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親睦会と言う名の…

 はーい!!今日は傭兵組合主催の交流会?というかに来ています、まぁ正直言って私が居る会場のほうは()()()交流会なので…


「はぁ…お母さんがダウン中だからモロノエ叔母さんが代わりに出てくれたのはいいけど、暇だよねぇ。」


 私の周りにいるのはサンデュールズで現在活動中の傭兵の子息子女達、まぁ傭兵の子どもって言っても育ちが悪いとかってことは基本的になくてね?意外と思われるかもしれないけど態度とかそういうのは基本的にいい方だと思う。

 まぁ傭兵活動していたら結構国の役員とかと接する機会が増えたりするから子どもに無礼を働かせないためにもそういった教育が大事ってことだよね、私もキスハたちもローゼン・エーデルシュタインでのパーティーとかでも粗相はしなかったけどそういうのもお母さんとお姉ちゃん達の教育のたまものってことだよねぇ。


 それとここに居るのはお子様とは言うけど大体上が12歳で下が8歳くらいだから私がちょうど真ん中あたりにいる、だから何って思うかもしれないけどこれってすごくない?いつ死ぬかわからない傭兵って仕事にこれだけ子供がいるってことだよ?それにその子どもたちにちゃんと教育を施してこういった集まり?にちゃんと送り出してるってすごいよね。


「でも…正直言ってこれってお見合い会場じゃんね?」


 私が言った言葉の通り…というかまんまなんだよね、私を除く男女の全員ががっつり決め込んだ衣装に身を包んでたくさん接点を作ろうと頑張ってるんだよねぇ。これがこういう海上だということを叔母さん達はリサーチをした時点で気が付いていたらしいので、私には『モレッドにそういった相手はまだ早い!!普通に行きましょう普通に!!』と鬼気迫る感じで言われたし私自身も興味がなかったからふっつーの格好で来たわけ。


 普通とはいっても一応外向けの格好ではあるんだよ?でもこういった会場では逆に普通過ぎて浮く…というか見向きもされないって感じの格好だよ、この服好きなんだけどなぁ…

 見向きもされないけど興味はひかれやすいのがこういった時のボッチという存在で…妙に自分に自信を持ってるってかんじがすごいする坊ちゃんっていう評価がぴったりな男の子が私に向かってきたんだよねぇ、正直こういった時こんな感じのやつが近づいてきて言う第一声って大体決まってるんだよねぇ。


「「そこのお嬢さんよかったら僕とお話でもしませんか?」」

「でしょ?」

「あ…え?」


 かぶせるように言ってきそうだなってセリフを言ったらほんとにおんなじこと言ってきた横のボンボン坊ちゃん、恥をかかされたということにすら気が付いていないのかな?もしくは「僕の考えを読んでいた?ふふふ…つまり僕のことに興味があったってことだよね?」なんてこと考えてるのかもしれないけど。


「あなたに全く興味なんてないのでさっさとどっか行ってくれます?」

「…は?」

「聞こえなかった?邪魔だから…()()()。」


 このちょっとした会話を聞いて野次馬になろうとしたほかの子どもたちが近寄ってきたのもめんどくさく成ったので、わりと本気で殺気をぶつけてどっか行けと言葉には出さないけど伝える。


 けれど…はぁ…所詮は子どもかぁ、殺気になんてあてられたことはないしこの子は相当甘やかされたんじゃないだろうか?私の言葉を聞いても一切ひるむどころか「あぁ…この女の子は照れてるんだろうな」くらいにしか考えてない顔してるし。

 一方で最年長組、12歳のほとんどは私が発した殺気に気が付いて顔を青ざめさせている。私に声をかけてきているこの子の姉?なのかな、かなりびくびくしながらなんとか私に近づいて引きはがそうとしているけど…そんなに足がカクついてたら連れていくこともできないんじゃない?


 ちょっと面白いなって思ったので私の意図に気が付いた12歳が集まってるグループにせっかくだから「敵意はありませんよ?うっとおしいのでさっさとしてくれません?」ってにっこり笑ってみたんだけど、失敗だったみたい…私が敵意を向けたと勘違いされたのかもしれない…さっと顔を背けられちゃったよね。


「僕と話をしようよ!!」

「うるさい、邪魔。」

「照れ屋さんだなぁ、いいからこっちで話しようよ。」

「触るなっ!!気持ち悪いんだよお前!!」


 大人みたいな下種な思いこそないにしても、私は異性に触れられるということがそもそも好きじゃない。お父さんは別なんだけどねっ!!私の腕をつかもうとしてきた男の子の手を振り払ってこの会場を後にしようと部屋から出ることにした、出る直前に中の様子を確認するために少しだけ振り向いたときに呆然としているその男の子がいたけど何お気持ちもわいてこないからまぁいいのかなって思った。


「バタンッ」とかなり強めに扉を閉じてホルスター(太ももだよっ!!)に隠してあった端末で叔母さんに「ごめん、気に食わなかったから退出したよ。私はアルビオンに帰るね。」とだけ叔母さんに報告してさっさと帰ることにした、あとで何か問題になるとしても叔母さんなら何とか事を小さくまとめてくれるんじゃないかなって期待もあったから。


 会場は傭兵組合が運営してる専用施設だったから検閲所もそんなに遠くないし問題はない、なんか後ろからつけてくる気配を感じるけど別に気にしなくてもいいかな?危険も感じないし…せいぜい私がどこの艦に乗ってる傭兵なのかを確認したいのかなぁ?


 確認したいならするといいよ、それが出来たところでどうにもできないけどねぇ?


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『何か言葉はありますか?モレッド…』

「あっちが悪い!!私は何も悪くない!!」

『はぁ…私もここまで問題を拡大してしまった責任はありますか…』


 叔母さんが帰ってきたのは親睦会と言う名の傭兵子息子女のお見合いパーティーの翌日だった、そして帰ってきた叔母さんからの第一声が『モレッド…あなたに婚約の申し込みが山ほど来ていますが…』だったのだ。


 なんでぇ⁉あんなに私会場では浮いてたし相当やらかした自覚はあるんだけど⁉ってことで叔母さんに聞くことカクカクシカジカ…要約したら「あの空気の中あれだけ存在感を出せた子女は見たことがない」という評価らしい、意味わかんないよねぇ…要はあの会場って実はモニターされていたっていうか録画されていたらしくってそれを子どもたちが帰った後に親御みんなで閲覧して親たちで縁談をまとめるみたいな流れがあったらしい。


 モロノエ叔母さんは『姪なのでそのあたりは決定できません、あの子の母は今私共の艦で療養中ですので』とのらりくらりと躱していたらしいんだけど、そこはお母さんほどに強気な交渉はさすがにできなかったらしく大勢の傭兵による圧に負けてとりあえず縁談があったということだけは伝えてほしいということで根負けしちゃったということだ。


 ね?私悪くないでしょ⁉


「で?この縁談まとめて破断にする方法は?」

『あなたがそもそも他家に嫁ぐ機など毛頭ないことはわかりきっていますからね、同年代でAMRSによる演習を行う予定です。もちろん手加減など一切無用、隠し玉も一切なしの本気で潰しにかかりましょう。』

「いいねぇ…そういうのは大好きだよ、で?相手は何人いるの?」

『…36人ですね…上は18歳、下は10歳までより取り見取りですよ?』

「…よーし♪全員ぶっころだぁ!!」


 いい度胸だ…やってやろうじゃねぇかよこのやろぉ!!私の意見ガン無視してそんな話を持ってくるバカ共の度肝を抜いてやるわい!!


「ふ…ふふっ…あはははは!!いいでしょう…私に触れようとするなんて10万年早いってことを教えてあげなきゃ…ねぇ?モロノエ叔母さん?」

『はぁ…殺さない程度は絶対条件です、それ以外は好きになさい。』

「まっかせてよ!!」


 許可も下りたね!!よぉし、これからマーリンお姉ちゃんと打ち合わせして…えっと演習はいつなの叔母さん。3日後?なら間に合わせられるかな、さっ…度肝を抜いて見せましょう!!

モロ「マーリン…モレッドの依頼はほどほどに抑えなさいね?(´・ω・)」


マー「またまたぁ、叔母さんもどこぞの馬の骨になんてモレッドをやれないでしょう?(・∀・)」


モロ「当たり前です!!誰が好き好んであんな雑兵のところになんて…( ゜д゜)ハッ!?」


マー「はーい!!言質取りましたぁ!!(*‘∀‘)」

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