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第5幕

「そして最後にこちらがギルドカードになります。」


とうとうこの瞬間が訪れた。今日一日、色々なことが起こりすぎて未だに頭の整理がついていないことも多いけれど昔から憧れを持っていた冒険者になるというのは感慨深いものがある


「ありがとうございます!」


このカードを受け取った瞬間、僕はただの平民から冒険者となったのだ。


ギルド長の部屋を出た僕は最初のカウンターで冒険者登録をした。【職業付与】の時とは違いこちらはかなりスムーズに終わらせることができた。

僕がギルド長と話しをしている間に僕を最初に担当してくれたタレ目の女性ギルド職員の人が大方の手続きは済ませてくれていたらしく、僕自身は羊皮紙に羽根ペンで名前やら住所やらといった簡単な事項を記入するだけで良かった。

さすがプロだ。手回しが早い!とさすがにこの時は思っちゃったよ。


そしてだいたい記入し終えたところで女性職員さんから冒険者とギルドについての説明もされた

大雑把にいうと冒険者には、それぞれ【ランク】と呼ばれるものがあり、これはギルドから受けたクエストの達成、魔物の素材売却など冒険者として優れた働きをすることでそれぞれのギルドポイントというものが貯まっていき、基準量を越すとそのランクというものが上がっていく自動昇格式らしい。


このランクというものは上げれば上げるほどより難易度が高くかつ高報酬なクエストを受注できるだけでもなく、その冒険者の力の目安ともなるので一日でも早く最高ランク15を目指して頑張って欲しいということ。


ランクは最低1から最高15まであり、数が大きくなるほどその人の力が強いことが分かるのだという。この辺りが今回聞いたおおまかなところだろうか。


確かに僕のギルドカードを見てみると自分の名前の横にはっきり1と表記されてあった よ。


僕はギルドカードを受け取り、今日はかなり遅くまで止まらせてしまったことなどの謝罪をあのタレ目女性職員さんから受けた。だが確かにお父さんに心配かけてるかもしれないのが不安ではあったが、それ以外特に気にしていないことなどを伝え、早足でギルドを出た。

だってあのタレ目職員さん、僕がいる間ずっと頭を下げているんだもん…。

こうして僕は半ば逃げ帰るように家に着いた

外はすでに夜の虫が楽しそうに鳴いている。普段早寝早起きを徹底しているので、この時間はいつもなら既に寝ている時間だ。

明日、お父さんにはしっかり謝らないとな…。


そんなこんなで僕は自分の家の前に到着した。お父さんを起こさないようにゆっくりとドアを開けて家の中に入ると、お父さんが食卓の椅子でうつらうつらとしているのが見えた。そして驚いたことに目の前の食卓に並んだ食事に手をつけていた様子がなかった。

そして僕が帰ったことに気がついたらしく


「エデル!今、帰ってきていたのかい?」


「お父さん、ただいま。なんで食事をまだ食べてないの!?お父さんだって毎日朝早いんだし僕の帰りを待たずに先に食べて寝ていてくれても良かったのに」


「エデル、食事というのは特別な時間なんだ よ。息子がいるというのに一人で先に食べて息子の帰りを待たずに寝る親なんているものか」


それを聞き少しだけ目がうるっとしたとは内緒だ


そして食事は冷めてしまったがとても暖かい食事の時間を父と一緒にすごしたんだ







次話からバトル要素も入れてみたいなと考えています!

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