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03同居

アリスという女は、ずっと窓の外を見ている。


妹と引き離してから・・・。

「おい、ごはんは何を食べる?」


「パン・・・・」

アリスはオレの顔を見ずに答えた。



この・・・女!!

オレの顔を見ずに答えるなど!!


「他に何か欲しいものはないか?」


「別に・・・なに・・・」



ピシ。

本当にムカツクな・・・。



「用が済んだら出て行って頂戴」



「この・・・・クソ女ーーーー!!!!!」

オレは、大声で叫んだ。



アリスはビックリしていた。



「貴様!オレの顔を見ないで答えるなど・・・何様のつもりだ!!!」



オレは、アリスの胸倉を掴んだ。



「!?」

アリスは目を大きく開けていた。


「オレを本気で怒らしたいのか?」



「ちが・・・・ちがう・・・・・」

アリスの目はだんだん涙目になってきた。


「私は・・・・そんな意味で言ったんじゃない・・・」


「でわ・・・何故?何故オレを怒らす言葉を言ったのだ?」



「一人にして欲しい・・・」


「何故だ?」





「・・・・・・・・・妹に会いたい・・・・悲しい・・・」

アリスの声は、だんだん聞こえなくなってきた。



「貴様が残ると言ったのだろう・・・」


「言った・・・言ったけど・・・妹が元気に帰ったか心配なの・・・」


「ルカ、あの女はどうした?」


「元気に帰られましたよ?レイ様」



「だとさ」

オレがそう言ってアリスを見た。


アリスは少し笑った。


ホッとしたように・・・。

「よかった・・・・よかった・・・・ありがと・・・う・・・」


アリスは、泣き出した。



オレは、捕まえていた彼女を地面に降ろした。


「ありがとう・・・・・」

アリスは何度も言った。



そして・・・最期にこう言った。



「これから・・・よろしくお願いします・・・おやすみなさい」


オレは、目を大きく開けた。



「ご主人様?どーしたの?」


「なんでもない・・・ラシャル」


「そう?」



オレは、静かに部屋を出て行った。



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