ラン!ラン!ラン!!
たいていの不安や悩みは走ることで吹っ切れる。
奴らは足が遅い。カメ並みだ。
どんな不安や悩みでも、僕の足があればぶっちぎってみせる。その自信がある。
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古代より、狩りに、生存に走ってきた僕らの遺伝子は、同じ場所にとどまり続けることを知らない。
走り続けなければ、僕らは安心を手に入れることはできないのである。
かつて、僕はマグロを笑った。
寝ても覚めても遊泳し続けなければ命が途絶えてしまうマグロを笑った。
でも、気づいた。僕もマグロとなんら変わらなかった。
僕らは悩みや不安に追い立てられて、一生走り続ける。
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今、僕は走っている。全速前進、ビュンビュン駆ける。
風を切り、そして風に乗る。
心拍数が上がっている。いつもなら、悩みなど、とっくのとうにぶっちぎっている。
しかし今日の悩みは少しばかり足が速いようだ。
むしろ、僕が速く、早くと駆ける度、悩みがスピードアップして迫ってくる。
だが僕には絶対の自信がある。
この角を曲がるとあと家まで数百メートル。
最後の直線を走り切り、家に着くころには悩みは消える。確信している。
僕は走った。走って、走って、走った。全速力で家にダイブ。しかし足は止まらない。
ドアを開け、靴を脱ぎ捨てまだ走る。廊下を抜けてすぐ左手のドアを開ける。
ガチャ!
大急ぎでズボンとパンツを同時に脱ぎ捨て便器に座る。
「フー、間に合った。」
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ほらね。たいていの悩みは走ることで吹っ切れる。




