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アウレリアの乙女達  作者: たぬきしっぽ
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服とスイーツ

「まずは私がいつも買いに来る店にいこうかな。ユリアこっちよ!」

 アイベルが手配してくれた馬車を降りると、すぐにアイベルに手を引かれて案内される。アイベルはずんずんと進んで、街の女の子達が集まる服屋に入っていった。


「わぁ…!」

 ユリアは店内に溢れる洋服を見て素直に感動する。ハンガーに掛けられた服で溢れそうな棚は上下二段になっており、至る所に台が置いてある。アイベルは台の上に乗り、上の棚の服を一枚一枚確認していく。ユリアは今まで服を自分で買いに来たことはない。服にも興味はあったが、お金を使うわけにもいかず我慢をしていたのだ。

 店内はフリフリの甘めの服から、大人っぽいセクシーなデザインまで豊富であった。アイベルはこの辺りが私よく買うのよねと一部の区画を紹介する。アイベルがこれなんかどう?とペールグリーンに白襟で形が綺麗なワンピースを見せてくれる。ボタンの部分が白い花の形で印象的だ。

 ユリアは一目で気に入り、値段を確認する。アイベルが言ったように手頃で、ユリアも気軽に購入できる。その後、アイベルとどれが似合うか話し合いながら服を数着購入した。

 アイベルはまだ他にも店があると言ったが、ユリアはもう十分だと返事をした。思ったよりも安く、可愛いのが手に入ったので大満足だ。あとはアイベルのお使いに向かうだけだったが、アイベルはスイーツを調査よとお洒落なレストランに直行する。


「お嬢様は私達にスイーツの調査を命じられたわ。ここのアフターヌーンティーは巷で有名らしいわよ。庶民向けに最近展開されたらしくて、大変人気なの。予約しているから、すぐ席にもつけるわ」

 アイベルは楽しみだわ〜と頬に手を当て、ユリアの手を取った。ユリアは手持ちのお金で足りるのか心配だったが、お嬢様のご命令だからユリアに払わせるわけないとアイベルが説得する。


 アイベルとユリアは窓側のテーブルに案内された。店内は若い女の子達で溢れており、可愛らしいスイーツに皆はしゃいでいるようだった。

 

「お待たせしました。こちら本日のおすすめでございます」

 3段のハイティースタンドに見た目も美しいケーキが乗せられ、運ばれてきた。美しいティーカップには、香り豊かな紅茶も淹れられ、ユリアはわぁっと思わず歓声を上げた。


「ユリア、好きなだけ食べていいのよ。本当に美味しそうなケーキね!」

 アイベルはまずユリアにケーキを選ばせる。ユリアは1段目にあった林檎の形をしたムースケーキをそっと取った。

 そっと口に入れるとユリアはカッと目を開いた。


「な、なんという…幸せ!!!」

 アイベルは、ムースの上品な甘さが中にある林檎のジャムとマッチして素晴らしい逸品だと興奮気味に説明する。アイベルはよかったと笑って、チーズケーキを口にする。アイベルも気に入ったのか、美味しいと頬に手を当てる。


 2人で食べるにはかなり量はあったが、ユリアとアイベルはペロリと完食してしまった。紅茶もお代わりが出来るので、数回お願いしてしまう。


「アイベルさん、幸せでした!お洋服も買えましたし、大満足です」

 ユリアはアイベルとリリアンヌに感謝した。アイベルはまた時間とお金に余裕が出来たら、休日出かけましょうと言ってくれた。ユリアとアイベルは姉妹の様な関係になりつつある。アイベルは歳の離れた可愛い妹のようなユリアを愛おしく思っている。ユリアは敬愛するお嬢様のお友達であり、自分も大切にしたい存在だと、無邪気に喜ぶユリアを見て思った。ユリアも何かと親切にしてくれるアイベルをお姉さんのようだと密かに思っている。アイベルが乱れた髪を戻してくれた時は、お姉さんがいたらこんな感じなのだろうなぁとユリアは思い耽った。


 あっという間に楽しい休日は過ぎていく。ユリアは寮に戻りながら、リリアンヌ様にはやく服を見せたいとアイベルに話していた。アイベルもリリアンヌ様も口には出さないけれど、喜んで見てくれると思うわとユリアの頭を撫でる。


 新しい服を着るのが楽しみだとユリアは紙袋を眺めながら、思うのであった。

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