橘 優希
まだ6話目で日刊が二千超えました:(´◦ω◦`):
戦々恐々しております。
閲覧ありがとうございますm(*_ _)m
相場の確認を終えて一旦ログアウトした。
街の中であればどこでもログアウト出来るので取り敢えず図書館の前まで移動はしておいた。
まだ生産職のプレイヤーも始めたばかりで作れる物に期待するのは酷だろう、と考えて一先ずNPCに作成依頼をすることに決めた。
慣れ親しんだ視界の暗転と浮遊感の後、部屋の天井が視界に広がる。
時計を確認してみると驚いた事にゲーム内では6時間以上経過していたのに、現実世界では二時間ちょっとしか経過していなかった。
フルダイブ方式のVRMMOが普及してからゲーム内の時間を現実世界より加速するシステムは確率されていたものの、ゲーム内で6時間が現実世界では4時間位までが一般的だった。
公式サイトは網羅した筈なので確認から漏れているはずも無い。
念のためもう1度関連のありそうな部分を重点的に確認してみると、やはり記載されていなかった。
問い合わせフォームを開き、運営宛てのメールを作成した。
ついでなのでゲーム内と現実世界両方の時間を確認出来るようにして欲しい、と要望も追加した。
メールの送信を終えた後、ベッドから起き上がり軽く食事の用意をしようかと思ったけどまだ朝食を食べてから二時間ちょっとしか経っていない事を思い出した。
(ゲーム内とは言え、四半日活動したのに何も食べないのは精神的衛生的にあまり宜しくなさそうですね。)
さっきまでは食事について全く考えずに探索していたので次にログインした時はその点も留意して探索することに決めた。
現実にはお腹が空いている訳では無いけど、脳は既に6時間以上活動した、と認識している。
その間ゲーム内でも特に何か食べたわけでもないため、何となくお腹がすいた気がする。
そう、気がするだけなのだ。
そんな状態に合わせて食事をしようものならあっという間に脂肪の塊に早変わりしてしまうだろう。
ただでさえある一部が重くて肩が凝ると言うのに…。
ふと扉に視線を向けると扉のに吊るしてある姿見が目に入る。
正確には姿見に写った自分の姿が。
年齢に対して平均以下の身長と黒髪のストレートロング、手足は女の子らしいほっそりとしているのに胸だけが目立った。
自慢ではないが一応Dカップはある。
まぁそれが昔からのコンプレックスでもあるのだけど。
今年で成人を迎えるにも関わらず一歩外に出ればひどい時など中学生に間違われる始末。
童顔なのは自覚している。
身長が小さいのも。
初めてギルドのメンバーと出会った時など皆して子供扱いしてきたのも今となっては苦い思い出だ。
ゲーム内でも身長はあまり弄れず、結局現実世界のままだ。
コレはこれで一つの個性として諦めがついてきたのも最近の話。
やはりコンプレックスと言うのはなかなかに脱却し難いものだ。
少しでも年相応に見られるよう口調なども意識的に落ち着いた雰囲気を持てるように工夫した。
まぁ、時々地が出てしまうのだが。
何となくネガティブな方向に思考が流れてしまった事に気付き、気分転換に紅茶でも飲んで落ち着くことにした。
紅茶やお菓子作りが趣味で一人暮らしの部屋のキッチンには必要な道具が一式揃っている。
軽く息抜きをしてからログインして熟練度でも上げようか、と方針を考えながら湯を沸かす。
冷蔵庫から手作りのフルーツゼリーを取り出し沸かしたお湯で紅茶を煎れる。
手早くテーブルに運び軽く一息つき、公式サイトと掲示板を眺める。
先程開放されたばかりでスレッドはまだ少ない。
その中に自分のことと思われる記事を見つけてしまった。
どうやらあの狼はなかなか強い部類に入るらしい。
軽鎧のプレイヤーが不意打ちを受けて一撃で即死している事を知り、少し驚いた。
もし自分が直撃を受ければ布服の防御なんてあってないようなもの、即死は確定だろう。
とは言え攻撃なんて、当たらなければどうということはない、仮面の人も言ってたじゃないか。
元々回避型の壁役は昔からのプレイスタイルなので手馴れたものだ。
必要に迫られない限り変更する予定も無い。
それにしても、いつの間にそんなに近くまで人が来ていたのか、全く気づかなかった。
次から狩りをする時はもう少し周りに気を配った方が良さそうだ。
変に目を付けられて付きまとわれても困るのでβテストの間だけでも目立たないように気をつけなければ。
と、考えた所でゼリーは食べ終わり、紅茶も空になった。
6時間経過するのに2時間、と言うことは夕飯までゲーム内で半日以上活動できることになる。
熟練度上げと装備のオーダーは予定として確定なので、ほかの時間については中で考えることにして再度ログインした。
閲覧、ブックマーク下さった方々、ありがとうございます。
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