歪んだ正義の認知
「おめでとうございます !」
町外れのラーメン屋さんで 、くじの1等を当てた 。
今日はなんだか運がいい気がする
「運がいいねお兄ちゃん、今日は会計タダでいいよ」
「本当ですか!?ありがとうございます、ご馳走様でした!」
そうやって 、ご機嫌な帰り道
泣いてる子供を見つけた 。
ボロボロのヒーローTシャツを着ている茶色い髪の小学二年生くらいの男の子
「どうしたの、ボク」
すると 少年は嗚咽混じりに話してくれた。
「お母さんに…捨てられた、、」
少し驚いたが 、そこからゆっくり話を聞いていくと
母親と喧嘩をして暴力と罵声を浴びせられ
家に帰ってこなくていい ! と 締め出されたらしい。
酷い親もいるもんだ
「じゃあさ、ボク 家来る ?」
少し無理な提案かと思ったが 、意外にも少年の返事は
「行く!」だった 。
家に行くまでの道で色んな質問をしてみた
名前、年齢、家の事 。
名前、年齢は話してくれたけど、家の事だけ頑なに話したがらない。不思議だ。
「汚いうちだけど、上がって」
「お邪魔します!」
少年は元気よく家の中へ入っていっては
目を輝かせている
言うには 、こんなに綺麗な家は初めて
「何か食べたいものある?」
少年は考える素振りを見せた後こう言った
「えっとね!はんばーぐ!」
少年らしい答えだ。
「わかった、作ってみるね」
玉ねぎを飴色に炒め、ひき肉を揉み
炒めた玉ねぎとひき肉を混ぜて
焼くだけで簡易的なハンバーグは完成する 。
「召し上がれ」
「んー!!おいしい!!」
「一生ここに居たい!」
ほっぺを膨らませ 、一生懸命食べてる姿がとても愛おしかった 。
食べちゃいたいほどに。
「次のニュースです、○○県○○市田中勇太くん 、8歳が行方不明になったとして通報がありました。事件の可能性もあると見て警察が捜査を進めて居ます」
家の裏庭 山なんだ 。
一生ここに居ていいよ 、勇太くん。




