お出かけしよう!(3)
カラオケにきたみゆさんとりり。
「飲み物、なにがいいかなぁー。」
「ここのおすすめは、『しゅんしゅんごりらサイダー』らしいですよ…?」
「なにそれ?」
「えーっと…『巷で人気のキャラクターしゅんしゅんごりらをモチーフにしたサイダーです。もれなくしゅんしゅんごりらのストラップがついてくる!』」
「あー…。なんかそんなのいたような…。」
「せっかくだし頼んでみましょうか?」
「目がきらきらしてるねりりちゃん…。」
りりちゃんは、よくわからない建物とかキャラクターとか好きだよねえ…。
ときどきついていけないなって思うときもあるけど、そこも含めて魅力だよねっ。
…ん?魅力?
「食べ物も適当に頼んでおきますねー。」
「あ、うん。」
りりが受話器を手に取る。
がちゃ。
「もしもし、注文を…。」
受話器に向かって語りかける、ふたつ年下の後輩。
それだけのはず、なのに…。
どうしてこんな気分になるんだろう?
「…みゆさん?」
いつの間に注文を終えたのか、りりちゃんがこっちを見つめている。
綺麗な目、襟足長めのベリーショート、Yシャツにジーンズ…。
毎日見ているのに、今日はなんだか輝いて見える気がする。
なんで、かな?
「んー、ぼけっとしちゃった。」
「もう、しっかりしてくださいよー。」
「えへへ、ごめんごめん。」
思わず2人で笑ってしまう。
ま、いっか。今日は楽しみに来たんだもんね!細かいことは気にしない!
「それじゃ早速歌うぞー!」
「「おーー!!」」