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性悪執事



「言い返してるつもりないけど、アタシ元の世界に戻りたいし、4人もいるなら候補にならなくてよくない!?」


リコの前に立つ黒髪の男に言う


――それに年の差あり過ぎだろ!!アタシ23だよ!?この王様は何歳よ!10歳くらいじゃん!アタシその時点でもう脱落でしょ!


「お前はこの国に来た以上こちらに従ってもらう」


鋭い目つきでリコを見る


「なんでこっちの意見は一切聞き入れてもらえないのにそっちの意見ばっかり聞かなきゃなんないの!!」


ムッとして言い返す


「帰り方も知らないくせによくそんなデカい口が聞けるな、放り出して野垂れ死んでもいいんだぞ?」


意地悪く笑う黒髪男


「はぁ!?よくもまぁそんなひどい事を異世界から来て心細い可哀想な女子に言えるね、人を思いやる気持ちをどっか捨てて来たの!?」


睨みつけるリコ


「クロード様にあんなに言い返すとは…」

「何者だあの女…怖くないのか…」


と周りがざわつき始める



「落ち着け2人とも」


アフィリア王が言うとすぐに静まる黒髪男


「リコ、帰り方がわからない以上こちらの条件を飲むしかないと思うが」


可愛い王様がリコに言う


「…………わかりました」


少し黙り込んでから答えるリコ


――確かに今は言うこと聞くしかない…何もわからない場所で1人にされるよりは姫候補ならきっと丁重に扱ってくれるはず…それよりなにより4人もいるなら選ばれなきゃいい話!生活を保障してもらってさっさと元の世界への帰り方調べて帰ろう!!


「当然だ」


フンッと鼻を鳴らして言う黒髪男


――カッチーーーン!!!


なんなのアイツさっきからアタシを逆なでするようなことばっかり言って!!

ちょっと顔が良いからって調子乗ってんじゃないの!?ムカつくー!!

いや、待って…姫になったら多分アイツより身分が上になるんじゃない…?そしたらこき使ってやるわ!!



心の中で高笑いするリコ



「リコ、驚かせてしまう事ばかりで、元の世界に帰らなくて辛いだろう…何か出来る事があれば聞いてやる」


少し困った顔をしてリコを見る王様


――な、なんて優しい王様なの!?可愛いし!!

ん…?何か出来ること…?あ!良いこと思いついちゃった!!



悪い顔してニヤリと笑うリコ




「じゃあ王様!アイツをアタシの執事にして下さい!」




部屋が一気に嫌な感じにざわついた


「なんだと…?」


リコがさっき言い合った黒髪男を指差してニッコリ笑う

その顔を黒髪男がすごい形相で見た


「はっはっは!リコは面白い事を言うな!その男は我の一番の部下だぞ」


笑いながら答える王様


「えっ、この人が!?」


驚いてリコが聞き返す


――こんなに性格悪い奴とうまくやっていけるの王様…


「リコは気に入らないかもしれんが、この国で一番頭がキレる男だ、それに強い。けど確かに…異世界から来た姫だからな、優秀な執事が必要か…」


王様が考え初めた


「アフィリア王!私はこれ以上仕事を増やすわけには…」


黒髪男が王に言う


「あれー?王様に言い返すんですかー?」


ニヤニヤしてリコが言う


――さっきの仕返し!!アタシの性格の悪さなめんなよ!


「お前…」


イライラして睨む黒髪男


――うわ、めっちゃ怖っ…アタシ野垂れ死ななくてもこの人殺されるかも…


ゾクッとして少し震えるリコ



「はっはっ、そうだな…クロード。お前をリコの執事に任命する。仕事は補佐官に上手く分けろ、お前だけやっていてもこの国はよくならない。」


リコと黒髪男のやり取りに笑いを堪えて王が正式に伝える


「はい…」


納得いかなそうな顔で返事をした



――10歳くらいなのに…さすが王様ね…しっかりしてる


「では、従者の契りを交わせ」


王が言うとさらに部屋が騒ついた


「従者の契り…?」


不思議そうに首を傾げるリコ


「……承知いたしました。」


静かに答える黒髪男


「これならリコも安心だろう」


王様が頷いて言う



周りにいた人が黒髪男の前に机とナイフを準備した

リコは机の横に立たされなぜか針を渡されて…


「えっ、え!?なに!?」


パニックになって黒髪男に言うと


「お前が望んだんだろうが」


スッ腕をナイフで浅く切り机にボタボタと血を落とした


「えっ…ちょっと何してんの!!!」


あまりにもショッキングな光景に目を背けるリコ

黒髪男は机の上にある血で魔法陣を書きはじめた


「お前の血がいる」


「む!!無理無理無理!!ナイフで自分の腕切るなんて!!」


「お前の血は少量でいい」


イライラしながら言われるリコ


「あっ…だから針…」


持っていた針を見る


――針でも絶対痛いじゃん!!しかも自分で刺すとか無理なんだけど!!てかこれなんなの!?怖すぎない!?机血まみれだし!!この人大丈夫なの!?


パニックになっていると


「…借せ」


黒髪男に針を奪われた一瞬でリコの指を指した


「痛っ!!」


そのままリコの指を持ち机の上に垂らす




「我が主人の命、我の命に代えても守るとここに誓う」



目を瞑り唱えてバンと片手を血で書いた魔法陣の上に乗せると


「えっ…」


血が一気に消えた事に驚くリコ


「お前の体に印を残さないといけない、どこか出せ」


リコを見る黒髪男


「印!?え!?見えないとこが良い!」


――タトゥー的なやつ!?え!?まさかそれも痛いの!?


とアワアワしていたら首根っこを掴まれて首の付け根の少し下あたりをグッと人差し指で押された


ジワっ


「熱っ!!!」


思わず声を出るリコ


それが終わると机は片付けられ男の腕は急いで止血された


「リコ、今日は疲れただろう…今後の事はまたゆっくり説明してく。今日は休め」


王様が優しく笑った


「はい…ありがとうございます」


もう何が何だかんだかでキャパオーバーしてるリコ


すると…


「キャッ!!」


いきなり黒髪男にお姫様抱っこをされて小さな悲鳴を上げた


「な、ななな何してんの!?///」


びっくりして腕の中で縮こまるリコ


「大切な主人を部屋に案内するのに素足で歩かせる訳にはいくまい」


と優しく黒髪男が笑ったイライラを抑えながら…


――そうだった…アタシ、ベランダに出るだけだと思って素足でしかも、下は黒いジャージに上は黒のパーカーと言う完全寝間着スタイル…

こんな大宮殿の中なのに…恥ずかし過ぎる!!

そして、笑顔が怖い!!


「いいよ!!今更!下ろして!///」


――こんなイケメンにお姫様抱っこされたら気が気じゃない!!



サラサラと揺れる漆黒の黒髪は

顔まわりは顎くらいまである髪を下ろしていて

後ろの髪は長く背中まであり毛束は細く結ばれていた

透き通る綺麗なブルーの瞳は宝石のようだった

綺麗な肌は白く全てのパーツが整っていた



――てか…なんでそんな胸元ガッツリ開いた服なのこの人!!///自慢か!?その肉体美を自慢してるの!?///



裾の長い白いアラブの民族衣装の様な服は胸元がガッツリ空いて

首元にはジャラジャラとゴールドの大ぶりなアクセサリーをつけていた

体格はかなり良く引き締まった体と肩幅が広い為リコはすっぽり収まっていた

背も高く2メートル近くある



リコは異世界の男のスペックの高さにクラクラして暴れる


「暴れるな落ちる」


静かな声にハッとしてリコが腕を見る


「腕…痛い…?」


――アタシが変なこと言ったから、変な契り交わす事になって…腕が…


「こんなのかすり傷だ」


スタスタと歩く


「なんか…ごめんね」



リコはすっかり落ち込んでしまいチラリと男を見て小さい声で言う



「聞こえない」


フッと笑ってリコを見た


「なんでもない!!///」


フイッとそっぽを向いた









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