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ロ〇コンは〇ね!!

「どーも、ロックデナッシーの皆様方。俺は傭兵ソラ・カケル、この度は皆様方が侵略行為を仕掛けてきてくれやがりましたシャルマー二の防衛に雇われましたので殲滅させて頂きやした。まさかとは思いますがこれでもまだ戦闘を続けられるおつもりで?」


 初っ端からかなり喧嘩腰な言いようではあるけれどまぁ、こんなもんでもいいだろ。

 ぶっちゃけロックデナッシーは宇宙連合からも除名されてるんだし、言うなればもはやただの規模の大きい海賊と同じ扱いでいいって事だ。


 国として扱われなくなる事にもなりそうだしな、一方的に攻撃して来るってのはそれをして然るべき理由を持たないとただの侵略行為だからな。

 そもそも一方的に攻撃を始めていい理由なんて宇宙の何処を探しても海賊相手くらいしかないだろうけれども。


「くっ……!!こちらロックデナッシー旗艦クッズデナイト、艦長のマダ・マットーモだ。我が方の損耗は8割を超過している、そちらの指示にしたが……」

「ふざけるな!!あそこには我が側妃が居るのだぞ!!このままおめおめ戻ってたまるものか!!さっさとあのAMRSを叩き潰せ!!」

「セイ・ヨク様!!これ以上の戦闘は……!!」

「黙れ!!あの側妃であれば向こう30年は我が欲を満たせる!!20人は我が種を仕込んでやれるものを!!」


 ……うん。何となくだ〜れを狙ってるのかは分かってきた、モレッド辺りがこのクズ国王の目に止まったな?


()()()()()姿()……()()()()()!!()()()()()()()()()()()()()()()!!」

「「よし……ぶっ〇す!!」」

『『『『『ぶっ〇せ!!』』』』』

『言葉は不要です、死になさい。』


 このクソ国王寄りにもよって()()()()に欲情しやがった!!

 クラレントで一瞬にしてケリを付けるなぞ生ぬるい!!生まれてきたことを後悔させてやらにゃあ気がすまんのじゃぁ!!


「モレッドぉ!!」

「言われなくてもわかってるわァ!!」

『……モレッドの口調が……』


 旗艦クッズデナイトはアヴァロンよりも大型艦で、全長は大体6km位ありそうだ。

 俺は艦首側から突撃、モレッドは艦尾から突撃し2人でクッズデナイトの防御兵装と推進器を破壊していく。


 しかも俺もモレッドも無意識だったのだが、破壊はするけど誘爆はさせないという無駄な高等テクニックを発揮し僅かばかりの生存確率は残して行くという鬼の所業。


「オラオラオラァ!!こんなもんで俺が落とされるわけねぇだろぉがァ!!」

「アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \!!こんな程度で喧嘩売ってきたのぉぉぉぉおォォォォ!?」

『マスターとモレッドの精神状況がっ!?』


 俺にとっては愛娘を会って間もない俺に託したエルピダの実母に対してクズ野郎に渡すわけねぇだろうが!!という気持ちであり、モレッドにとっては「蜘蛛だった時も可愛かったけど、この姿になったらほんとに私の妹だね!!」と本当に初の妹(キスハも妹枠ではある。)が変な男に狙われたと言う悪夢から救おうという気持ちだ。


 その結果俺とモレッドの空間認識能力にもブーストがかかったとでも言うのか、迫り来る対空砲火を全て避けながらも凄まじいスピードで破壊を続けている訳である。


 クッズデナイトは正面から見るとまるで薔薇の様な複雑な構造になっている、恐らく花弁の様な部分一つ一つがモジュール化されていて作戦に合わせて換装していくシステムなんだろう。

 または破損した場合でもドックに入りさえすれば換装するだけで即時復帰出来るという利点もありそうだ。


 だが今回の侵攻でそれは無意味だ、何故ならば……


「もうおめぇらは二度と国土の地に足を付ける事はねぇんだからなぁ!!」

「オラァァァァァァァァァァァァァ!!ぶっ壊れろァァァァァァァァァァァァァ!!」

『あぁ……モレッドが完全に壊れてしまった……お姉様、お許し下さい……』


 完全な狂戦士(バーサーカー)となった俺とモレッドにより、防衛火器とマーゾエがスキャンした乗組員の居ないブロックのほぼ全てが破壊された。


 クッズデナイトの艦体からは至る所からスパークが発生し、カメラが拾っている所々では消化作業が行われているようだ。

 恐らくはクッズデナイトのモジュール管理システムがオーバーフローを起こして発火したんだろう、途中何個かのブロックを破壊した時明らかに切り離しが遅れていたからな。


「でぇ?ロックデナッシー国王様よォ、これで何しようってんだい?まさかウチの娘に変な目向けやがってくれやがりましてこれで終わりってことでもなかろうよ?」

「エルピダちゃんはねぇ……私の可愛い可愛い妹なんだよ……あんたみたいな腐ったデブに渡せる様な腐りきった餌とは違うんだよ?」

『モレッド……まぁ、それについては同意せざるを得ませんね。』


 最早完全に手足をもがれた旗艦クッズデナイトのブリッジの前にギャラハッドとヴァレットの2機が武装を構えたまま並ぶ、そしてこのセリフである。

 我ながら完全に悪役でしかないなとは思う、でもそんくらいこのクズ野郎は不愉快なのだ許せ。


 あ、勿論クラレントの砲門は向けてるけどチャージはしてないぞ?だってひとつ間違って「あ、撃っちゃった(´>ω∂`)」ってなったらこのクズをシバけないだろ?


 あっ……でもヴァレットのメイクオーバーが唸りを上げ続けてる、これ向こうの言葉一つで火を吹いちまうな。

 クソ王は口を出すなよ……まだまともな艦長が何かまだマシなことを言ってくれたら良いんだけど……


「余を誰と心得える!!傭兵から国を起こした祖を持つロック・デ・ナッシー・セイ・ヨクであるぞ!!傭兵であるならば従え!!」

「!?国王陛下!!最早我々はあちらに全てを握られているのです!!その様な煽る事を言っては!!」

「……コロシテイイノカナ?」

「……待てモレッド、まだだステイ。」


 うん、ダメでした!!凝り固まった選民思想とでも言うのだろうか、それとも甘やかされきったクソボンクラとでも言うのか。速攻でこっちの導火線に火をつけてくれやがったよこの野郎はよぉ……


「モルガン、一応シャルマー二に確認してくれ。このクズ野郎の身柄は必要か?とな。」

『確認済みです、今回の侵略行為の件で国として賠償責任が発生しておりなおかつあなたの活躍によりシャルマー二側の被害はほぼゼロ。しかし、周辺惑星の利用客への被害が0だったわけではなかったためその補填等の請求が行われるそうです。よって国のトップが死亡するなどのことは可能な限り避けて欲しいとの事です。これは宇宙連合からも要請されています。』

「了解だ、じゃあこのまま拿捕しちまうわ。」

『承知しました、まだ無傷の護衛艦なども残っておりますが?』

「……まだ抗うってんなら落とす、アヴァロンの全火力を見せつけてやれ。」

『Yes,Sir』


 んじゃま、このクズ野郎は生きたまま確保せにゃならんということで決まったからとりあえずモレッドを鎮めにゃならん。


 何とかかんとかしてモレッドの荒ぶる魂を鎮めつつ、向こうのブリッジとの交渉だな。


「へい艦長さんよ、おたくがこの船団のトップってことで間違いないか?」

「そうだ、旗艦クッズデナイトを率いている私がトップだ。」

「じゃあもう分かるよな?この戦争は終わりだ。旗艦がほぼ拿捕に近い状態、護衛艦も極わずかで少しでも抵抗しようもんなら落とされる状況。おたくはどうする?」

「……こうふ」

「残存する全艦に告ぐ!!この狼藉物を叩き落とせ!!そして我が側妃を我が元に!!」

「閣下!!」

「……はぁ……モルガン?」

『Yes、クリュサオル発動。全副砲一斉射開始、モルゴース分かっていますね?』

『了解!!クリュサオル敵旗艦に向け発射!!全副砲護衛艦に向けて全力砲撃開始!!Feuer!!』


 遥か遠方からのアヴァロンから発射された電磁投射砲によって、旗艦は生存に必要な部分を残して更に粉砕され護衛艦も副砲によって跡形もなく撃沈されていった。


 傭兵国家という癖に1機足りともAMRSが居ないというのはつまりそういうことだろうなぁ……


 残ったのは評価がほぼ大破状態の旗艦クッズデナイトただ1隻のみ、防衛火器もなく推進器も全て破壊し尽くされているただの棺桶だ。


「さて、ロック・デ・ナッシー・セイ・ヨクさんよ。これからどうする?あんまり変な事言うんじゃねぇぞ、これでも俺は我慢してる方なんだ。これ以上は止まらねぇぞ?」


 そして、ほぼ降伏するしか未来が無い状態にして俺は最終勧告を言い渡すのだった。

モレ「クソ野郎がァァァァァァァァァ!!( ゜д゜)」


キス「シャー!!(誰がエルピダを渡すもんか!!)(#'ω')」


エル「おとしゃ達と離れたくないもん( ꜆ᵒ̴̶̷̥́ㅿᵒ̴̶̷̣̥̀ )꜆」

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― 新着の感想 ―
[一言] なんだってコレを延々と玉座に座らせてたんだ? 周辺国に根回しして革命起こせば喜んで支持されたろうに、ケツの毛まで毟りとられる羽目になっちまって……。
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