悲しき3分 裏目に出たね
3分は偉大なんだ。
3分は偉大なんだ!3分あればいろいろできる!
でもさぁ、でもさぁ・・・・休み時間は3分じゃ足りないんだぃ!
だから俺は理事長室に来た。
10分の休み時間を取り戻すため。そして、
「授業時間を3分にするため!・・・・・・失礼します」
理事長室のドアを開け、中に入る。
「ああ、君か」
理事長はやつれていた。
やはり休み時間3分は、生徒から反感があったに違いない。
くそ、どうしてこんなことに!
「君の、3分の充実性、を参考にした取り組みは、生徒から好評だ」
なにぃぃぃぃぃ!?
そんな馬鹿な!全校生徒のみんな、休み時間が3分何だぞ!?
「何せ、下校時間が早くなったからね」
ああ、なるほど。
ん?じゃあなんで理事長はやつれているんだ?
「だが代わりに先生達から文句が殺到した。授業の準備ができない、生徒が授業に遅刻すると」
授業に遅刻するだと?なんてやつだ。俺だって遅刻なんて・・・・・・まあ遅刻はしょうがない。
「あと、授業中にトイレに行く生徒が増えたと」
悪かったな!授業中にトイレに行って。
しかしそうか、だから校長はやつれていたのか。
「だから君には悪いが、休み時間は10分に戻すことにする」
「そう望んでいる人がいるなら、そうするべきです」
やったぜ、休み時間が10分に戻る!
ならこのまま、授業時間を3分にしてやる!
「理事長。以前話した、授業時間を3分にする話は?」
「君があの日、もう一つ大事なことを私に教えてくれた」
おいちょっと待て、あの内容のどこに2つも大事なことがあるんだ?
「人に大切なことを教えるには、3分では足りない。あの日君は、それを4分かけて教えてくれた」
そう受け取るの?それ以前に時間計ってたの!?
「だから来週から授業時間を延ばそうと思う」
ほぎゃあああああああああああああ!
理事ちょおおおおおおおおおおおお!
「昼休みが終わる時間だね。勉学に励んでくれたまえ」
理事長室から退室させられる。
授業時間が3分にならなかった。
だが今は休み時間が10分に戻ったことを、残り3分の昼休みで喜ぼう。