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竜と魔女と異世界と  作者: 夜刀
第二章 新たな出会いと学園と
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第十話 魔女に相談を

始めての予約投稿です。うまく出来てると良いですが。

俺はその日の夜アリシアに電話を掛けた。


正直な話、電話をするのはもう少し時間を置いてからにしたかった。アリシアの顔を思い出すと、同時に出発前のキスを思い出してしまうからだ。ほっぺじゃ無くて唇にだもんなぁ。


まあいつまでも気にしてはいられない。思春期真っ只中の男子じゃあるまいし。という訳で気持ちを落ち着かせて電話を掛ける。


一度出発する前に試しただけなので繋がるか不安だったが、問題無く繋がった。距離があるため繋がるまでに1分程の時間を要したが。



「あら?まだ一週間経ってないわよ?困った事でもあったかしら。それとも寂しくなっちゃった?」


「そんな訳無いだろうが。そっちこそ寂しかったんじゃないのか?【竜焔の魔女】さん?」



ガチャッ ツーツーツー。



え?切られた?


もう一度、掛け直す。



「おい何、切ってんだよ?」


「ああ、ごめんなさい。ちょっと貴方の口から変な言葉を聞いたから思わずね」


「変な言葉?もしかして竜えーー」


「それ以上言うと切っちゃうわよ!そしてもう出ないわ!!」


「わ、分かった。もう言わないから」


なんだ、なんだ。何か触れちゃいけない部分だったのか?



「だ、誰から聞いたのよ?今の言葉」


「誰からって学園長のリアンナ・フェリオルからだけど」


「あ、あの子ったら!く、口止めしといたのに!ふふ、いいわ。ねえ、朔夜?リアンナに会ったら伝えてもらえないかしら?」


何故かアリシアは、笑っているのに筈なのに冷たい声で言う。なんか凄い怖い。


「な、何を?」


「今度、会いにいくから覚悟しといてね?って」


「あ、ああ分かった。ちゃんと伝えとくよ」


俺は心の中でリアンナに同情した。今の彼女はなんかヤバイ。


「それで?何か用なの?」


まだなんか怒ってる気がする。まあでも俺はあんまり関係ない気がするし、気を取り直して話したかったことを話す。


「ああ、そうだった。学園での授業であった事なんだがなーーー」



アリシアの家を旅立ってから今日までの事を長い時間を掛けて話す。四日振りとは言え一年近く一緒に居たのだ。正直な事を言えば少し寂しくもあったから。


話し終えて彼女は言う。




「そう。他の竜が逃げちゃうのね?高位の存在のニオイね。その辺は考えていなかったわ」



まあ考えないな。そんな事。




「良く考えてみたらリリーって【神竜】の子供なのよね。性格はあんな感じだけど潜在能力は他の竜達を圧倒するわ」


またもや知らされる(リリー)の真実。



「神竜って確か竜の中でも数えるくらいしか居ないって言うアレ?」



「そう。私はあの子をある神竜から託されたの。それからは私の家で暮らしてる」



「神竜・・・。それが本当なら俺はリリーか他の神竜じゃないと契約出来ないって事か?」



「契約はまだ無理ね。あの子はまだ幼いから。でも簡単には神竜なんて見つからないし、ましてや契約は至難の技よ」


「なら、取り敢えず精霊魔法士しか道は無いんだな?」


「う〜ん、そうね。でもまあニオイっていう位だから暫く離れていれば取れるわ。絶対にリリーは寂しがるでしょうけど」



それに、とアリシアは続ける



「精霊と契約すれば、それはそれでリリーから嫌がられる可能性が高いわ」



「そう、かじゃあリリーのニオイが取れるまで待って他の竜と契約するか、リリーに嫌がられるのを覚悟で精霊と契約ってのが現実的な所だな」



「そうだけれど、リリーはまだ幼いってだけで契約出来ない訳じゃないわ。貴方であればリリーを託せる。だから待っていれば契約出来ると思うわ」



ふむ。リリーとか。神竜ってのを抜きにしても、どうせ契約するならリリーの様な竜が良いと思っていた。アリシアの思い掛けない提案にこれからどうしようか考える。



「取り敢えず学園生活では精霊科を選択しておく。契約するかどうかは別にしてな。このままじゃ一年どころか三年経っても卒業出来ないだろうし」


「ふふ、貴方の答えを待ってるわ。あんまりモタモタしてたら私が契約しちゃうからね?」


そう言ってアリシアは微笑む。テレビ電話にしときゃ良かったかなぁ。


それからアリシアと基本の魔術について時間の許す限り教えてもらった。


途中でリリーが、通話中のアリシアに突撃してケータイを奪ったらしく「キュイー!」とか「キュウ!」とか聞こえたが音声だけなので何言いたいか全然わからなかった。


こうして長電話が終わった。




通話が終わった次の日。


フィアナから「誰かと居たのか?」とか「君の声以外は何も聞こえなかったが妄想癖でもあるのか?」と心配をされ、仕方なくケータイの存在とアリシアと話していた事を話す。


「ケータイ!?そんな板みたいなので【竜焔の魔女】と会話できるのか!?今度私も頼めないか?私は憧れているんだ。あの魔女に!」



これ、渡したら絶対、アリシア電話切って二度と出ないやつだろ。


「また今度な。魔力がある程度溜まらないとダメなんだ」


「そ、そうか。残念だな。じゃあ今度連絡を取るときは私も話させてくれないか?」


「今度な。そう遠くないかも知れないし」


適当な事を言って誤魔化すが実際に声を聞くより本人に会う方が先かもなぁと思う。


だってアリシア、学園長(リアンナ)に会いに来るらしいし。


今日は帰りに学園長室へ寄って行こうか。笑われた仕返しにちょっと脚色つけて伝言を伝えてやろう。


あの学園長の怖がっている顔を思い浮かべつつ今日も一日が始まる。



ちょっと3000字に足りないですがダラダラ書いてると眠くなりそうだったんでこの辺で。

次は月曜の夜か火曜の夜だと思います。


不定期ですみません。たぶん一部完結まではこんな感じです。

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