あの日から1週間、待ちに待った土曜日
朝だ。
しかも、希望さんと食事を約束した、土曜日の朝だ。
昨夜は寝られなかった。
いや、あの日も確かに2人きりだったし、一緒にお酒も呑んだ。
あの時は、ただただ弱ってたお隣さんを助けたいと夢中だった。
だが今回は状況が違う。
一緒に食事をするのは同じでも、希望さんの部屋で、希望さんの手料理!
いやぁ、あの時声をかけて良かった。
それ以前に、甘いものが食べたくなった自分を褒めてあげたい。
あの日、あの時間に出掛けなければ、未だにただのお隣さんだっただろう。
グッジョブ自分。
そして雨にも感謝。
強くて鬱陶しい雨とか思ってゴメン。
ただ鍵をなくしただけなら、まんが喫茶でひと晩過ごしてたかもしれないからね。
しかし、自分でも思うが寝不足テンションだ。
このままだと何か粗相をしてしまうかもしれない。
仮眠を取らねばと思い、朝のルーティンを済ませた俺は布団に入る。
起きたら手土産を買いに行こう。
昼飯は、希望さんの料理を堪能するために抜きにしよう。
そんな事を考えながら布団に潜り込み、目覚しを約束の2時間前にセット。
今はまだ10時だから6時間は寝れる。
おやすみなさい。
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
目覚ましで叩き起こされる。
何とかちゃんと寝ることが出来た。
さて、それでは手土産を買いに行こう。
何が良いだろか。
さすがにコンビニスイーツとかの、お手軽なものじゃない方が良いだろう。
ちゃんとしたケーキ屋で、ちゃんとしたスイーツを買ってこよう。
でも、ちゃんとし過ぎても気を使わせてしまうだろか?
もしかしたら何かデザートも用意してくれてるかもしれない。
悩んでる時間はないが悩む。
正解がわからない。
前もって聞いておくべきだった。
だがもう遅い。
今から聞いても、気を使わせるだけだ。
取り敢えず、時間がないから行くだけ行ってみよう。




