立つ鳥跡を濁さず
どうも、先日軍幹部を処理したソラカケルです。
いやぁ~大変でしたよ、モルガンに担ぎ上げられてから一気に血を失ったことによる意識レベルの低下でアヴァロンに入るころには意識を失ってたみたいで、意識を取り戻したのが今らしい。
ちなみにあの一件からすでに3日経っていた、処置を担当してくれたグィネヴィアの話によれば大腿動脈をがっつり銃弾で傷付けられていたみたいで、モルガンが俺が意識を失った瞬間にさらにペースを上げて医務室まで担ぎ込まなきゃ危なかったらしい。
医務室に到達してから即座にグィネヴィアが処置を開始、大腿動脈の縫合と人工血液による輸血をして一命をとりとめたらしい。
ちなみに、さっき意識を取り戻してからはグィネヴィアが全員に『緊急連絡‼お父様が意識を取り戻しました‼』と通達したもんだから医務室に全員がほぼ同時に押し入った。
モルガンは『いってらっしゃいではなく、無事に戻ってきてくださいと言ったほうが良かったですか?』とご立腹。モレッドは「お父さんのバカ‼私お父さん死んじゃったらどうしよう…って思ってたんだからね!」とガチ泣き。ヴィヴィアンは「パパはギャラハッドじゃなくて生身の人間なんだから気を付けてね?」と半ギレ。グィネヴィアは「ホンドにっっっじんじゃうがもっでっっっ…うわぁぁぁぁぁん‼」とモレッド以上に泣いて。モルゴースは「身体を張るのもほどほどにね?」とグィネヴィアを見て言う気も失せたのか?オヴェロンは「かっこいいのもいいけどみんなを泣かせるのは良くないよ。」と呆れてるし、マーリンは「オヴェロンに言われたから同じことは言わないけど、気を付けてね?」と釘を刺されました。
みんなに対して「ほんと迷惑かけてごめん、次からは気を付けるから。」と言ったが、みんなは全く信用してない目で「「「「「「「ほんとに?」」」」」」」と口をそろえていってくるもんだから俺は「そんなに俺の信用ってない?」と項垂れた。
全員から「「「「「「「こういうことに関しては信用できない。」」」」」」」と言われたのでショックでまた少し意識を失いましたよ。
グィネヴィアとモレッドの「わぁあ!?」って声ですぐ意識は取り戻したけどさ。
と、いうことで俺は意識を取り戻してから失って補填した血液も含めてリハビリにまた4日ほど費やしたのでした。
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「いやぁ、連絡もせずご迷惑をおかけしました。」
「いや、危険な状況だったんだろう?よくそんな状況から回復しわざわざ出向いてくれた。」
ようやくモルガンとグィネヴィアに外出許可をもらえたんで、さっそくケンネル大佐に会いに来たってわけだ。
現在アヴァロンはアンタレシアコロニーに寄港している、軍の総司令部がこのコロニーだからな。
あの後、一応モルガンがケンネル大佐に会って今後の対応や報酬について話し合われていたらしいが、モルガン自身俺の状態がゆえに気が気ではなかったらしく何を言われても上の空状態だったらしい。
んで、改めて俺が出向くことにしたわけだ。一応モルガンは上の空状態でも会話のログはちゃんととっていたし報酬などについても問題は無かった。回収物の引き取りもすでに終わって相当な金額が振り込まれているからな。
「で、軍の方はその後の動きはどうです?もちろん部外者に話すことが出来る範囲で結構ですが。」
「うむ、あの一件以降内部の引き締めということで一斉粛清が始まったよ。奴以外にも態度のよろしくないものは相当数いたからな。大半のものが親が高官だったりしていたがね。」
「親の権力を自分のものと勘違いした奴らが多かったってことですね。」
「うむ、そのとおりだ。おかげで軍内部もかなり風通しが良くなったよ。一重に君の協力のおかげだ。」
「そいつは何よりですケンネル大佐。」
「で?わざわざこんなところまで出向いてくれたのだ、こんな話をしに来ただけではあるまい?」
「さすが大佐、話が早いですね。そろそろ新しい場所に仕事場を移そうかなと思いましてね、そのご報告も兼ねて。と言ったところです。」
「ふむ、やはり、と言ったところか。私としてはこのまま軍の司令クラスにでも入ってもらいたいところだがね、君の戦術や技量はこの軍内に比肩する者はいないのだから。」
「そいつは光栄ですが、俺はやはり自由な傭兵生活が身にあっているのでね。」
「そうだろうな、君の活躍は我らにとっても功績として十分評価に値する。今後同じことを起こさぬよう、十分に気を付けていくとも。あぁ、それとこれを持っていくと良い。」
「…これは?」
「サンデュールズ原産のリップルという果実を搾って作った飲料だ。そのまま飲んでも良し、アルコールと割ってカクテルにするのもアリのいいものだよ。一杯奢ってくれと言っていただろう?これは君の功績を評価した軍部職員全員からの贈り物だ、1ケース12本作るのに12haのリップルの木から採取しないといけないと言われる高級品だ。」
「そんな高級品を頂いてしまってよろしいので?」
「かまわんよ、先にも言ったが全員からの贈り物だとね。」
「…ありがたく頂戴します。」
「君達のこれからの健闘を祈っているよ。」
そう言ってケンネル大佐との会話は終わった、リップルの高級ジュースまでもらってしまってな。
後で調べたけどこのリップル、高級品どころじゃない騒ぎの物だったりした。1本当たりの価格が50,000メルもしたんだもの、1ケースともなれば600,000メル。そんなものを気前よく?渡してくれたケンネル大佐、サンデュールズ国軍の皆さん。本当にありがとうございます。
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「っつーことで、新天地目指してそろそろ出発するか‼」
「はーい‼私次は惑星降下したい‼」
「うーん、確かにそれもありか?」
『それならば原生生物の駆除、もしくは敵対生命体の掃討に関する仕事のある星系に向かうべきですね。』
モレッドのリクエストは確かに悪くはない物だった、俺も久しぶりに本物の大地を踏みしめたくなってきたころだったしな。
でもなぁ、原生生物も敵対生命体もあんまり好んで受けたい仕事じゃないんだよなぁ。
見た目がね?あの、クトゥルフ的なサムシングな奴らが多すぎてSUN値がゴリゴリ持っていかれちゃうんですよ。「あぁ!?マドニ!?マドニ!?」って叫んじゃいそうになるくらいには。
でもモレッドが行きたいっていうなら行くかぁ?って考えるくらいには俺も親バカになってるんだろうなぁ。
ちなみに、原生生物等との闘いを嫌がるのは家ではヴィヴィアンとオヴェロンだったりする。
何でかって?ヴィヴィアンは「機体に返り血が付いたら除染が大変。」だから。たまに装甲を腐食してくる体液をもってる生物もいるから余計に嫌がる。
オヴェロンも似たようなもの「スラスターの吸気口に血が入るとめんどくさくなる。」って言ってた。
なのでこの二人の説得にはモレッドの上目遣いおねだり攻撃で行くとする。モレッドよお前の願いは必ず聞き届けられるだろう、間違いなく。
「じゃあそんな仕事のある星系に行くかぁ。」
『では仕事が傭兵組合に挙げられている星系のリストを表示します。」
ズラリと星系名と仕事の内容が記載されたリストがモニターに表示される、俺は流し目でリストを確認していると興味深い星系がひとつ目に留まった。
モレッドも同じ星系で目をとめていたようだ、顔を合わせて二人で頷き合ってから「ここにしよう」と声をあげる。
『決まったのですね。』
「おう、次の行き先は『ルガートゥリスティコ星系』の敵対宇宙生命体の殲滅だ。」
「楽しみだね‼」
『了解しました、ではルガートゥリスティコ星系に向けて出港いたします。アヴァロンより港湾局へ、出港許可願います。』
『こちら港湾局、出港を許可する。よき旅路を。』
こうして、アンタレシアコロニーを出発した俺たちは新天地「ルガートゥリスティコ星系」を目指して亜空間航行を開始、サンデュールズ星系を後にした。
ヴィ「パパには困ったものだけど"(-""-)"」
グィ「ほんどうにっっよがっだっっっ(ノД`)・゜・。」
モゴ「グィネヴィアがここまで取り乱すほどとはね(;´・ω・)」
オヴ「リップルジュース楽しみだね( ゜Д゜)」
マー「パパとママはカクテルかな?( ̄▽ ̄)」