Secret material Hiden Metal
オモチャにされた人々の回収は済ませた、次は残った海賊共の処理だな。
なんで回収を先にしたかって言うとあいつら証拠隠滅しようとして廃棄するんだよ。
生け捕りしたら報酬は上がる、んで捕まったヤツらは収監惑星に放り込まれるわけだ。
そこがまぁおっかない所でね、要するに未界域か敵性生命体の本拠地だったりするわけだから。
そこで強制的に就役させられるか最前線で鉄砲玉にされちまう訳だな。
罪が軽けりゃ収監コロニーで死ぬまで収容されるくらいなんだよ、だからバレなきゃOKって事で廃棄しようとするわけだな。
んで、今回は基地に乗り込んだ訳だから海賊共は基本生け捕りするパターン。
罪が重くなるぞぉと俺はニヤニヤしてる訳だな、罪状が多ければ多い程報酬もガッポリだし人助けも出来てカルマ値も上がるって訳だ。
ちなみに俺はほぼほぼ何もしていない、モルガンが鎮圧用戦闘BOTを投入してくれたからな。
らくらくちんちんですわ、今も阿鼻叫喚が聞こえて来るよ。
戦場音楽ってこんな事を言うのかな〜なんて呑気に回収用BOTに指示を出してます。
アヴァロンは既に基地に接舷して、宙港跡地からBOTを送り出したり回収したりしている。
回収した人達はひとまずグィネヴィアの指示の元、医務室又はファクトリーに振り分けられ、捕まえた海賊共はモルゴースによってアヴァロンの特殊ブロック……ファクトリーの最奥にあるとある部屋に連行されて行った。
抵抗はしたみたいだけど、そもそもBOTが付いてる訳だしモルゴースは火器管制システムの担当だぜ?アヴァロン内の火器に全てリンクしてる訳なので艦内火器で威嚇射撃して黙らせたらしい。
んで、基地内の掃討もほぼほぼ終わりつつあるのでモレッドに連絡しなきゃならん。
「モレッド、そろそろ基地内も掃討は終わるからこっちに降りてきていいぞ。」
「はーい、今行くよ〜。」
先程のハイになってたとは思えない程素直に返事をして降りてくるモレッド、もしかすると基地内に残った海賊共に攻撃しようとか思ってないよね……?
一応モレッドには基地内の海賊は既にアヴァロンに収監済みであり、後は内部のマテリアルやその他資源の回収又は違法取引物資の押収を行った後、基地施設そのものの破壊で〆る。
「回収とかするのは分かるけど何で破壊もするの?破壊するなら最初から全部壊しちゃえば良くない?」
「最もな意見だモレッド、だが例えば今回みたいに要救助者がいた場合とかもあるだろ?それに違法取引物資ってのは破壊したら破壊したで散らばって結局何処かで使われちまう訳だ。後は、賞金首がもう死んでるのに何時までも警戒され続けるのも大変って理由もあるな。ついでに言えば、この基地を放置しておくとまたどっかの海賊がそのまま使い出すかもしれんってのもある。」
「んー、めんどくさい!!」
「まぁ、それで金が貰えるんだからいいだろ?それに回収したマテリアルなんかは1回検閲を通しちまえばこっちの手元になるからな。いい事づくめだ、違法取引物資だって高く買い取ってくれるぞ?」
「お金は大事!!マテリアルはあればあるだけ私のヴァレットも強くなる!!うん、いい事づくめだね!!」
マテリアル=ヴァレットの強化に行き着いてしまう思考はどうにかしたいものだがまぁいいとしよう。
実際マテリアル不足で採用出来なかったパッケージプランもまだあるらしいし。
後はこっそり計画している俺のプランもあるからな、マテリアルはあればあるだけありがたい。
「てなわけで、これから基地内を捜索するぞ〜!!」
「お〜!!」
ノリのいいモレッドは大好きだ!!
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この基地は直径5km程の小惑星の中をくり抜いて作ってある。
内部自体は多分1.5km位かなって程度だけどな、あんまり広げすぎて小惑星自体が砕けても意味無いしそもそもの技術の限界もあるだろうな。
探したら出るわ出るわ、違法取引物資の量が凄いのなんの。
脳内麻薬を過剰分泌させる奴だったり、それこそ覚せ〇剤だったりヤ〇ルトだったり……ヤ〇ルト!?ヤ〇ルトがなぜこのブロックにあるんじゃ!!許せん!!
後はサンデュールズの惑星固有種の生物、見た目はほぼサーバルだけど額にもうひとつ目が有って尚且つしっぽが2本ある。
確か名前はミコケットとか言ったっけ、モレッドが「この子可愛い!!欲しい!!飼おうよこの子!!」って言ったがこの種は取引禁止種だから残念ながら無理だ。
(꒪д꒪IIって顔をしてたけどこればっかりは諦めてもらおう、そもそも戦闘艦であるアヴァロンに動物を飼う余裕は無い。
他にも取引禁止にしてる鉱物だったり植物だったりがいっぱい出てきたぜ全く。
回収用BOTに全部詰め込むのに1時間以上かかったよ……
「さて、そろそろマテリアル保管区画かな〜」
「うぅ……ミコケット可愛かった……」
まだミコケットに未練を抱くモレッドの頭をポンポンしながらマテリアル区画と思わしき場所に入ると、そこはまぁ宝の山でした。
「ぬぉ!?マジかこれ!!あいつらイイもん蓄えてんじゃねぇかよ!!」
「……?ただの銀じゃないの?」
「ふっふっふ……これがモルガタイトとかの原料なんだぜ?モレッド。」
「!?そうなの!?」
「そうだぜ、今のご時世当たり前のように捨てられるような銀でも俺にとっちゃ宝の山だ!!」
そう、銀。原子番号47番元素記号Agのあの銀である。
銀の電子配列を弄って他元素と混ぜ合わせる事で作るのがモルガタイトなのだ。
やり方?分からん!!ゲーム仕様だ!!許せ!!
と、言う事で取り敢えず全部回収。
他にもイリジウムだったりタンタルだったり、色々美味しいですなぁ!!
ウランとかプルトニウムもあったぞ、多分燃料用だろうけど。
基地の中にジェネレーターあったし、AMRS用でもあっただろうからかなりの量がストックされてた。
ウチは縮退炉と融合炉だからいらないっちゃいらないからこれは売却用かな〜。
「お父さん、これ……なに……?」
「んん?どれの事だっ……てうおぉ!?」
モレッドが指を指す先には全身が金属で出来たバッタの様なものが蠢いていた。
特殊なガラスケースなのだろうかめっちゃガリガリ噛み付いてるけどビクともしない。
……サバクトビバッタ?みたいだなこれ、蝗害起こす時みたいな。
「モルガン、今カメラを起動してそっちにデータを送った。これ……なんだ?」
『確認します……これは……私達金属体の天敵ですね……』
「それで金属ケースじゃなくてガラスケースなのか。」
『えぇ、この生物は金属を取り込む事でその金属の性質を得る事が出来、排泄物は取り込んだ金属の合成物つまり合金化したものを排出する。種族名メ〇ルクラ〇タホ〇パーですね』
「なにぃぃぃぃ!?メ〇ルクラ〇タホ〇パーだとっ!!」
oh……ここに来て仮〇ラ〇ダーが出て来るとは、しかもなんか有用だし。これぞ最高品質という事か……
「とりあえずこれも回収するぞ〜、マーリンに専用のケージを作るように伝えておいてくれ。」
『YESマスター、厳重なケージ作成を約束します。』
モルガンもなんか緊張した感じだったな。まぁ当然か、こんな奴に身体をバリバリくわれたか無いわな。
間違ってもケージの外に出しちゃいけねぇ、1匹でも出ようもんならアヴァロンが中から穴だらけにされちまうからな。
「にしても、なんでこいつらをここに置いてたんかねぇ?」
『おそらくは乏しい資源を少しでも割増にする為にでしょう、1匹では文字通り雀の涙にもなりませんがこれが千や万になれば話は変わりますからね。』
「なるほどなぁ、常に鉱石与えなきゃならんって訳でもないってことなのかねぇ?」
『おそらくは。』
「ふぅーん……なるほど?」
ちょっといい事思いついてきたけど多分マーリンも気がつくだろうからこれは黙っておくことにする。
またマテリアル系の回収に1時間以上かけて全てアヴァロンに搬入を済ませて、ジェネレーターの電源もカット。
燃料棒も撤去して安全に処理を済ませる、これやんないとどっかに漂着でもしたもんならそこが汚染されるからね。
立つ鳥跡を濁さず精神と言うやつですな!
「さて、そろそろおさらばしようかね。モレッド、忘れもんとかするなよ?全部吹き飛んじまうからな。」
「うん、そもそも物なんて持って来てないし!!水分補給とかはスーツの機能で済ませてるから大丈夫!!」
「よーし、じゃあ基地から出て大きな花火でも見てから帰るか!」
「はーい!!」
宙港跡地からギャラハッドとヴァレットが脱出後モルガンに通信で破壊しろと指示をする。
アヴァロンの主砲出力を最大にまでしなくともこの小惑星位なら余裕で粉砕出来るだろう、破壊しやすい様に爆発しやすい物は各所に移動させたしな……BOTが……
『主砲発射します。』
主砲から放たれる紫電の一閃、次の瞬間には小惑星を貫通まではしないが大穴を開け爆発が始まる。
AMRSの弾だったり海賊艦の砲弾だったり、燃料だったりだろうなぁ。
色とりどりの爆発が美しいよ……あの中に抵抗して〇んだおっさんが居ると思わなければな。
ちなみにモレッドは「きゃー!!キレー!!」と大はしゃぎで眺めてたよ。
その後アヴァロンに帰還して除染作業でめちゃくちゃ時間取られてる時にモルガンからお説教が始まってべそかいてたけど。
ヴィ「まさかの装甲剤ゲット( *˙ω˙*)و 」
グィ「アレ怖いんですよね( ´・ω・`)」
モゴ「グィネヴィアが怖いのはあんまり触れたことないからだよね〜( ¯֊¯ )」
オヴ「気持ちはわからんでもないけどね(´-ω-)」
マー「これ増やしたいな〜( ゜д゜)」