番外編 ルーシーさんとユウキ
投稿が遅くなってすみません。
いばら姫と白雪姫間違えて書いてしまい、感想で指摘されるまで全く気づいてませんでした。
豆腐メンタルなのでガッツリ落ち込んでたらその間に累計PVが100,000、ブックマークが1000件超えてるのに気づきませんでした:(´◦ω◦`):
本編をお待ちだとは思いますが!
番外編を先に投稿します。
本編の続きはメンタル復活したので書き次第投稿します!
しばしお待ちくださいm(*_ _)m
ーーーーβテスト開始当日の早朝ーーーー
早朝、夜が明ける前にベッドから這い出して顔を洗い目を覚ます。
(確か今日から新しい司書が大勢来る筈でしたね)
鏡を見ながら髪を整えるがいつもよりちょっと気合が入ってしまうのも仕方ないだろう。
何せ、この仕事に就いてから初めての新人だ。
寝癖でぴょんぴょんとはねた髪を整え、念入りにチェックする。
簡単に朝食を済ませて図書館の控え室へ向かう。
司書の寮は図書館と直結なので移動には五分とかからない。
手元の鍵束で出入口の鍵を開けて中に入ると、まだ真っ暗な図書館の中に勝手に明かりが灯る。
図書館に住むブラウニーの仕業だ。
掃除もブラウニーが済ませてくれているので昨日のうちに住人から返却された本を本棚に戻していく。
(本もブラウニーに片付けてもらえたらいいのに…)
とは思うものの、ブラウニーは簡単な作業しかしてくれない。
図書館に居るブラウニーは4人、それぞれが決まった場所の掃除をしてくれる。
それだけでもかなり助かっているのは事実だ。
この広い図書館を人の手で掃除しようと思ったらこんな時間に起きてたんじゃ全く間に合わない。
いつの間にか住み着いたブラウニー達にはとても助けられている。
本棚に本を戻して窓を開き換気していく。
ブラウニーのお陰でホコリなどは無いが、やはり一日中締めっぱなしだと空気が篭ってしまう。
夜明け前の風は清々しく、うっすら夜露の香りが漂う。
深呼吸を一つして両の手で顔をパチン、と叩き気合を入れる。
新人を迎える為に用意された椅子とテーブルの配置を確認し、遅れてやってきた司書達に指示を飛ばす。
ブラウニーの仕事は基本的に夜間なので、ブラウニーの為に作られた一室にカフェから運ばれてきた食事を届ける。
ブラウニーは妖精で本来は人間のように食事の必要は無いが、娯楽と言うか、嗜好品と言った感じで喜んで食べる。
手のひらに乗るほどの大きさの小人達は運んだ食事に我先にと群がり、あっという間に皿が空になる。
ほかの司書はブラウニーが食事をしないと知っているのでこうして食べ物を持ってくるのはルーシーだけだ。
その甲斐あってか、ブラウニー達はルーシーにとても懐いている。
体に見合わない勢いで食事をするブラウニーをぼんやり眺めながら今日の予定を確認する。
と言っても、新しい司書達をこちらから迎えに行く訳では無いのでいつもの仕事に、図書館を訪れた新しい司書の対応が追加される程度だ。
過去に図書館に所属して、魔本の収集を担当していた司書の大半が帰らぬ人となっている。
ルーシー自身も過去に魔本の収集に携わった事があるが、
その時に比べてモンスターの数は多くなり、個体ごとの強さも危険度も跳ね上がっている。
今の時勢では戦闘スキルを持たない人間が街の外に出るのは自殺行為と言っていい。
危険な魔本収集を新しい司書に押し付けて図書館に引き篭らざるを得ない自身の不甲斐なさに憤りを感じながらも、新しい司書達に頼る他ないことも理解していた。
図書館ははるか昔から存在する魔本に対抗するべく力をつけてきたが、世界中に増え続ける魔本と強力なモンスターに対応しきれなくなっている。
ルーシーは子供の時から本が好きだった。
ジャンルを問わず、様々な本を読んできた。
父親から初めてもらった本が知らぬ間に魔本となって図書館に納めざるを得なくなった時、ルーシーはいつか自身の手でその本を元に戻し取り戻したい、と願い司書になった。
しかし戦闘スキルを持たないルーシーは収集チームに入ったものの、完全に足手纏いとなっていた。
戦い傷つく仲間の司書、自身を庇い大きな怪我を負った仲間もいた。
何故戦闘が出来ないルーシーが収集に参加していたのか、理由は本への知識の量と回復魔法への適性が高いからだった。
ふと収集チームに参加していた時のことを思い出して物思いに耽っていた意識を作業に戻す。
まだ時間はあるものの、仕事は少なくない。
先輩として恥ずかしい姿は見せられないので、しっかりと仕事を進める。
窓から吹き込む風が夜露に冷えた空気から陽に暖められた風に変わる頃、新人を受け入れる準備も図書館本来の準備も終わる。
カフェからは焼きたてのパンの香りが漂い、門の外も活気づいてくる。
今日のお客様第一号は街の住人で、将来司書になりたい、と言う読書家の女の子だ。
まだ幼さの残る顔立ちではあるが理知的な光を灯す瞳とハキハキとものを言う芯の強そうな子。
初めて訪れた図書館で出会ったルーシーに憧れて、毎日のように通ってくる真面目な女の子は、ほかの司書からも密かに人気を集めている。
「ルーシーさん!今日も本を借りに来ました!
おすすめの本を教えて下さい。」
まるで子犬のようにルーシーに懐いているその子に、司書として必要な知識が書かれた本の名前を書いた紙を手渡すと
「ありがとうございます!
それじゃあ探してきますね!」
そう言ってカウンターから離れていく。
まだ子供だが図書館の中を走るような不作法はせず、静かに歩いていく。
いつか肩を並べて仕事をする日が来るかもしれない、と思うと自然と頬が緩む。
おすすめの本を手に戻ってくると貸出の手続きを済ませ家に帰っていく。
何人かの司書が窓越しに見送っているのが目に入った。
その後も住人の何人かが本を借りに来るものの、新しい司書はまだ一人も来ない。
まぁ中央の建物から 人が出てこないのでまだ来ていないのだろう。
新しい司書達がどこから来るのか、どんな人が来るのか、と言った情報は全くない。
秘匿されているわけではなく、事実として誰も知らないのだ。
この不思議な現象に誰一人として疑問を持ってはいない。
何故なら新しい司書達は神から遣わされた者達だからだ。
神に名はない。
ただ神として存在することを誰もが知っている、それだけだ。
その神は世界を作り、人を作り、街や国を作った。
いわゆる創世神話は部分的に残っているものの詳しく知るものはいない。
ただこの世界に危機が迫った時、この世界を助けるために人を遣いに送る、と言うことは残されていた。
それが今回送られてくる新しい司書達だ。
どんな人達が来るのか、期待に胸をふくらませながらカウンターに座っていると、中央の建物からまばらに人が出てくる。
彼らが新しい司書達だ。
いつ誰が来てもいいよう、司書達に指示を出し、待ち構えるが皆一様にまっすぐ門から出ていき誰一人として図書館に入ってこない。
何度か外に出て図書館の存在を知らせようか、と思ったものの、こちらからの接触は基本的には禁止、という指示があるので我慢した。
人が出てくるようになって数十分後、一人の少女が扉を開いた。
まだ幼さの残る顔立ちについつい今朝訪れた女の子を重ねてしまうが、彼女は間違いなく新しい司書の一人だ。
住人と区別出来る特徴などはないな、何故か当たり前のようにそう理解した。
やっと訪れた新しい司書に嬉しさのあまり小躍りしそうになるがどうにか堪えてマニュアル通りの対応をする。
どうやらこの少女も本が好きらしく、案内しているととても興味深そうに本棚を見回している。
(あぁ、きっとこの子とは仲良くなれそうな気がします)
顔には出さないように心の中でそう思った。
案内の途中でその子から軽く自己紹介されて名前を聞く。
ユウキ、と言う初めて聞く名前の響きに、やはりこの子は神が遣わした人なんだ、と感慨深いものを感じた。
一通り案内が終わると、名残惜しいが街に出るというので見送った。
その時に「また来ますね」と言われ、それが嘘でも嬉しかった。
彼女を案内している間も新しい司書達は一人も来ていなかった。
ユウキを見送り静かになったカウンターに座り次の来客を待つ。
あの子はまたきっと来てくれる、何故かそんな確信を胸に抱えて。
ミスのご指摘ありがとうございました。
感想で記入いただく度にリアルにorzしてました…。
いばら姫って単語使いすぎてて訂正漏れが多いですが、一つずつ直していきます( ´・ω・`)
次回投稿は未定ですが本編にて白雪姫攻略に戻ります。
閲覧、ブックマーク下さった方々、ありがとうございます。
感想、ご意見などあれば是非ともお願いします。m(*_ _)m




