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情報戦を制するという事はSNSを制するという事だっ!!

 〜モルガン視点〜


 ミロリンク社の行動開始から遅れて凡そ6時間程ですかね、私達はアルビオンのメインコンピューターを経由して宇宙各地のサーバーを経由し足取りが完全に取れないよう細心の注意を払いつつ最大手SNSサービスアプリケーション『XYZ』に此度の醜態を晒した子息の映像を投稿しました。


 既にミロリンク社の情報に踊らされつつあった炎上に近いものを引き起こす事を好みとしている者達が直ぐに食いつけるよう、ハッシュタグも付けましたし投稿検索にも引っかかりやすいよう細工も施しましたとも。

 SNSにはショートバージョンを、フルバージョンは大手動画投稿サイト『MoreTube』に投稿しましたしね。それ等をあたかも周辺にいた多くの一般人が撮影し、「ミロリンク社の息子の醜態を撮影しました」とでも言いたげなようにして...ね?


『さて、こう言ったネタが好きな輩であればすぐにでも拡散を始めるでしょう。運が良いのかピンチンにおいて映像や情報をまともに取り扱えるのはミロリンク社だけです、如何に大企業であろうとこれから訪れるであろう大量のタスクを滞りなく速やかに遂行する事など不可能。社長令息の不祥事に悩殺されるでしょうね。』

 モロ『この程度で宜しかったのですか?音声データも乗せることは出来ましたのに敢えて乗せないなど...』

『ふふふっ、それが狙いなのですよ。』


 人間の想像力というのは時に予想を遥かに超えて燃え上がる物ですからね、敢えて音声は乗せないことによりどれだけの事をモレッド達に対してあの形相で言ったのか。それを想像するのはそれを見た視聴者の判断で良いのです、実際動画の説明欄に「余りにもNGワードが多すぎたので音声は削除しています。」と記入はしましたし?こうするだけでも十分効果アリですよ。


 次期社長候補筆頭がこの様な不祥事を引き起こし、尚且つ寄りにもよって自分のボディガードにすら流石にこれ以上行けば不味いと思わせる程の激昂だったのですから。

 もはやこれ以上する必要などないくらいには相手は落ちぶれつつあるのです、相手側が想定していなかったのは私達が個人間でのやり取りで済ませるだろう。そしてこちらが少しでも有利になれるよう民衆の意思操作を行っておけばさらに万全だ、と思い込んでいたことですね。

 あの場には私達当事者所かその場を通りすがるだけの一般人ですら大量に居たのです、特に多かったのはシミュレーションの戦場を俯瞰で見ることの出来るスクリーンを見学していた方々でしたが...あれだけの人数が居るのですからこう言った動画投稿サイトに居る人間が1人や2人いても何らおかしくない。寧ろ多くの人々が「流石にこれは馬鹿じゃない?みんな見てよ。」と思う方が普通では無いのかと思います。


 私はあくまでも人工知能ではありますが、そう言った人々の意思の移ろい方等は比較的理解出来ていると思ってはいます。そして、少数派が多数派を下すには外部から同調してくれる人間を探すしかない。であればこれって良くないと思うんだけど皆はどう?と意見を求め出すのは当然の事だろうという事ですね。


『ふむ...XYZは引用の件数が凄まじい勢いで伸びていますね、MoreTubeの再生回数も...コメントは大半がモレッドを罵倒する様に近付き取り押さえられた所に対してが多いでしょうか?ごく1部が擁護する様なコメントもありますが、そのコメントに対して批判するコメントもかなり有りますね。』

 マゾ『恐らくこの擁護コメントはミロリンク社傘下の従業員では?似た様な投稿がXYZにも見られます、まぁそちらも批判コメントの前に潰されていますが。』


 ふふふっ...独裁国家で1社のみが情報系の事業を独占するからそのような甘い考えになるのですよ、ピンチンではミロリンク社以外での通信サービスを受けることが出来ないそうです。そして独裁国家として典型とも言えるように他国を見下す世論操作を繰り返してきたのがミロリンク社、まぁ情報を手に入れる手段がそこしかないのですから仕方ないですよね。

 国民に行う世論操作を今回全宇宙に同じように行おうとして失敗したと言った所でしょうか?まるで自分達の企業が全宇宙中の情報を統制しているとでも言いたそうな行動でしたねぇ...滑稽と言わざるを得ないですが。


『これだけで潰れてくれるのであればそれで良し、粘ってくるのであれば更なる一手を下すのみ。武力行使に出るのであればリアルタイム配信ですねぇ、丁度私達はまだ重力下ですから。遠目であっても戦闘音は拾える、そしてもしそれを目撃したとあればほんの少しだとしても疑わずには居られない。』

 グテ『成程、後は私達でなにか行動を起こさなくても向こうがしびれを切らして強硬策に出た時点で詰みってことね。』

 グト『さらに言うのであれば通信内容をついでに拡散してくのが良いでしょうか...折角ですし会場のスピーカーシステムに回線を紛れ込ませておくのも良いかもしれませんね?』


 私達は家内に手を出されればどの様に非道で有ろうと、外道であろうと、容易くえげつない行為を行いますとも。その際相手側の尊厳も何もかもを消し飛ばしてしまうかも知れませんが...相手が悪かったと諦めていただければ幸いですかね。


 それが相手にとっては致命傷になろうとも気にすることではないのですよ、少なくとも私達にとってはね?


『では、暫くは情報戦になります。リソースを割くのは最大でも20%に留めるように。』

『『『『『『『『承知しました。』』』』』』』』


 さてさて、アカウントの情報自体は全く関係の無い物を作り上げましたし逆探知も不可能なレベルにまでサーバー

 経由させましたが...それでも何とかやり遂げたしまえるのが人間ですからね、警戒自体は解かない方がいいでしょうね。


 ここまで名を汚す様な事をこちらが仕掛けましたから(向こうが先に仕掛けてきた事ではありますが)いつ実力行使に走ってもおかしくはありませんからね、ある程度自衛の為にリソースはそれなりに余裕を持たせなければなりません。


『あぁ、あと...』

『『『『『『『『?』』』』』』』』

『私達だとバレなければ()()()()()()()()()()()からね?』


 その言葉を受けた妹達の悪い顔と言ったら...まぁ私も人のことは言えませんね、私も似た様な表情になっていたでしょうし。


 では、そろそろ私もリソースを割いて活動を開始するとしましょうか。出来るだけ低俗な...そうですね、某人気チェーン店の備え付け調味料を舐める投稿をしたような者の書き方で。出来るだけさらに多くの人の目を引く様な投稿をしましょう、それもこちら側を非難するような投稿を。


『ふふふっ...なにもこちら側が相手側に立っては行けない、なんてことはどこにもありませんよね?投稿自体はとてつもなく自由な物ですから。勿論開示請求などを受けないギリギリの範囲で収めなければなりませんが...その辺はちゃんと見極めれば問題ないですからね。』


 私が投稿した物は、投稿直後から爆発的な伸びを見せ始めた。特に投稿主を非難...もといしでかした不良息子の非難で爆発的な伸びをですがね。


 さぁさぁ...どんどん伸びていきなさいな、私たちが手を下さずともミロリンク社は...あなたの家は既に崩壊の道を歩み始めていますよ。何処まで足掻けるのか、それを私達は高みの見物を決めさせていただくとしましょう。

ヴィ「なんかおっかないことしてるね((( ;゜Д゜)))」


グィ「SNSの誹謗中傷は社会問題ですからね( 'ω')」


モゴ「匿名だから何を言っても許されるって思っちゃいけないよ(-‧̫ -`ᐡ)」


オヴ「SNSに書き込まれた情報は端末情報を追えば特定できるし、少し情報の扱いに長けた人なら住所の特定する簡単に出来ちゃうからね( ̄▽ ̄;)」


マー「皆はSNSを正しく使おうね!!人工知能との約束だよ!!( *˙ω˙*)و 」

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