
「そうゆう事か、なーーー」
九条が了承しようとした時だった、警察署の一部がドカンッ!という音と共に爆発した。
何人かの警察官が吹き飛ばされ重症を追うなど署内は大惨事となっていた。
「ダイ、どうやら我々では力になれなさそうだな」
「あぁ、その様だわ。んじゃ!俺たちは愛の逃避行してくるわ!!!頑張ってねぇ〜」
そう言うとダイはイリスの手を掴み共に走り去っていった。
それを眺めていた九条だったが、警察署から更なる爆発音が鳴り、後ろを振り返った。
「ふぅー、何人かスパイがいる様だな」
署内から逃げ出している警察官を一人一人確認していき数名の見知らぬ警察官を見つけた。
「おい、そろそろ爆発止めたらどうだ?あいつらならもういないぞ」
「な、なんのッ!?」
言葉を発している途中で蹴り上げて偽警察官は倒れた。それを見ていた後数名の偽警察官が拳銃を抜こうとしたが、九条はそれよりも早く全員を無力化した。
「さて、色々と吐いてもらうぞ。社内の喫煙室まで爆破しやがって、生きて帰れると思うなよ?」
その後、何人かの悲鳴がしばらく鳴り響いた。
――
ダイとイリスは警察署からしばらく歩いた所にある、満喫に今度は身を隠す事にして休んでいた。
「はぁ…はぁ…はぁ…」
「ごめんなイリスちゃん走らせちまったな。しばらくここで休んでな」
「も、申し訳ありません。私にた、体力がないばっかりに・・・」
「いいってことよ」
二人でしばしの休息をしていた時、ダイはイリスの父親、宗一郎について検索をしていた。wikiによれば、恐らくイリスを産んだ女性とは別の女性と結婚していると出ていた。
「・・・イリスちゃんはさ、父親についてどう思っているんだい?」
「そうですね、正直に言って父としては余りいい感情は持っていないですね・・・。政策者としては祖父の政治を立て直し、戦時中に作られたこのネオ・アストラルシティを新たな首都として自身の下にそれぞれの役職を与えた12干支をモデルにした12司支を作り上げるなどで今の西部と対等に渡り合っていることには尊敬しています」
イリスは少し複雑そうな表情を浮かべながら、ダイに対して答えていた。
ダイはその表情を見てやっちまったな話題選びをミスった事に気がつき直ぐに話を変えようとした時だった。外からこちらに向けた殺意を感じた。
「イリスちゃんごめんよ、どうやら俺も内心じゃあ結構焦ってるぽくてね。話題選び間違えて君にそんな顔をさせてしまったよ。お詫びとして何か飲み物持ってくるよ何がいいかい?」
「え、そんな事ないですよ?私こそ心配かけさせてしまってごめんなさい。ですが喉乾いちゃったのでお茶貰ってもいいですか?」
少し顔を赤らめて恥ずかしそうにそう言ったイリスを見て、鼻の下を伸ばしながらステップを踏む様に部屋を出たダイは廊下に立っていた5人の黒服に対峙した。
「女を渡せ」
「はぁ…あのよぉ、可愛い女の子をさ、何でテメーら見たいなおっさんに渡さなきゃ行けないんだよ」
言うや否や、ダイはゆっくりと歩きながら黒服達に迫って行った。黒服達は直ぐに銃を抜き撃とうとしたが、ダイはいつの間にか姿を消しており辺りを見渡してもその姿が見えなかった。
「がっ!?」
「な、ぎッ!!?」
そして後ろにいた黒服の男達が突然倒れ、振り返るとそこには先ほどまで自分達の目の前にいたはずのダイがそこにいた。
「お前いつの間に・・・」
「さぁ?神様のいたずらとかじゃないか?」
その後、ダイは残りの三人も片付けドリンクバーでお茶を淹れ部屋に戻った。
「たっだいまぁーお茶を持ってきたよぉ〜ん」
「あ、ありがとうございます。それにしてもダイさん先程大きな音がした気がしたのですが」
「ん?気のせいだよん」
ダイが靴を脱いで座り、スマホを手に取ると一件の連絡が来ていた。
「ん?九条たんからだな。もしもーし俺の声でも聞きたくなったのかい?」
『黙れ、そんなわけ無いだろ。お前達を追っている一派を今拷問していてな。居場所を突き止めたぞ』
「へぇーそりゃいいな。教えてくれよそろそろめんどくさくなって来たしな」
『いいだろう。だが少し厄介だぞ奴らの居所は五つある電磁塔のは南西に見てるよ塔を占領しているらしい』
電磁塔、ネオ・アストラルシティを中心とした西部をまとめ上げる現日本政府が創り出したとされる原発などに変わる新たなエネルギーを生成し、人々に安心、安全な暮らしを提供している言わば今の西部の全ての暮らしを維持している最重要施設である。
そんな重要な場所を占領した?あそこはかなり警備が厳重な場所だと聞いていたダイはにわかには信じることができなかった。
「おいおい、待ってくれよ。そこってそんな簡単に占拠される様な場所じゃねーだろ。それにイリスちゃんをわざわざ狙わなくてもそこ占拠出来るだけで充分お釣りがくるぜ?」
『全くだ。しかもそんな重大なことを国民には愚か警察にすら情報が来てなかった』
「政府も隠したかったんだろうな。だがやっぱ分からねーな。なんでイリスちゃんが狙われているのか」
「その目的を知るのも込みで今から向かってくれないか?悪いが私は総理の方へこの事態について伝えに行こうと思う』
「え、知り合いなの?」
『昔ボディガードをしていた。そのツテを辿る。それよりもイリス嬢を頼むぞ。現状一番安全なのがお前の側だからな』
「安心しなイリスちゃんは命にかけて守ってやるよ。勿論九条ちゃんも、」
『じゃあ、任せた切るぞ』
そう言って電話を切った九条は直ぐに車に乗り走り出した。
「全く、恥ずかしがり屋な子猫ちゃんだぜ」
「あ、あの・・・」
イリスが不安そうにダイを下から見つめていた。
「何かあったのですか?」
「あぁ、イリスちゃんを狙ってる奴らの居場所突き止めたんだよ。だから今からそこ向かおうと思ってさ。で、ごめんなんだけどイリスちゃんも一緒に来てくれないかい?」
「私は全然いいのですが、私がいては足手纏いになるのでは・・・」
「下手に離れてそこ狙われるくらいなら俺と一緒にいた方が安全だからね。大丈夫だよ君は俺が命を賭けて必ず守ってみせるから」
「は、はい、」
二人は手を握り部屋を後にし電磁塔まで向かった。
その頃、電磁塔内では巨大な檻に黄昏荘の住民達が捕らえられていた。
「いい加減ここからだせー!」
「落ち着くんだyo」
「拙者カケル殿と共に死ねなら本望でござる!カケル殿ー!ぶがっ!?」
「うっさい。お前らも落ち着けダイが助けに来る」
「あいつが来てからが勝負だいいな?」
「でもよ〜本当にあいつ来るのかよ」
「安心しろよ、ああ見えてあいつは結構優しい奴だぜ?」




