始まりの街
4話目で日観PV700超えました。
閲覧下さった方々、ありがとうございます。
でも、一作目で日観五百超えるまでの苦労は一体何だったのか…。
ちょっと悲しくなってきました←
門をくぐり街に出てみると、まだまだログインしたばかりのプレイヤーがあちこちに居た。
友達と待ち合わせしている人、これからどうしようかコンソールブックを眺めている人、既に合流して外に向かって歩き出す人など、思い思いの行動をとっている。
(一通り街の中を見て歩きましょうかね。)
ぶらりぶらりと目的もなく街の中を歩き回る。
ゴシック様式の建物に陽の光が当たり、ファンタジー感満載の景色だった。
所々にガラス張りのウィンドウがあり、中は商店になっているようだ。
武器屋に防具屋は図書館のすぐ近くにあった。
今のところ必要なものはないのでスルー。
その先には道具屋やメインフィールド用のクエストを受注できる所謂冒険者ギルドのような建物もあった。
まだ街の中を見て歩きたいのでここもスルー。
門から正面にまっすぐ伸びたメインストリートはなかなかの長さで、多分1キロくらいは軽く歩いただろう。
大きな石造りの門があり、周囲には警備をしているらしい兵士の姿が見えた。
鎧や外套に図書館で見たエンブレムが書かれていたので彼らも図書館に属しているのだろう。
そう言えば始まりの街と言えばお城が定番なのに、この街にはそれらしい建物が見当たらない。
もしかしてほかの街にあるのかもしれない。
と言うか、そもそもこの世界にほかの街って存在するんでしょうかね?
その辺も含めて要探索ですねぇ。
ぼーっと考えながら歩いているといつの間にか門の手前まで歩いてしまったようで、まだまだ街の探索をするつもりなので踵を返し元来た道を戻る。
コンソールブックで確認してみるとこの街は図書館を起点に扇状に広がっていて、メインストリートは図書館に突き当たり、東西に伸びている。
次はそっちの道を歩いてみよう、と図書館まで戻る。
図書館の前には先程より減ったものの、まだかなりの数のプレイヤーが目に付いた。
折角βテストの間は単独行動なのだから、こんな所で顔見知りに捕まるのも面白くない。
知り合いに見つかる前に移動するに限る。
次は東に伸びる大通りを歩き始める。
こちらは完成品より材料を取り扱うお店が多く目立った。
金属のインゴットやよく分からない生き物の革、アイテムの材料になりそうな薬草類が並んでいた。
こちらは特に気になるものもなくあっという間に門のところまでたどり着く。
大通りは南、東、西の端に門があるようで、街の外に出るにはいずれかの門を通る必要があるようだ。
まだ外に出るつもりは無いので今度は西の端を目指して歩き始める。
(それにしても、なかなか広い街ですね。)
大通りだけでもそれなりの長さだったし、細い道も含めて全部回ろうと思ったらかなり時間がかかりそうだ。
街の探索をするつもりではあったけど、初日を全部そこに費やすのは些か勿体ない気もする。
ある程度見て回ったら見切りをつけて外に出るのも良いだろう。
とは言え、南は出ていくプレイヤーの数が多いので近い狩場は既に飽和しているかもしれない。
取り敢えず西の門から外に出てみる事に決めて探索を続ける。
図書館の前を素通りし、西側の大通りに差し掛かるとこちらは職人街になっているようだ。
鍛冶屋や錬金など、装備品やアイテムの素材を持ち込んで作ってもらえるらしい。
すぐにお世話になることは無いだろうけど、布服の作成をしてくれそうな場所を見つけたのでマップにマーカーを立てておく。
(さて、一通り大通りは見て回りましたし、外に出てみましょう。)
門番の脇を通り外に出ようとしたら門番に呼び止められた。
「そこのお嬢さん、司書の方かな?」
「はい、そうですよ?」
「そうか、こちらの門の外のモンスターは南に比べて少しレベルが高い個体が多い。
その装備で出るのはちょっと心許ないな。」
「そうなんですか?
では危ないと思ったらすぐに戻るようにします。」
「お…おぅ。そうか。」
「ご忠告ありがとうございました。」
頭を下げてそのまま門の外に出る。
後ろから、(いや、危ないから止めたんだが…。)と聞こえた気がするけど気にしない。
どうせ死んでも街に戻ってくるだけでデスペナで失うアイテムの心配もない。
サクサク歩き外に出ると、平原が広がっていた。
奥の方に森と小だかい山も見えた。
(まずまず、無難な初期マップですね。)
視界には特にモンスターの姿もないので、取り敢えず周囲を見回しながら直進する。
左手のかなり遠くにチラチラと人影が見えるので、恐らく南門から出たプレイヤーの一部だろう、と予測を立て探索を続ける。
少し歩くと背の高い草が増え始め、時折風に揺れてカサカサと音を立てる。
たまに不自然な揺れ方をする草があったので、恐らくモンスターか何かが動いたのだろう。
警戒しながら移動すると、ガサっと一際大きな音がして草影からモンスターが飛び出してきた。
無警戒に歩いていれば飛び出してきたモンスターの体当たりを受けて先制攻撃を許していた所だけど、とっさにバックステップで下がると空振りしたモンスターが腹立たしそうにこちらを睨みつけながらグルル、と唸る。
大型犬くらいの大きさの狼のようなモンスターはこちらに向き直り威嚇するようにガウッと吠えた。
こちらも応じるように左半身を前に出して構える。
どうやらこのゲームでの初の獲物はこのモンスターになりそうだ。
まだストックが残ってるので明日も投稿します。
一作目はちょっと煮詰まってるので時間がかかりそうですorz
閲覧、ブックマーク下さった方々、ありがとうございます。
感想、ご意見などあれば是非ともお願いします。m(*_ _)m