演劇ですか?まず部長に話を通してからでお願いします
最近小説を書くことにはまていまった私ですがもう日常のあらゆるものを小説のネタ目線で捉えるようになるまでに至っております。前回では新たなヒロインを加え、三話にしてやっと入学式に臨んだ主人公。いやー、入学式っていいものだなぁとここにきて感じております。どれぐらいいいものかというとお年玉を貰って中にいくら入っているのか予想するくらいいいものだと思います。裏に金額が書き込まれているものはダメですね万死に値します。賢治は演劇部に入部することが出来るのか!?こうご期待ください。
峰ヶ丘高校の体育館で入学式を終えた僕らは新入生に手を振ったりちょっかいを出している上級生を尻目に体育館を退場していった。
「相沢さんって凄いんだね。新入生の挨拶って普通成績トップの人がやるものなんでしょ?」
実は入学式の最中、新入生の挨拶で代表を務めたのが隣の席の相沢さんなのだ。
「まぁ昔から人の前に立つことには慣れてるから造作もないわよ」
「でも凄かったよ弥生ちゃん。サラサラと流れるように読んでたし表現も多彩でまるで演劇のようだったわ」
「実はね、中学生から演劇部をやってたの」
「えっ!?」「ほんとっ?!」
驚きの余り思わず僕と藍が変な声をあげてしまう。
そしてこれはもしかしてと思い僕は言葉を続ける。
「じゃあ、峰ヶ丘高校でも演劇をやるのかな?」
「結構思い入れあるしね。続けようかなとは思っているわ」
その言葉を待っていたかのように僕と藍は相沢さんに向かって身を乗り上げようとする。
「実はさ」「実はね」
演劇部入部についてのいきさつを相沢さんに伝えた僕は、
「だから僕たちに演劇を教えてくれないか?」
すると相沢さんは一瞬苦そうな表情を浮かべ、
「私は演劇は教えられるものではないと思っているわ」
「そんなぁ」
「まだその高宮先輩?にはまだ話してないんでしょ?あなたに本当に演劇の熱意があるならきっと大丈夫よ。私は少なくとも演劇は技術なんかより思いの方が重要だと思っているから」
「そうよ、その熱意があれば賢治なら大丈夫よ」
「相沢さんの話には関心するけど藍の発言には予想外だったよ」
「あら、私だって誰かを応援することはあるわよ?」
そういうと藍は口元を上げ静かな笑みを作った。
教室に戻ると初めてのHRが行われた。
まぁ一人一人の自己紹介が少しで長谷川先生のありがたーいお話が大半だったけどね。
そんな感じでHRも終わり帰路につく生徒や部活動を見学しにいく生徒は足早に教室を出て行った。
そして僕もその中に混じり演劇部の部長へ交渉に向かおうと荷造りを行っている。
「じゃ、僕ちょっと高宮先輩を探しにいってくるね。相沢さんと藍は?」
私たちは教室でもう少しお喋りをしているわ。他に残っている子とお話もしたいから」
「わかった。じゃあ先に行ってるから」
そう告げ僕は高宮先輩を探すために教室を後にした。
三年生の教室に行くことに抵抗を感じた僕は今朝行った部活棟まで足を運ばせていた。
「いざ入るとなると緊張するな。・・・よしっ!失礼します!」
勢いよく扉を開け部室の中をのぞくと二人の人影を見つける。
あれ、演劇部ってもっとこう大所帯だと思ったんだけどな。
僕に気付いた女の子、ポニーテールの似合う子が僕に近づく。
「もしかして新入生!ってことは演劇部希望なのかな?私は二年の上田ナナっていうんだ。君は?」
「一年B組の星野賢治です。高宮先輩に用があって来たんですが・・・」
「呼んだか?」
ひょいと物陰から茶髪気味の俗にいうイケメンが顔を出しこちらを見つめる。
「俺が演劇部部長三年A組の高宮だが?お前誰だ?」
「一年の星野君だって~。演劇部希望者さんだよ!」
「ええと、星野賢治って言います。演劇部に入部しに来ました」
改めて入部を告げると高宮先輩は目を輝かせて
「そうかそうか!じゃあこの入部届に名前とクラスを記入してくれ!」
・・・あれ?
「先輩」 「何だ星野」
「演劇部って経験者しか入部出来ないって聞いたんですけど、素人の僕が入っても大丈夫なんですか?」
僕がそう言うと高宮先輩と上田先輩は驚いた様子で互いの顔を見る。
「そんな話あったっけ?」「そんな話あった?」
高宮先輩が視線を僕に戻し真顔でこっちを見ながら、
「星野、実は我が演劇部は今俺実質俺とナナの二人だけってことになっている。
今年一年生が入らなければ廃部ってやつだ。」
「だから星野君が経験者でも素人さんでも私たちは大歓迎だよ!」
「そ、そうなんですかっ!」
「そうだ。だから入部の事は一旦置いておいて教室戻って新入生捕まえてこい!」
藍と相沢さんを呼んでくれば部長も満足だろう。そんなことを考えながら僕は来た道を逆に進んでいった。右手に入部届の紙を手にしながら。
どうもこんばんわ作者です。これを読んでいる方がおはようと言っても僕はこんばんわと叫びます。四話まで書いていまだに本編である異世界に主人公を飛ばせてないことに憤りを感じています。正直異世界にいけるのは6話か7話あたりからかなと思っています。よくよく考えるとこれも焦らしプレイですよね、今すぐじゃなくて次回次回へと引きずる感じ。もうなんか読者に見捨てられたのではないかとすら錯覚してしまう作者であります。一日で4話も更新をしている作者ですがまあいけそうです。ネタは熱いうちにかけって言うしね。最後に、四話まで辛抱強く読んでいただいてる読者様に感謝感謝です!では!