04アリスの笑顔
オレが本気?で怒って以来、アリスはオレによく話しかけてきた。
まだ、笑顔ではないが・・・。
「レイさん・・・お茶・・・入れたんですが・・・」
「あぁ・・・・飲むわ・・・」
「ご主人様!アリスお姉ちゃんのこと好きー?」
「ラシャル?」
オレは、何故?という顔をした。
「だって・・・ご主人様・・・アリスお姉ちゃんと話すとき顔が笑ってるもん」
ラシャルは得意げに言った。
「!?」
オレはそんな顔をしているのか?
自分ではそんな自覚・・・ないが・・・。
「レイさん・・・どうぞ」
「あぁ・・・ありがとう・・・」
・・・・。
アリスの笑顔が見てみたいな・・・。
「ご主人様!今、何を考えたか分かったよ!」
オレが・・・考えたこと?
「アリスお姉ちゃんの笑顔が見たいんでしょ?」
何故分かる!?
「ご主人様顔にすぐ出るもん」
オレは、顔を隠した。
「キャハハハハ!!!」
ラシャルは笑った。
「レイさん、このクッキー焼いたんですが・・・」
「一個貰おう」
オレはそう言ってクッキーを一個取った。
パク。
! 美味い・・・・。
「アリス・・・もう一個もらえるか?」
その瞬間。
アリスの顔が一瞬驚いて・・・・・笑った。
オレが見たかった笑顔だ・・・。
「エヘヘ・・・たくさん食べてね」
アリスの笑顔は見たもの全てを幸せな気分にさせる笑顔だった。
「美味しい?」
「あぁ、美味いぞ!」
「また・・・焼くね!」
「あぁ・・・待ってるな・・・クッキー」
「うん!」
この笑顔にラシャルとルカも癒されていた。
「ご主人様!よかったね!アリスお姉ちゃんの笑顔が見れて・・」
・・・・・・・。
怒りたいが・・・・笑顔を見た後だしな・・・。
怒るのは・・・やめよう・・・。