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次に行くのは……過去か……未来か……

 星冠国家エクセリオンにあるエルメロイコロニーの1件が終わったのでそろそろ活動拠点を移そうということになりました。


 いやぁ、まさか報酬の支払いが1ヵ月もかかるとは思ってなかったよね。いや本当なんだよ、今回の戦役に参加した司令官殿はもうすぐにでも支払うって約束してくれてたんだけどさ、それを横から掠め撮ろうって魂胆の財政官がしつこいのなんの「どうせ不正だろう?黙っててやるから2割寄越せ」とか普通に言ってくるんだよ。挙句の果てにはモルガン寄越せとか言ってきてさぁ、頭に来たから直で司令官殿に連絡したよね「お宅の財政官殿はいい趣味をしていらっしゃる、報酬を不正受給するのを見逃してやるから2割寄越せと仰ったり俺の妻に寝所に来いともうされましたからねぇはっはっは!!」とね。

 司令官殿は大層お怒りになったご様子で財政官を呼び出しまだ通信回線が開いていると言うのにその場で処分してたよ、財政官もまさか俺が直接司令官に連絡するとは思わなかったんだろうなぁ。所詮傭兵、国家権力には黙って従っとけって言う目線だったからな。簡単に屈しはしませんとも、えぇ。


 そんな事があったんで遅れに遅れた新たな目的地の選定がやっと始められるって訳ですわ。

 傭兵屋的にはやっぱり仕事がある所の方が望ましい、言い方は悪いが国としてあまり力は無いが交易が多い所は海賊共の温床だからな。

 そんな条件を色々考えながら探しているとまぁ、出てきた訳ですよ。交易国家サンデュールズって国が。

 エクセリオンから距離的に言えば4つ程隣りの銀河系らしい。超光速航行で大体1ヶ月程だな。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「って訳でそろそろこの国ともお別れって事っすわ。」

「そうか、傭兵の行先は特に縛りもないしましてやお前さんはこないだの戦役でトップエースになった超新星だからな。もうちょいここに居てくれてもとも思ったが、僻みの目もキツくなってることだろうしな。駐留軍から目をつけられてるとも聞いたぞ?」

「まぁね〜、その辺は解決したと思いたいけどな。」

「ま、いいさ。これからも頑張ってくれや、傭兵組合は全宇宙どんな国でも開設されてるからな。」

「ありがとな、助かった。」


 傭兵組合に顔を出してここから離れるって話を済ました、後はこの後の長時間拘束される際の暇つぶし用品だったり消耗品の購入だけだ。

 まぁ、消耗品についてはモルガンが全て担当したから俺としては何も手を付ける必要が無い。ちなみに俺の財布はお小遣い制です……なんでって?この前公衆浴場行ったじゃん?その後色々変なもの買いまくったんですよ。いや、法に抵触するようなもんは無いよ?ただ『使いもしない物を良くもまぁこんなに買われましたね?』とね、モルガンが普段はしない表情をしながら笑っていたもんでね?俺からお小遣い制にしてもらいました。いやぁ怖かったねあれは。


「おや?ソラさんではありませんか。どうなさったんです?」


 まさかのサニー登場、ぼへらっとしてたからちょっとびっくりしてしまった。


「いや、そろそろここから離れる事にしたから傭兵組合に挨拶してきたところだよ。」

「え!?ここから出ていくんですか!?そんなぁ……」

「なにおまえがそんなに凹むんだよ……」

「だってソラさんが出ていくならグィネヴィアちゃん達もみんな行っちゃうじゃないですか!!」


 ああ、そういう事ね。サニーはあの一件以降割と頻繁にアヴァロンに訪れている、理由はヴィヴィアン達娘型アンドロイド達に会うためだな。来てはグィネヴィアの料理を食ってヴィヴィアンにAMRSを見てもらおうとしてるのを頻繁に目撃している。グィネヴィアは俺以外にも自分の作った料理を食べてもらえるということで割と好意的に対処しているが、ヴィヴィアンはギャラハッドが基本的にメインで管理する気でいるのでいつもあしらわれている印象だ。それでもめげずに絡んでいくのはなかなか根性があると思う。


「ソラさんお願いですからヴィヴィアンちゃんかグィネヴィアちゃん私に下さいよ。」

「ふざけんな、誰が悲しくてお前なんぞに娘をやらねばならんのだ。」

「ケチですね!!」

「うるせぇ、ヴィヴィアンが「サニーさん毎回うるさいです、出来れば来て欲しくないんですけど」って言ってたからな。」

「そんな!?ヴィヴィアンちゃんが私にそんな事を!?」

「いい加減諦めろ、お前にあいつらを預けることは無い。」

「うぅぅ……ヴィヴィアンちゃん……グィネヴィアちゃん……」

「じゃあな、もう会うことは無いだろうけど元気でやれよ。」


 めんどくさい相手に絡まれてしまったと思いながら俺はサニーと別れてアヴァロンに戻る事にした。

 これ以上あいつに付き合わされるのもゴメンだしな、早めに退散退散っと。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ってな事だ、挨拶回りも終わったし報酬も入った。出発しようかと思うんだが準備はいいか?」

『YESマスター、アヴァロンの整備、補給も完了済みですので問題は無いかと。目的地は以前指定された場所でよろしかったでしょうか?』

「あぁ、そこに行く。とりあえず半月は高次元航行だな。」

『YESマスター、では出発準備に取り掛かります。『各担当員に告ぐ、アヴァロンはこれより発進準備に取り掛かる、目的地はサンデュールズ、事前に通達した通りだ。行動を開始せよ。』』


 モルガンが多分娘達に連絡を入れたな。

 ブリッジに居るので俺はのんびり艦長席に座ってモニターを確認している、コロニー側からの発艦許可が出てガイドビーコン通りにアヴァロンは進む。

 コロニーから十分離れた所で高次元航行開始だ。


『ではマスター、高次元航行を開始します。』

「よし、アヴァロン高次元航行開始!!」

『YESマスター、高次元航行開始します。』


 静かな宇宙空間に突然開く極彩色の穴、そこにアヴァロンで飛び込んでいく。

 目指すは交易国家サンデュールズだ、次はどんな戦いが出来るかねぇ?

??「いやぁ〜モルガンには助けられたよね。」


モル「貴方はもう少し頭を使うべきでは?」


??「酷くね!?」


モル「何も間違ったことは言っておりませんので。」


??「(´・ω・`)」

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