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竜と魔女と異世界と  作者: 夜刀
第二章 新たな出会いと学園と
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第十八話 迷宮探索

おそくなりました。感想をくれた方、ありがとうございました。とても励みになります。

「ところで、この迷宮の訓練って、何をするんだ?」


広場で弁当を食べながらミリア達に聞く。ミリアとセルカは呆れた顔でこちらを見てくる。


「あの、聞いてなかったんですか?」


「ちょっと、疲れ過ぎて、それどころじゃ無くてな」


いつもは、あまり疲れたとか言わない朔夜なので、機嫌が悪かったミリア達も心配そうな顔をする。


朔夜はアリシアとの修行の賜物か、それとも別の何かが原因なのか分からないが、この世界の人より桁違いの魔力量を持っている。それでも短時間で風魔法(シルフィード)の複数回の全力行使、魔物に使った創造魔法(オリジナル)

とくれば、その消耗は激しい。


ロロナとメルルも実体化は疲れたらしく、今はケータイの中で寝ている。


「大丈夫ですか?流石に心配です」


「今はもう回復してるし大丈夫だ」


消耗も確かに激しかったが、驚異的な回復力のお陰で、今は回復していた。


「それならいいのですが。では、説明させて頂きますね」



一呼吸置いてミリアは説明をする。


「まず、訓練の内容ですが、迷宮探索と魔物の討伐ですね。三人から五人ずつに分かれて行います」


「確か、三日間やると言ってた気がするが、そんなに広いのかここは?」


「このヘリアズ迷宮は幾つかの階層に分かれいて、全部で三十層あります。ですが、私達が行けるのは十五層までです。ちなみに、ここは第三層目になります」



確かに階段を三つ降りたな。と今までの経路を思い出す。魔物も弱いのが、何匹か出て来た気がする。



「なんで十五層までしか行けないんだ?」


「それより先へは、資格が必要になるそうです」


「資格ってのは?」


「本当に何も聞いてなかったんですね・・・良いですか、必要な資格とは竜、もしくは精霊と契約しているかです。十五層に次の階層へ続く門があり、そこを通ると、資格を持っているか判別されます。もし無い場合は入り口に転移魔法で戻されます」




「へえ、なるほど。戻されるのか。じゃあ、十五層まで行ったら、門を通って入り口に戻った方が楽かもしれないな」


「というか、実際に今回の訓練は十五層まで行って、門を通って戻るんですよ?」


やっぱり話を聞いて無いですね。と溜息をつかれつつもミリア達の雰囲気は、幾分か柔らかくなった気がする。

ただ単に呆れられただけの様な気がするけど。



そもそも、迷宮とは何なのか。


今更、この二人に聞くのは恥ずかしいのでケータイアプリ(異世界版ウィキペディア)で調べる。迷宮と入力すると情報が表示される。




【迷宮】


迷宮とは、魔物の巣窟である。自然発生したのか、誰かが作り出したのか、その真偽は定かではない。





・・・・大雑把な説明過ぎてイマイチ分からないが、RPGで言うダンジョンみたいな物だろうか。


じゃあ、今度は名前を入れて検索して見るか。





【ヘリアズ迷宮】


元は多くの冒険者を苦しめてきた迷宮であったが、冒険者達に攻略し尽くされ、今は迷宮とは名ばかりの、訓練用施設に改装されている。


エルファリード学園では、訓練として十五層まで使用され、三十層までは竜騎士や精霊魔法士の訓練として使われている。


〜出現魔物〜


一層〜十五層まで


F級からD級


十六層〜三十層まで


D級からB級



補足


最下層である三十層には、門では無く扉があり、開ける事で入口へ転移させられる。噂では資格を有している者は次の階層へと進めるらしいがあくまで噂である。





・・・訓練用施設ねぇ。確かに入学して間も無い生徒を、強い魔物がいる場所へ放り込む訳も無いか。魔物はそれほど強く無いみたいだから、油断しなければ死ぬことは無いだろうし。





「さて、食べ終わった事だし先へ進むか」


「ええ、そうですね。セルカも準備は良いですか?」


「はい。私達はいつでも」


「ガウ!」


俺が立ち上がり声を掛けるとミリア、セルカと相棒の竜が返事をする。


「五層を超えると階層の広さが、段違いに大きくなるとの話ですので、気を引き締めて参りましょう!」







という訳で、今は第七層目に着いた。訓練用施設というだけはあり、各層の入口には安全な場所が区切られていて、休憩が出来る様に配慮されている。


他の生徒達はまだ五層か六層目だろうか。ここへ来る前に全員抜追い越してしまったし。


「そのケータイって凄いですね。迷宮の道が分かるんですから。あと妖精さん、可愛いです」


パタパタと先頭を行くロロナを見ながらリリアは言う。


「その地図が無ければ私達もまだ六層で迷っていたはずです」


『もっと褒めてなの!』


『ありがとうございます。ミリア様、セルカ様」



五層までは特に問題が無かったのだが、六層へ行くと分岐が多くなり迷いそうだったので、ズルいとは思いつつもMAPアプリを活用していた。


「もう遅い時間だけど、どうする?」


時間は既に夕飯の時間になっていた。


食べ物については、迷宮へ入る前に、人数分を渡されている。だが量は一日半の量しか無く、節約して三日間で食べる様にしなければならない。そのため、最初の弁当については、持ち込みが許可されていた。


だが、もし無くなってしまったら自分で食材から調達しなければならない。食材はもちろん魔物である。魔物の中には、ヴォルドロークの様に食べられるものも存在する。魔力抜きが必要ではあるが、ちゃんと調理すれば美味しい食材になる。


「ご飯ですよね。さっきも食べましたし、今日は食べなくても良いですよね?」


「そうですね。私は賛成です」


ミリア達は節約する方針のようだ。女子はそれでも良いかも知れないが俺は男であるので半日も歩けば空腹にもなる。



「俺は腹減ったんだけど」


「でも、今食べてしまうと、この後はなくなってしまいますよ?」


「その時は魔物捕まえて、食べれば・・・」


「「却下です!」」


どうやら彼女たちは魔物を食べたくないらしい。そういえば彼女たちは食堂でも、あんまり魔物が入ってる料理とか食べてないな。


「じゃあ、今は我慢するよ。後は寝るところだけど」


今日の食事は諦めて寝る場所をどうするか提案すると。


「サ、サクヤさんは、あっちで竜と寝てください」


「そ、それはいい提案ですね!」


何故か慌てながらいわれてしまった。そんなに心配しなくても一緒に寝ようとか思ってないぞ?


「じゃあ、一応は見張っとくから二人は先に寝ていいぞ」


「それでは、交代で行いましょう。流石に一人で起きててもらうわけには行きません」


「俺も少しつかれてるから助かるよ」


「わ、私もやります!」


セルカに礼を言うと、何故かミリアが焦ったように言ってきた。


「ミリアは別に寝てても・・・」


「そ、そうですよ。私は普段から訓練してますからこれくらいはなんともないですけど・・・」


「いいんです!私も見張りやります!」


よく分からないが結局、三人で交代で見張りをすることになった。


次回は日曜日になるかよ思います

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