妹の看病
電話を終えたあと、携帯を見るとメッセージが来ていた。
希望さんからだ。
『昨日はご馳走様でした。
とても美味しかったです♪
私は料理苦手なので、料理上手で羨ましいです。
瑠璃華ちゃんは、もう遊びに言の行ったですか?』
『口に合ったみたいで良かったです。
両親の仕事が急がしかったので、昔から料理作ってたので、結構得意になりました。
で、瑠璃華なんですが、熱出してしまって今は寝てるんですよ』
メッセージを送ると、すぐに希望さんから電話がかかってくる。
「もしもし」
『急に電話してスミマセン。
メッセージだとながくなりそうだったので。
それで、熱の方は大丈夫そうですか?』
「えぇ、喉の痛みとか、触った感じ扁桃腺の腫れもなさそうなので、疲れたかで一時的に熱が出たんだと思います。
休日診療行くほどではないとは思うのですが、取り敢えず昼過ぎまで様子見ようかなと」
『そうなんですね。
大丈夫そうでも心配てすね。
私に手伝える事ありましたら言ってくださいね。
今日は予定ないので、いつでも行きますから』
「ありがとうございます。
何かあったら遠慮なくお願いさせてもらいますね」
希望さんに心配してもらう瑠璃華、ちょっと羨ましいかも。
俺が熱出して寝込んでも心配してくれるかな?
『長々とスミマセン。
お邪魔しては申し訳ないので切りますね。
では』
「はい。
心配、ありがとうございます」
希望さんとの通話を終える。
一度瑠璃華の様子を見に行こうかな。
そう言えば冷蔵庫の中に、オデコに貼る冷却シートあったはずだ。
冷却シートを持って部屋に入ると、瑠璃華はちゃんと寝ていた。
寝顔は苦しくなさそうだし、息も別段荒くはない。
オデコを触ると、やはりまだ熱かった。
瑠璃華を起こさないように慎重にシートをオデコに貼る。
が、急にヒヤッとしたからだろう、
「んん・・・」
瑠璃華が薄く目を開ける。
「お兄ちゃん・・・」
呟くような声で呼ばれる。
「大丈夫。
ここに居るよ」
頭を軽く撫でて返事をすると、安心したのかすぐにまた寝息を立てる。
ちゃんと寝たことを確認した俺は、静かに部屋をでた。
「さてと、朝ご飯食べるかな」
キッチンへと戻った俺は、パンを焼き、その上に冷めきった2人分のハムエッグを乗せて食べた。
瑠璃華のご飯は雑炊と、そう言えば白桃缶ストックしてたな。
それを冷やしておこう。
瑠璃華も好きだったはずだし、風邪引いた時は、みかん缶か桃缶だよな。
まぁ、風邪ではなさそうだけどね。




