第四話 魔女との出逢い②
四話です あんまり話が進みません(笑)
次に目を覚ました時は彼女の自己紹介から始まった。
「私の名前はアリシア・ヴェルノート。私の言葉分かるかしら? たぶんさっきの薬で言葉が分かる様になってるはずだけど」
そう言いながら「でもこれ失神するほど不味いのかしら?ん〜確かに不味いけど」と先程俺が飲んだものと同じ小瓶の液体を飲みながら呟いていた。
俺は先程の味を忘れられずそれを平気で飲んでいる彼女、アリシア・ヴェルノートに驚愕の目を向けていたが、聞こえてきた言葉は理解出来たので答える。
「ああ。理解できる。何と言うか口の動きと聞こえてくる言葉が見事にずれているけど」
なんか映画の吹き替えを生で見せられていると言うか変な感覚だった。
「まぁ、それは仕方ないわ。お互いに喋っている言葉が違うもの。それよりまずは貴方の事について幾つか聞かせてもらうわ。」
彼女もその奇妙な感覚なのだろうか苦笑しながら質問をしてきた。
「まずは貴方の名前とあんな所で何をしていたのかだけれど」
「俺の名前は立花朔夜。えっと何をしていたかって聞かれると自分でもよく分からない。昨日の夜は自分の部屋で寝たはずなんだが、気が付いたら目の前に竜の顔があって、なんか食われそうになった所までは覚えてる」
自分でも良く分からないので説明も要領を得なかった。
「竜?ああリリーの事ね。食べられそうとは言っているけど実際には貴方は助けられたのだから、後であの子にお礼を言っておきなさい」
そう言ってアリシアは窓の外を指で刺した。
・・・窓の外の庭には見覚えのある竜が蝶の様なヒラヒラしている生き物を楽しそうに追いかけ回しているのが見えた。
思わず頭を抱えた。あれ、なんかイメージが・・・
頭を抱えている俺を見て苦笑しながら
「まぁ、あの子はちょっと特別だから」
と言った。
「えーと名前はタチバナサクヤ。ん〜なかなか聞かない名前ね。どこの国の出身なのかしら?」
「日本っていう国なんだけど分からないか?」
多分知らないだろうなと思いながらも聞いて見たが予想通りアリシアは「聞いたことのない国ね」と答えた。
予想通りの答えに落胆しつつも手元にあったケータイを見た。もう時間は朝9時を過ぎていた。
この状況に安心したのかは分からないが、ぐうぅぅと大きく腹の虫が「腹減ったぞ、メシよこせ!」と主張していた。
「ふふ、じゃぁまずはご飯にするわ。お腹が減っていては考えもまとまらないものね」
アリシアは俺の腹の音を聞くなり苦笑しながら奥の方へとパタパタと行ってしまった。
色々表現が難しい。( ̄◇ ̄;)




