第24話『過去と未来どちらに行きたいですか?』
おぎゃーおぎゃー
「ねぇ、見て。可愛い女の子よ」
「あぁ。冬美に似て可愛いなぁ」
「また、そんな機嫌取ろうとして」
「そんなことしてないよ。本心さ」
病院のベットで笑い合う2人。冬美と凍次郎だ。
「娘もできたし、そろそろしっかりしてもらわないとね。パパ」
「そうだな。2人を守れる強い男にならなきゃな。これからはどこでも3人一緒だ!絶対手離さないからな!」
「そうよ。その調子!」
意気込む凍次郎と見守る冬美。
だがこの時は、あんなことになるなんて思いもしなかった。
「あぁ。今日も残業長引いちゃったなぁ」
俺は帰り道をトボトボ歩く
ピーポーピーポー――――、救急車が横切る。
俺がいつもの橋に差し掛かった時、救急車と消防車が止まっていた。周りには人だかりが出来ている。
――――さっきの救急車か?橋ってことは自殺?ったく物騒な世の中だぜ。
少し気になって通りすがりに覗いてみた。
――――はっ!?「冬美っ!おい冬美!!」
目の前には全身ずぶ濡れで引き上げられた冬美の姿があった。
「ちょっと、それ以上近づかないで!」
「この人、俺の妻なんだ!」
俺は救急隊員に止められるも無理矢理近づく。
――――冬美が自殺?そんな訳ない。朝はいつもと変わらない笑顔だったじゃないか......何があったんだ......俺が何かしたのか?
俺は現状が理解出来ず、頭を抱えてひざまずく。
「アシュリー、美亜のこと守ってあげてね」
冬美が何か言った。かすれた声で何かを伝えようとしている。
「アシュリー......アシュリー!アシュリー!」
「はっ!」俺は目覚めた。
そこは雪山。目の前にはジュリアとリックス。
「よかった!アシュリー!」
2人は俺の胸に飛び込む。
夢を見ていたのか......
「私、何が?」
「凍っちゃったんですよ。謎の氷の柱にやられて......」
――――そうか俺達は未来っぽい所に行ってたんだ。あれは夢じゃないのか......
今までのことをようやく思い出した。
「それで、なんで戻って来れたの?」
「それがわからないんです。急に私達もこっちに戻って来て、そしたらアシュリーの氷は解けてました」
「謎だよなぁ。リーアも魔王もいなくなってるし......」
「ほんとだ......どこ行っちゃったんだろう。リーア無事だと良いけど」
そんな話をしていると吹雪が吹いてきた。
「うわっ。山の天気は変わりやすいなぁ」
「そうですね。さっさと降りましょう」
俺は吹雪の中に黒い影を見た。
「ふふっ。貴様らか閻魔様に挑もうとしているヤツは」
「誰だ?誰かいるのか?」
リックスも声に気付くが、吹雪が強く前がよく見えない。
「何度挑んでも結果は同じ、貴様らは負けるのだ」
「あなたも閻魔の仲間なの?私達は絶対負けないんだから!」
「よかろう。私達にすら勝てないと思うが、魔王城で待っているぞ」
黒い影が消えると吹雪も治り晴れた。
「ったく、さっきのはなんだったんだ」
リックスは服に着いた雪を振り払う。
「シガマニュウボウですね」
魔王討伐数ー0体
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
初投稿作品になりますが毎日投稿を頑張りますので、
続きが気になる方、バトル系・異世界系がお好きな方はぜひ明日の投稿をお楽しみに!




