プロローグ
こちらはカケルのいた世界の話になります。まだプロローグだけになりますが、不定期で更新していこうと思っています。のちに英雄王になるの方は明日更新予定です。すいません
かつてこの世界には大きな戦争が起きた。それは10年にも及ぶ大きな争いとなった。
後にこの戦争は第三次世界大戦と言われ人々の心の中に深く刻まれる物となった。ただし、この世界の第三次世界大戦には少し、いや大きく変わった部分が多くある。
まずはこの戦争の原因が、たった一人の男の野望と言うことだ。その男によって世界はその男に服従した国とその男の打倒を目的とした国の二つに別れ10年にも及ぶ争いが起きてしまったのだ。
更にこの世界での戦争には銃や戦車、ミサイルなどの近代兵器は勿論だが、魔法と異能力が大きな役割を成していた。それが私達の世界の第三次世界大戦においての戦力としてどちらの勢力にも存在していた。
私達が住んでいる日本も勿論この戦争に参加した。しかし、この世界の日本は他国に比べて圧倒的な戦力不足であった事から、政府は東海3県を一つにまとめた戦略都市、ネオ・アストラルシティを作り戦争に参加した。だけどもっと変わった特徴がこの世界の日本にはあった。
それは《《陰陽師》》が大きな戦力となっていたことだ。この世界の日本は現代まで陰陽師が存在し続けており、戦争でも戦力として、とても重宝されていたんだ。
でも、この二つはとっても仲が悪くて日本が手にした戦果もどっちの物なのかって毎回対立していたんだ。
少しだけ話が逸れてしまったが、この第三次世界大戦の終わりは数名の人物達によって、原因となる男が倒され終わりを告げた。
随分あっさりだなって?それはそうだこの話はあんまりいい物じゃないからね。この辺りで終わらせとこう。
戦後、世界がそれぞれどう変わったかはテレビのニュースでしか見た事ないから何とも言えないけど、日本は東と西で完全に分断されてしまった。
詳しくどう変わったか説明すると、東では東京を中心に陰陽師が幅を利かせて、西では日本政府がネオ・アストラルシティを人々の生活の中心となる都市として生まれ変わらせ、都市の電力を担う五つの巨大な電磁塔を作った。
何故こんな事になっちゃったのかは、あの戦争の原因である男を倒した数名の人物に陰陽師に所属する少年がおり、その少年が陰陽師側の実権を握り、その後の日本を二つに分断したからだ。
君はいつかその少年、いや今はもう40過ぎてるから彼にしとこう。いつか彼と必ず戦う事になるだろうね。頑張れ。
さて、そろそろこの長い話を終わりにして君の話を始めようか。これから、君には多くの試練が降りかかるだろうけど、恐れることはないよ?君にはこれから多くの仲間ができる。その仲間と共にその試練を楽しみたまえ。
「忘れ物はないかい?」
「え?もう子供じゃないって?君はいつまでも私にとっては子供だよ」
「頑張れ。いってらっしゃい」
そう声をかけた少年はぶっきらぼうにだが小さく「おぅ」と言って私がいる病室の部屋を後にした。