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GRIMOIRE ONLINE  作者: 七氏
第一章 静かに過ごしたいβテスト
18/19

魔本『白雪姫(上)』攻略1

魔本攻略です。


ブックマークが1000件近くに伸びてました。

正直ビビりました:(´◦ω◦`):

あと、日刊PVランキング四位に入ってましたカタ:(ˊ◦ω◦ˋ):カタ


偏に閲覧くださった皆様のおかげです!

これからもよろしくお願いします。m(*_ _)m

 森の開けた場所で狩人と白雪姫が言葉を交わしている。

 内容は聞こえないが原作通りならここで狩人が白雪姫に逃げるよう説得するはずだ。


 今のところその場所から動く気配はないが、周囲には遠巻きながらモンスターの気配がする。

 どうやらここで戦闘をするらしい。

 全く戦闘能力の無いい白雪姫を守りながらモンスターの討伐、と言ったところか。


 確かにこれはパーティーで受けることを勧められるはずだ。

 開けた場所だけに四方から襲われるだろうし、隠れる場所もない。

 下手に離れれば間違いなく失敗する。


 となればイベントが始まる前に可能な限り周囲のモンスターを減らしにかかるべきか。

 その場を離れ手近なモンスターの気配に向かう。


 暗闇に映し出されたのは狼の群れが息を殺して白雪姫達の居る場所へ進む姿だ。

 風下にいるからか、こちらには気づいていないようで、簡単に不意打ちが成立した。

 まずは先頭のリーダーを一撃で仕留め、動揺している隙に取り巻きの狼の息の根を止める。


 群れの数が少なかったのは幸いだった。

 数秒でその場にいた狼の群れを殲滅して次の場所に向かう。

 時々白雪姫達の様子を伺うがまだ動く気配はない。


 下手にイベントが進行して一気に襲われることを考えたら好都合だ。

 だけど何かがおかしい。

 何かおかしいのか、と言われてもハッキリとはわからない。

 だけど、この状況、何かがおかしい。


 周囲のモンスターを4分の一ほど殲滅したところで白雪姫達の様子を伺おうと移動を始めた瞬間、ピロリン、とシステムウインドウが目の前に開かれた。


『達成条件:白雪姫の生存 に失敗しました』


 意味がわからなかった、

 その内容を理解する前に目の前が真っ暗になり、一瞬の浮遊感、次の瞬間にはルーシーさんと居た部屋に戻っていた。


 生存に失敗、つまり白雪姫は私がモンスターと戦っている間にモンスターにでも殺されてしまった、という事か。

 ギリ、と奥歯から音がするほど強く噛み締めていた。

 違和感の正体は掴めないまま、失敗してしまった。


 助けるべき対象をむざむざ死なせてしまった事実に、これがゲームだとは理解しながらも悔しさが込み上げてくる。

 ふと背後から人の気配がして振り返るとルーシーさんが心配そうな顔でこちらを見ていた。


 「失敗しちゃいました。」


 悔しさを誤魔化して自嘲気味に笑ってしまう。


 「ご無事で何よりです。

 魔本の正常化は失敗しても何度でも挑戦できますのであまり気に病まないでください…。」


 見透かされたような気分だ。

 いや、ルーシーさんは何も悪くは無い。

 一番悪いのは自分自身だ。


 自分の力を過信して助言を無視して一人で挑んだ結果がこの有様なのだから言い訳のしようもない。

 だがこのまま引き下がるつもりもない。

 ルーシーさんに一度この場を辞する事を伝え、図書館前でログアウトする。


 ベッドで目を覚ましすぐさま端末を手に取りメールを送信する。

 送信先は『想刻の旋律』で使用していたメーリングリストだ。

 一斉送信されたメールにすぐ返信が来たのは私をGRIMOIRE ONLINEに誘ったアキラとギルドメンバーのうち二人だ。


 4人ともすぐに合流できる、との事だったので再度ログインして待ち合わせ場所に向かう。

 図書館の向かいにあるカフェのテーブルには既に三人集まっていた。

 扉を入ってすぐに向こうも気づいたらしく、手招きしていた。


 「βテスト中は個別にって言ってたのに呼びつけちゃってごめんなさい」


 開口一番まずは謝罪から。

 そして今回の招集について事情を説明する。


 「なるほどねぇ〜、まさか既に本を手に入れてるとは思わなかったよ〜」


 と、ちょっと間延びした喋り方が特徴の女の子がニヤニヤと笑いながら口を開く。

 その子は前作では後衛の魔法使いだった。

 鮮やかな金髪に大きな目、女の子らしい小柄な体格(それでもユウキより背は高いが)だがちょっと猫目で目つきが悪く見えてしまうのが玉に瑕だが人懐っこくギルドメンバーの誰からも好かれているサクラ。


 「そうだな、手に入れたのも意外だったがそれより為す術もないまま失敗、と言うのがもっと意外だ。」


 静かに応じた青年。

 短めの黒髪に黒い瞳、爽やかな好青年と言った風体に大きな剣を背負っている。

 サブマスターのアキラだ。


 「それで、パーティーでリトライって事でいいのかい?」


 高校生位の見た目の男の子、紅い頭髪に瞳も紅い。

 背中には弓矢を背負っており本人も弓道を嗜む。

 アキラに比べれば体格は華奢だが年相応に鍛えているらしく、運動神経もかなり良い。

 優秀な後衛として重宝されている彼はトウドウ。


 「えぇ。情けない話だけどなぜ失敗したのかもわからない状態なの。

 いきなりで申し訳ないのだけど手を貸してもらえないかしら?。」


 悔しさを思い出し拳を強く握りしめてしまう。

 そんな姿が珍しかったのか、サクラはニヤニヤ顔をやめてオロオロとほかの二人を見回す。


 「別にそんなことは構わないさ。

 それよりもう少し情報が欲しいな。その時のことを詳しく聞かせてもらいたいんだが。」


 「えぇ、勿論。情報の共有はさせてもらうわ。」


 「それにしても、マスターその装備どうしたの?」


 トウドウが興味津々といった顔で聞いてくるが、先に情報の共有だ。


 「それについてはあとで話すわ。

 先に状況の説明からね。」


 「おっけー、後でちゃんと聞かせてね!」


 そこから暫く先程起こった事を説明していく。

 やはりその場に居なかった為、違和感の正体は分からずじまいだが、協力はして貰えるらしい。


 その後、装備がNPCへの作成依頼という事、素材は狼だという事を説明した。

 手元に余った狼の素材の一部を手渡しトウドウとアキラの装備が出来次第もう一度集まる約束をして別れた。

登場人物が一気に増えましたがβ中は出番少なめです。


閲覧、ブックマーク下さった方々、ありがとうございます。

感想、ご意見などあれば是非ともお願いします。m(*_ _)m

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