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我が家のアイドルは曾祖母

曾祖母というのは、当時まだ国際的でなかった日本では珍しくクォーターであり、また外国の血が過半数以上の逆クォーターであったがために、日本生まれの日本育ちで日本語しか話せもしないのに異人だなんだと人から距離を置かれた生活を送っていたらしい。


曾祖母には日本人の祖母(つまり私から五代前)と年の離れた兄しかおらず、両者とも両親の詳しい話をしないまま亡くなったので自分がどこの国の血をついでいるのかは謎だという、どこぞの少女漫画の主人公みたいな生き方を地でしてきた人であった。



そんな曾祖母はたまたま家にお見えになったお兄さんの学友に見初められ、当時爵位を受け継がれたばかりで婚約者もいらっしゃった子爵さまと大恋愛の末結ばれたという、これまた少女漫画顔負けの過去をお持ちになる、ほりの深い顔立ちに少し茶色がかった金髪の、年を取られてもかつての美貌を感じさせる穏やかな方だったそうだ。


らしいやそうだという伝聞ばかりなのは、私が三つの時に曾祖母が亡くなったからであり、全くではないにしろあまり曾祖母のことを覚えていない私に父や母が事あるごとに色々な話をきかせてくれているからである。


子爵だった曾祖父は亡くなる直前まで曾祖母と睦まじく、またそんな二人を見て育った祖父も祖母のことを大事にしており、そして父も以下略である。


そんなラブラブな夫婦を間近で二組も見て育った私の名前は香月桃花。桃の花が大好きな曾祖母に名付けられた高校生である。


祖母も母も純日本人のため、ちょっとしっかりした顔立ちに真っ黒な髪は胸の下で毛先がくるんと丸まって私のお気に入り。


そんな中で唯一曾祖母を感じさせるのは瞳くらいでしょう。

青ともいえず緑ともいえない不思議な色合いの虹彩は少し光に弱く不便ではありますが、これも私のお気に入りです。



ただ一つ困ったことが…





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