僕とボク
ボク
「はにゃぁ〜ん☆」
僕
「うわ!!びっくりした…だ、誰?」
ボク
「ボクは、ボクですにゃ!!」
僕
「え?ボク、ボ…だ、いや…え、誰…?
ん?あれ?っていうか、ドコにいるの…?声しか聞こえない…」
ボク
「ボクは、君の妄想から生まれた、別人格ですにゃ!!」
僕
「ちょっと待ってカッコの中余計…別人格!?え、な…えぇ!!?」
ボク
「あぁ、大丈夫ですにゃ!!ボクは別にキミ…というか『僕』の精神を乗っ取ったりはしないですにゃ」
僕
「え、あ…えー、と…ま、まぁ…いいや」
ボク
「うわ順応早っ!!!さ…流石は暗いだけありますにゃ…」
僕
「いやだから余計だって、意味分かんないし…ひとまずは落ち着いて、冷静に現状把握をしようと思う…」
僕
「…さて、まずキミは何者?」
ボク
「ボクは『ボク』ですにゃ。キミ…『僕』の妄想から生まれた、ロリプニネコミミたんですにゃ。カワイイですにゃん♪」
僕
「最後の一言余計な気もするけどまぁいいや今は。で…キミ、いや『ボク』は何処にいるの?声だけで姿が見えない…」
ボク
「安心するですにゃ!!ボクは『僕』の脳内にいるですから、外に影響はないですにゃ☆」
僕
「唐突にこんなロリロリヴォイスが脳内に聞こえてきたら僕自身に影響がありそうな気がしているのは僕だけではないはずだ」
ボク
「残念ながら『僕』だけですにゃ。だって、この状況を知っているのは、ボクたちふたりだけですにゃ☆」
僕
「ふたり…『ボク』も一人として数えられるのか…?」
ボク
「むむぅ〜…ツッコミがスルドくなってきたですにゃ…。流石は暗いだけあr」
僕
「いやだから意味がわからないよ。っていうか僕は暗くなんかない…いや、暗いかもしんないけどさ…。それにしても、それとこれとにどんな関係が?」
ボク
「う〜ん…なんとなく?」
僕
「ヲイ」
ボク
「ウソウソ、嘘ですにゃ!!ホントは『暗い=冷静』という公式からですにゃ」
僕
「その微妙な公式は何処から…?いや、間違いでもないとは思うけどさ」
ボク
「しかし…それにつけても落ち着きすぎですにゃ…もう少しあわてたりしてもよさそうなものですのに…」
僕
「まぁ…あれだ。外界との接点が少ない分、感情が希薄なわけで」
ボク
「つまり、絵に描いたようなヒッキーですにゃ?」
僕
「ぬぅおぉおぉぉおぉ南無南無南無南無今すぐ消えやがれぇえこのクソネコがぁぁあぁ」
ボク
「いやぁあぁぁん!!や、やめて下さいにゃ!!ボ、ボク、消えちゃう…お願い、ボクを消さないで…」
僕
「うわなんだお前!!急に異様にカワイくなるな!!」
ボク
「はにゃん?ボクはいつでもカワイイですにゃ☆」
僕
「喋り方以外全然カワイく思えなかったよ僕」
ボク
「…っていうか、念仏程度で『僕』の妄想…つまりボクが消えるとでも思ったですにゃ?」
僕
「ちなみに、どうすれば消えてくれる?」
ボク
「『僕』がヲタじゃなくなれば」
僕
「あぁ無理。もう僕はあっちの世界には戻れない」
ボク
「じゃあ、残念ながらボクは消えませんですにゃ♪」
僕
「…はぁ…」
ボク
「…そんなにボクといるのがイヤですにゃ…?」
僕
「ど…どうしたのいきなり淋しそうに…?」
ボク
「もし…本当にイヤだっていうのなら、ボクはいなくなりますけど…」
僕
「………」
ボク
「…イヤ…ですにゃ…?」
僕
「…わかったよ。僕が悪かった。うん」
ボク
「…!!じゃあ…」
僕
「まぁ…す、少しだけなら…」
ボク
「…うん。わかったですにゃ!!『僕』は、顔は悪いけどイイ人ですにゃ☆」
僕
「ああぁぁあぁあやっぱムカつくぅうぅ南無南無南無南無…」
ちゅん、ちゅん、ちゅん。
ある日の朝の、出来事でした。
読んで下さった皆様方、ありがとうございます。そして、心よりのお詫びを申し上げますorz