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3/3

第二話 過ぎたるチカラ

前回のあらすじ


 授業にギリギリで間に合ったタクマ、そこに待ち受けていたのは暇な時間との戦いだった。

 着席しても特に何もすることは無く、携帯で漫画を読みながら時間をつぶすタクマ。

 隣に座っていた女生徒に開いていたカバンの口から持ってきていたベルトを見られ

 「こいつ、この歳で中二病なんだ、、、」

 とキモがられつつ

 授業を受け終わり、大学を後にしたタクマはバイトを終えて、家の近所の山に向かう。

 

 あぁー、疲れた。

 もう23時だ。授業とバイトですごく疲れた。しかし、今はそんなことは気にならないくらいワクワクしている。

 なぜなら、今から近所の山でこのベルトが本物か確かめるからだ!!!!

 中二病ボーイにとってこんなにワクワクする体験は無いだろうな

 「では、さっそく~」

 周囲に人がいないのは確認済みである

 俺はカバンから取り出したベルトを腰に巻き付け、定番のポーズで叫ぶ!

 「変身!!!」

 ボタンに反応して粒子が身体に張り付き始めた。くすぐったい。

 「システムオールグリーン。擬似ニュークリアシステム安定。ナノ粒子展開、終了。アルティマ、起動。」

 カッコいい。ただただ、カッコいい。憧れていた仮面〇イダーになってしまった。

 しかし、すごい技術だな。ナノテクノロジーなんて物語の中だけだと思ってたよ。

 ま、いいや。何しようかな。飛んでみるか。

 「ジャーンプ!」

 怖い。軽く飛んでみたつもりなのに小さいビルくらい飛んだぞ。怖い。これ以上飛ぶのは怖すぎる。本気で飛んでたらどうなってたんだろうか。想像しても怖い。

 しばらく足の震えが止まらなかった。

 

 少し休憩を取った。次はパンチだな。

 初めから岩を殴る勇気は無いので、とりあえず大きめの木にしてみた。

 素手で痛みがないくらいで殴っても何も起きなかったが、スーツを着ているわけだからと痛みを気にせず殴ったら、木に拳の大きさのトンネルができた。折れるとか吹き飛ぶとかではなく、拳の大きさで貫通した。拳は全く痛くなかった。これも怖くなった。絶対に人に向けてはいけないものだと思う。

 そのあと、やってみたいことをとりあえず一通りやってみた。走ったり、池に浸かったり、掘ったり、色々してみた。今回、このスーツは本物のライダースーツということと、ものすごく危ないものだということが分かった。


 どうしたらいいんだろう。こんなもの俺のような一般人が持ってていいものではないと思う。ていうか、なんなんだよこれ、なんの為に作られたんだ?何が目的なんだろう。こんな力、暴力以外に見当たらないぞ。

 とりあえず、今日は帰ろう。コンビニで割引きされてる弁当でも買って帰ろう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 「ボス。またベルトの起動反応がありました。ここから10㎞ほどの山の中です。」

 ガタイのいい男の目線の先には、アルティマスーツに似た何かを装着してヘルメットだけを脱いでいる男がいた。

 「わかりました。あなたの部下を何人か使ってベルトを取り返してきてください。装着者は可能であれば生け捕りに。」

 「承知いたしました。」

 


















 タクマに忍び寄る危険な香り。無事にコンビニから家に帰ることはできるのか。


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