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掃除の時間じゃあ!!

「ええぃ!!たかがリゾート星の防衛如き何故突破できん!!あそこには我側妃が居るのだぞ!!」

「巡洋艦セルベルク轟沈!!わが方の損耗率2割を突破!!」

「ジュワユース側の防御網が想定以上です!!」

「ええぃ!!構わん!!側妃さえ確保できるのであればこの星が消滅したところで構わんのだ!!全艦最大火力を叩きこめ!!」


『と言っていますが?』

「…よし、消そう。」


 攻め手側の通信を傍受したのはいい物の胸糞悪いもんだったから即答で殲滅することにした、だって当然だろ?こっちはただ楽しんでただけなのに突然身内の誰かが勝手に側妃認定とかされるわ、せっかくの休暇をおしゃかにされるわ、結局仕事になるわでもう散々ですよ。


「とりあえず仕事としてこれはこなすさ、パッケージはMordred(モードレッド)で行く。」

『!?…相当お怒りのようですね?』

「当然だろ?せっかく家族みんなで楽しんでたところに横やり入れてきやがって。」


 ぶっちゃけて言えばあの程度の船団ならアヴァロンの艦砲射撃で十分なんだが、惑星上でパなすには少々…と言うかかなりリスクがデカい。

 周辺環境に多大な影響を与えてしまうからな、極大口径の電磁投射砲+ワームホール技術だから変なこと言ってしまえば空間がゆがむのだ。

 具体的な事を言えば重力場が発生して惑星そのものの軌道がずれたり、下手すれば惑星が砕ける。


 と言うことでアヴァロンの主砲は使えませんというわけだ、主砲を使わなくても副砲とかでも十分過剰火力ではあるんだけどネ!!


「んじゃ、そろそろ潰しに行くとしますか。モレッド行けるか?」

「当然!!せっかく楽しんでたのに台無しにされたんだから!!」

「よし、その意気だ。誰に手を出したかわからせてやらんとならんからな。」


『ギャラハッド、packageMordred ギャラハッド・ヴァレット packageChamber connection system oll green シャトル接続確認、リニアボルテージ上昇中…射出タイミングをパイロットに譲渡します。ご武運を。』

「よし、ギャラハッド。ソラカケル。」

「ギャラハッド・ヴァレット、ソラモレッド。」

「「出撃()(ます)!!」」


 長らくのんびりしていたからと言うのもあるのだろうか、カタパルトから射出されるのが少し苦しいと感じるな。

 ま、そんなこと気にする必要も無し、すぐにGには慣れる。

 さてさて、侵略者側は何か動き出したかねぇ?


「ッ!?AMRSがこちらに向かってきています!!数は…たったの2機!?」

「特大型戦艦らしき艦艇の上昇を確認!!どこから現れた!!」

「識別コード確認中…こっ!!これは!!傭兵ソラ・カケルの母艦アヴァロン!!向かってくる2機のAMRSはソラ・カケルの乗機ギャラハッドとその娘ソラ・モレッドのギャラハッド・ヴァレットです!!」


 を?以外に確認作業までは早いみたいだな、流石は傭兵から成りあがった国なだけはある。傭兵組合からそれくらいの情報くらいは手に入れられるという事だろう、まぁだからどうしたという話だけどな!!


「ちょっとまて!?まさか国王陛下が側妃と呼んだ者って…」

「俺もそう思い始めてるよ!!まさかとは思うが『国落の騎士』なのか!?」


『国落の騎士』ねぇ…?ルガートゥリスコが滅ぶ原因の一つでしかないとは思うが確かに俺が原因だからな、そう評価されるのも納得できるな。


「お父さん『国落の騎士』だってさ!!これって二つ名ってやつだよね!!」

「あんまりうれしくないけどな、危ない奴って評価ってことだろうからな。」

「そうかなぁ?真面目にやってる人だったらむしろ頼もしいって思うんじゃない?」

「大人ってのは汚いからなぁ…素直に受け取れない奴らも多いんだよ。」

「そういう物なの?」

「そういうもんだ。」


 モレッドは『国落の騎士』を良い評価として受け取ったようだが俺はあまり喜べなかった、会話の中でも言ったが国って言うのは隠したい部分ってのは山ほどある。それを暴かれたくは無いだろうからそれはそれは厳重に守るわけだ、ルガートゥリスコだってそれを隠し通そうとしたら変なところから俺にばれて国家解体なんて目にあったわけだからな。


「とりあえずは俺たちの休暇をつぶしてくれやがったバカ共の掃除だ、思いっきり鬱憤を晴らしてやるといいさ。」

「了解!!マーゾエ叔母さん、全開で行くよ!!」

『私もバカンスを楽しみたかったですが義体がないのであきらめるしかありませんでしたからね。ヴァレットのソフト面の最適化の最中ではありましたが私も鬱憤はたまっています。よくも私も姪っ子たちの休暇を邪魔してくれましたねと。』


 アヴァロンは未だ成層圏を上昇中、ギャラハッドとヴァレットは出力重量比が圧倒的なのでぶっちぎって既に衛星軌道上だ。ここならどれだけ艦艇を落としても大気圏突入時に燃え尽きるだろう、可能な限りばらばらにするつもりだし。


「メイクオーバー展開!!フルバースト!!」

『弾頭、徹甲榴弾。遅延信管で発射。』


 ヴァレットがメイクオーバーで早速艦艇を落としにかかった、あぁ~あ…真っ二つになっちゃってるよ。艦隊外縁にいた艦艇が続々と餌食になっちゃってまぁ…あの艦艇たしかロックデナッシーの最新艦だったよな?あんなに脆いの?AMRS母艦がメイン産業だったとしてもあれは流石に脆すぎないか?


「さて、俺も仕事をせんとな。」


 ヴァレットを横目で見た後、俺も艦隊に突っ込んでいく。


「packageMordred」の特殊兵装「Clarent(クラレント)」はギャラハッドに装着できるパッケージの中でも最も広域殲滅に適したものである。

 それは以前使った「packageLancelot(ランスロット)」の特殊兵装「Arondight(アロンダイト)」の最大稼働時の()()を優にしのぐ。


 クラレントの攻撃方法は単純明快「()()()()()」である。


 縮退路から得られる莫大なエネルギーを利用して背部オプションにあるス〇ーゲ〇ザー的な粒子加速器で荷電粒子を加速、その後2門の砲からそれを発射するってわけである。


 ぶっちゃけガ〇ダ〇D〇とス〇ーゲ〇ザーのミックス的な見た目になってるのは否めないけどな!!

 排熱がおっつかなくてギャラハッドのメインコンピューターにも影響が出かねないから専用の冷却用放熱フィンまであるぞ!!


 まぁ、今回に限って言えば味方はアヴァロンとヴァレットしかいないわけで。シャルマーニ側もAMRSや戦艦等の防衛戦力はもっていないみたいなので心配も無し、しいて言うなら防衛タレットくらいしかないらしいから気にする必要も無いだろう。もし間違って破壊してしまったんならその分の補填はすればいいわけだしな。


「ってことで、クラレント起動!!」


「Clarent boot target seting system confirmation」モニターに表示されるクラレントの起動シーケンスを流し見しながら敵からの砲撃をよけ続ける。


「くそっ!!あんな機動性のAMRS知らんぞ!!」

「!?敵機のエネルギー反応増大中!!これは…しっ!!信じられません!!既存の動力炉では到底不可能です!!」

「なんとかせんか!!余はロックデナッシー王であるぞ!!」


「…えぇ~、王様自ら出向いてるんかい…ここで落としちまったらめんどくさくなるよなぁ…」


 クラレントの攻撃目標から旗艦と思われる艦を除外、ついでにそれと思わしき艦も何隻か除外していく。もし旗艦じゃない艦に乗られててそれを落としちゃって王様も「☆爆☆散☆」しちゃったら流石に笑えないからな。


「Clarent ready to attack」砲撃をよけながら敵の通信と言うかボヤキを傍受していたらクラレントの準備も終わった、ならこのまま一気に決めてしまおうか。


「さて、攻撃対象から除外した艦の中に乗っててくれよ?クラレント発動、綺麗に消滅(きえ)ちまえ。」


 クラレントから荷電粒子が発射される、ビームの様に荷電粒子ってのは目に見えるものでは無いので発射されてしまえば目視で避けることは不可能。突如として爆散していく僚艦に慌てふためきながらも、自身もまた爆散していくのだ。


 そして、俺は停戦を促すために旗艦を落とす(説得)ために再度スラスターを吹かしてわずかばかり残った敵艦に向かって進むのであった。

ヴィ「なんで王様ってのはこう…(;´・ω・)」


グィ「初代国王ならば身の程はわきまえているでしょうが(-_-)」


モゴ「2代目以降となるとねぇ…('ω')」


オヴ「自分が王なのは当然って考えになりがち(´・ω・)」


マー「愚王ってなるのも当然だよね('Д')」

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[一言] ロックデナッシー王「なんとしてでも我が側妃ソラ・カケルを取り戻すのじゃああ」 モレッド「え?」 カケル「俺ぇぇ、俺なの!?」
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