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第08話『釣りたての魚はその場で食べるのが一番上手いらしい』

 

 魔王城へ向かう途中、俺らは数々の魔王を倒した。


 岩影に潜む魔王を次々に一刀両断するアシュリー。

 (+59体)


 森に潜む魔王を次々にパクッとするヘビちゃんと、残りを焼き尽くすジュリア。(+165体)


 上空から攻めてくる魔王を薙ぎ払うリックス。

(+32体)




 地図通りに大きな湖にたどり着いた3人は、少しの間休憩をとっていた。


「ふぅ、2人が揃ったので話します」

 ジュリアは一息ついて話し始めた。

「リックス。あなたはこちらに来る前はどんな人でしたか?」

急な質問にリックスは慌てる。

「え?えっと、女子高生」

「ちょっと待って。『こっちに来る前』ってリックスも転生者なの!?しかも女子高生って」

「え?アシュリーもそうなの?」

2人は困惑している。


「アシュリー聞いてください。リックスは美亜さんです。そして、リックス。アシュリーは凍次郎さんです」

「え!?美亜って娘の?」

「え?パパなの!?」

2人の食い気味の質問にうなずくジュリア。


「2人に謝らなければいけないことがあります。実は、私はこちらの世界の人間で、2人を連れて来たのは私なんです......『この世界を救える人を探して来て欲しい』そう国王に依頼され、2人の世界へ行きました。そして、橋の上から2人を落としました」


――――フードの男は、ジュリアだったのか!?


「なんてことを!娘まで巻き込んで!!」

「ちょっとやめて」

ジュリアの胸ぐらを掴んだ所でリックスに止められる。


「でも、安心してください。これは転生ではなく、転移です。2人の世界にある橋とこの世界のスランダ村の池が繋がっているのです。なので、あの池から2人は元の世界へ戻ることはできます」


「じゃあ、この身体は何?転移ってことは乗り移ったってこと?だったら元のアシュリーとリックスが......」

 

「私達聖剣士は、500年前に一度閻魔大王に挑んでいるのです。その時にアシュリーとリックスもいたのですが、閻魔大王に敗北してしまいました。他の聖剣士は子や孫に引き継がれましたが、アシュリーとリックスはまだ若く次の世代がいなかったのです。なので、代わりにあなた達に転移してもらい閻魔大王にもう一度挑もうとしているのです。そして倒して欲しいのです」

「ジュリアの目的はわかったけど、なんで私達なの?」

「アシュリーは......いいえ部長はメリハリがあるからです。怒る時は厳しく怒る、でも周りを見て困っている人を放っておけない。そんな優しさがある部長ならこの世界を救ってくれるはず......そう思ったんです」

――――普段そんな風に思ってくれてたのか......

部下の本音が聞けて少し嬉しい。


「わかった!やってみようよパパ!」

リックスもやる気だ。

――――美亜がやる気なら父が食い下がる訳いかないな。

「わかった、やるよ!絶対勝ってみせる!この世界を救ってみせるからね!」

アシュリーの言葉にジュリアも一安心だ。


「ってか『500年前』ってジュリア何歳なの?」

「そちらの世界で言えば700歳くらいでしょうか......」

「700歳!?」

2人は当然のように驚く。

――――700歳にしてこんな少女なのか......俺らもそれくらい生きれたらいいよなぁ。





「そういえば、この湖では『エメラ・ゲルドール』という巨大魔王が出ると聞いたことがあります」


      バシャァァァァァン――――


 湖の中から魔王が飛び出してきた。

 魚のように背ビレと手足に水かき、尾ヒレまでついている。しかも体長は50mを超え、尾ヒレは20mはあるだろうか。


「言ったそばからぁぁぁ!!」慌てて逃げる3人。


 岩陰に一度避難し、作戦を立てる。


 ジュリアの作戦は、能力で水中呼吸ができるアシュリーが水中からエメラを出し、陸上に出てきたところをヘビちゃんが食べる作戦。


 名付けて......

『釣りたての魚はその場で食べるのが一番上手い』

                     作戦!!



 ――――ジュリアのネーミングセンスどうなってんだ




                魔王討伐数ー256体

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。


初投稿作品になりますが毎日投稿を頑張りますので、

続きが気になる方、バトル系・異世界系がお好きな方はぜひ明日の投稿をお楽しみに!

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