第2幕
第2幕です!まだまだ続けます!
ギルドと一言で言ってもそれが担う役割はいくつかある。代表的なものでいうと依頼の受注発注、社交場としての運営だろうか。
クエストの受注発注はギルドの収益の大部分を担っており、魔物のドロップ品を集めてきてほしいと言った難関な物から家の引越しを手伝って欲しいという依頼や赤ん坊の子守りといった家庭的なものまで様々ある。冒険者はそれらのクエストをこなしていき、冒険者としての知名度を少しずつ上げていくのだ。
また社交場としての機能も充実しておりギルド内の一角では酒場や賭博場の他に食事も取ることができる料亭などもあるため常にひっきりなしで人の出入りがある。
なんでも僕が住んでいるこの街ビヤルドは北の大都市クイーンズと南のダンジョン隣接都市バスパとの中継地点にあり商人や冒険者などが訪れることが多くギルドもあっという間に大きくなったらしい。
僕は近くのカウンターのギルド職員に話しかけてみた。
「いらっしゃいませ!本日はどのようなご用件でしょうか?」
「はい、僕はエデルです。今日で二十歳になったので【職業付与】を受けにきました。」(よし噛まずに言えた)
「はい、では身分証をご提示ください。その後に奥の部屋で行います」
少しタレ目で黄色でツヤのある髪を後ろに一本で縛った僕より少し身体が低い若い女性のギルド職員さん。身分証の提示をしてすぐ、ギルドのお姉さんの後ろについていくと一つのドアを開けて僕にこう説明をしてきた。
「この部屋で行います。これから【職業付与】の専門の係の者を呼んできますのであちらの椅子に座りお待ちください」
案内された部屋は明るい照明に照らさており、壁は一面真っ白だ。確かこれは音を吸収する性質のある石じゃない!これ、希少価値が高くて流通がほとんどされてない石じゃなかったっけ?ほんとすご!情報の守秘義務のための作りかな?
中の設備は6畳ほどの部屋の真ん中に一台の机があり椅子が向かい合わせになっておりその机の上にはそこそこ大きめな無色透明な水晶がぽつんと置かれているだけの殺風景の部屋だ。特に他に気になるようなものはものはなかったので椅子に座って待っていると
「お待たせ〜君が今日【職業付与】を受けたいといったお客さんかな〜?」
と間延びした声の女性が入ってきた。
身体は175ある僕の鎖骨ぐらいで、緑のこれまたツヤのある髪をツインテールにさせている。てかなんか僕より年下に見えるような気がしなくもない。
とりあえず!
「はい!よろしくお願いします!」
「元気が良くていいね〜じゃあ始めてしまおっか〜 」
「はいっ!」
なんとなくやり方の想像はつく。きっとこの水晶に手を当てればいいんだよきっとそうだ。
そう思い、僕は水晶に手をかざした。すると……………。何も起こらない えっ?
「君は何をやっているのかな〜?その水晶に手をかざしても何も起こらないよ〜
かざす場所は君のおでこだよ〜
人の話を最後までしっかり聞こうね〜」
…
…
…
…
しばらく部屋の空気がかなり重くなった
oh~やってしまった