ポロリは無いよ!!(血涙)
ようやく全員が揃ったという事で準備も出来たビーチフラッグを早速始めようかとも思ったわけだが、まずはルール説明をしっかりと行っておかないとまずいだろう。
モルガンと5姉妹たちならばおそらくルールなど説明しなくても理解しているだろうが、ここはウチの人以外にも目があるので傭兵家の家族として相当に身体を全員が鍛えこんでいるというレベルにまで落とし込んでもらわないとならない。
フルスペックで6人が走り出そうものならば間違いなく砂浜に大穴が開くだろうし、俺以下生身の4人が吹っ飛ぶこと間違いなしだからな。
自重してもらわないと割と真面目に危険が危ないだろう。
「よーし、これからゲームのルール説明をするから集まれー。」
『『『『『「「はーい!!」」』』』』』
「うなっ!!」
モルガンは俺が先に説明をしていたからすでに飲み物の入ったグラスを傾けている、元気よく全員が俺に走り寄ってきてくれるので集合させるのはとても楽で助かるな。
とりあえずスタートラインが誰がどこに行くのかの説明を行った後に5姉妹たちに制限の話をした、これに関しては5姉妹たちも十分に理解していたので問題はなさそうだ。
ぶっちゃけ前回のディンギルではっちゃけ過ぎていたってのもあるけどな、あの時のモルガンはすさまじかった…ビーチバレーで制限なしのフルスペックでスパイクを放ったらレシーブしようとしたオヴェロンが吹き飛んだからな…
それを食らって戻ってきたオヴェロンは『私…母に何か悪い事でもしたかな…グスン…』とガチで凹むレベルの一撃をパなしたのだ、流石のモルガンもやばいと思ったのかしばらくオヴェロンに謝ってたくらいだしな。
そんなレベルのものをほぼほぼ一般人レベルであろうサービス員の皆様に目撃されるわけにはいかんのですよ、間違いなく気を失うか「人間ですか?」という疑いの目を向けられること間違いなしだからな。
この世界にもスペック的には圧倒的には劣るし見た目も人間とは言えないレベルながらもモルガン達のようなアンドロイドは存在しているらしい、だから今この状況下でモルガン達がアンドロイドだとばれるのはあまりよく無いと考えている。
変にばれて拘束、解体なんてされたら目も当てられないからな。
と言うことで5姉妹たちを納得させた後さっそくビーチフラッグを開始しようというわけである、スターター要員としてオートクレールさんがついてくれました。
なんでも「この競技…素晴らしい着眼点ですね。砂浜と言う足場の悪い状態で全力で走る女性たち…世の男性たちが目を引かれること間違いなしでしょう。」とのことだ。あれぇ?オートクレールさん女性ですよね?着眼点が野郎のそれとほぼ同じなんですけど…
そしてこの世界ではビーチフラッグは存在していなかったみたいだな、俺が新たな文化を創造してしまったわけだ。儲けが出たらアイデア料もらっていいですかね?いや、これでホントに儲けが出るのならですけど。
全員がスタート位置に付き砂浜に伏せてスタートの合図を待つ、オートクレールさんがホイッスルを咥えて「ピッ!!」と甲高い音を立てた瞬間全員が立ち上がりフラッグを目指し始めた。
当然距離の近いエルピダが有利かと思いきや「ふにゃあ!!」とモレッドをぶち抜いてエルピダを越えて最初にフラッグを取ったのはキスハだった。
「うぅ~!!えいっ!!」と可愛い声をあげて2着はエルピダ、『ふっふふ~ん♪』と口ずさみならヴィヴィアンが3着でゴール、「悔しい!!」と声をあげてモレッドが4着、『こんなものですね。』かなり抑え気味に走ったのにモルガンが5着、「く…キツイな…」モルガンに僅差で6着俺、『父早くない?』と少し遅れて7着になったにはオヴェロン、『父上と母上はハンデ付けてたのにこんなに差をつけられるかぁ。』残念そうに声をあげるのが8着、『あっぶなぁ!!ビリ回避ぃ!!』嬉しそうに声をあげるのが9着マーリン、『うぅ…胸が痛いです…』全力ダッシュによる弊害で痛みを訴えるのがビリのグィネヴィア。グィネヴィアの言葉にオヴェロンとマーリンの視線が鋭くなっていた、うん持たざる者の視線はつらいな…痛い!?ごめんて!!許して!!
俺の考えはすぐにばれて二人から殴る蹴るの暴行を受けました、大変痛かったです。まぁフルスペックでは殴られてはいないのでそこは救いだな、そんなので殴られたら間違いなく俺の身体に穴が開くからな。
とりあえず第1走での脱落はグィネヴィアに決定、これで1人ずつ脱落していき最後の一人が勝者になるって言うルールだな。
まぁぶっちゃけキスハ1強かなぁと思ったんだが、まさかの4位決定戦でキスハが脱落。瞬発力自体は家内トップなんだがいかんせんスタミナ不足が露呈してしまったわけだ。前にディンギルで野郎を捕らえたときもギリギリだったんだろうか?よくやったもんだなぁと感心したのでキスハの頭を撫でてあげた。
残ったのはエルピダ、モレッド、ヴィヴィアンの三人。以外にもモレッドが残っていることを評価してあげたい、だんだんと動きに無駄が無くなってスタートダッシュで他のメンバーと1歩近く差を作れるようになっていたからな。
そろそろモレッドにも本格的な白兵戦の訓練を受けさせた方がいいかもしれんな、まだまだ成長期なので成長を阻害するレベルのトレーニングは無理だが基本的な部分ならばアリだろう。
「旦那様、一つよろしいでしょうか?」
「ん?どうかしたかい?オートクレールさん。」
「この競技、ビーチフラッグでしたか?こちらをぜひジュワユース公式スポーツとして利用させていただきたく思いまして許可を頂ければと。」
オートクレールさんからの申し出はある意味想定していたものだった、適度に楽しめつつもしっかりとした競技性もあるからな。これがジュワユース、ひいてはシャルマーニの砂浜を持つ星に広まればこれを目的とした観光客や新たなスポーツ競技としても十分採用されることだろう。
「全然かまわない、こっちはあくまでお遊びでやってただけだがより厳密にルールを制定すれば立派なスポーツ競技にもなりえるだろうしな。」
「ありがとうございます、たしかにビーチフラッグをよりスポーツ化させることも考えるべきでしょう。」
ただやってみたくて始めたことではあったが、思わずして売り込みに成功してしまったな。いつの日か宇宙通信でビーチフラッグの大会中継が聞ける日が来るのかもしれない…相手のいない紳士たちが血眼になって観戦する光景が見えた気がするぞ。
「つきましては旦那様、ぜひともビーチフラッグの広告モデルとして奥方様と娘様方にご協力を頂きたいのですがよろしいでしょうか?」
「ん、それは本人たちに聞いてくれ。ウチは基本そういうことは本人次第ってスタイルだからな、無理強いさえしてくれなければ俺からNOと言うことは無いぞ。」
「ありがとうございます、ではさっそく確認してまいります。」
シュバッっという効果音が聞こえそうなくらい素早い行動でオートクレールさんはモルガン達に確認しに行った、流石にエルピダは「あたちは…いやかな…?」と言ったみたいなので俺とパラソルで撮影中眺めることにしていた。
「おかしゃんとおねちゃんたちきえいだねぇ~。」
「そうだな~、でもエルピダもいつか皆みたいに綺麗になれるぞきっと。」
「ほんと~?」
「あぁ、間違いないぞなんてったってウチの子なんだからな。」
「えへへ~、ならそうかも~。」
喜ぶエルピダを撫でながら撮影を二人で眺めた、モルガン以下娘たち一同は撮影でありながらも全力でビーチフラッグを楽しんでいてはじける笑顔と流れる汗が印象的だった。
後にその映像を利用した広告動画が流れたのだが、放送されて以降シャルマーニの砂浜を持つ星の予約が倍以上になり予約が3年待ちになったり「広告に出ていた女性は誰だ!!」と王政を敷いている国から調査が入ったりと大反響だったらしい。
ちなみに広告料と言うか、お礼と言うことで俺たちには今回利用する星の終生利用フリーパスがもらえたりした。あと、ウチの女性陣を調査しようとしたバカ共はシャルマーニの機密保護にさえぎられるわ「ならば直接確認するのだ!!」とありとあらゆる情報を使って探したらしいが、傭兵という部分は抜けており永遠に見つけられなかったらしい。
まぁ探してた理由も「余の側室にふさわしいではないか。」とかいう色欲の化身みたいな理由だったので、もし手を出そうものなら俺がギャラハッドでぶちのめしに行っただろうな。
とりあえず、俺にとっては目の保養になってとても素晴らしかったですね!!
ヴィ「ビーチフラッグ楽し~!!(*‘∀‘)」
グィ「うぅ…胸がここまで邪魔だと感じるとは(´-ω-`)」
モゴ「それ以上は言わない方がいいよグィネヴィア(-_-)」
オヴ「もいでやろうかグィネヴィアァ!!( ゜Д゜)」
マー「そして私に寄越せぇ!!('Д')」