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③堕女神の工程  作者: 邑 紫貴


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堕女神の工程2


野々ののせ 朱理しゅり……真面目に生きてきた。

何が悲しくて、こんな人生を……?


「……ん……」

朝、目が覚める。

いつもより早い時間?目覚ましは、まだ……?

時計は、いつもの時間より5分過ぎている。危なっ……?!

布団に、綺麗な顔で……寝ている男。

「……蒼……こっ……この、ボケがぁっ!」

学校では、クールな生徒会長。

海乾みかわ あおが、人のベッドに入り込んで……寝ている。

「ううぅ~~ん。おはよう」と、爽やかな笑顔。

「出て行け!何故、ここにいる?」

「え?だって、朱理の胸って……丁度いい枕。柔らかくないのがいい……」と、一言余計だ!!

「で・て・い・け!!」

そう、私の胸は……小さい。

だが、何の問題が??蒼には、関係ない話だ!!


蒼を追い出し、ドアにもたれる。

いつも、思う……どこから入ったんだ??

窓は、鍵がかかっている。追い出す時に、ドアにも鍵はかかっていた。

密室……に、奴が現れるのはどうしてだ?

とにかく、ロスした時間を取り戻さないと!

急いで支度し、台所に向かう。

「……ねぇ、蒼が私の部屋にいるのは……どうして?」

「まぁ。知らない顔してあげてるのに!」

「か……母さん??私の部屋の鍵、蒼に渡したの?!」

母は、ニヤリ顔。

「まっ、白々しい!くすくす……蒼クンなら、母さん大喜びよ!」と、会話がずれている。

「か・あ・さ・ん??質問に、答えて!!」

ぶうっ……と、いくつの子?見たいに、口を尖らせ。

「渡してません~~。あなたが、招いてるんでしょ?」

だと?!

「……父さん!何とか、言ってよ!!」

「……蒼クン。いつ、家を開けようか?いつでも、協力するよ?」。

家族に紛れ……普通に朝食を取っている蒼に、父はご機嫌の笑顔。

「……この……おやじぃ~~~~!!」

「もう、夫婦の喧嘩は犬も食わないのよ?」と、のんきな母。

うんうん……と、うなずく父と蒼。

「蒼、あんた……彼女がいるでしょ!!」

そう、綺麗な彼女がいる。

「蒼クン、本当なの?」

母の真剣な顔。

言ってやれ!私に、近づくなと!

「……いくら朱理の胸が小さいからって……」

【ガクッ……】

ち……小さい……って……今、今……そんなこと……

「あぁ、それは……しょうがないな。蒼クン、母さんも成長が遅かったが……育つ。少し、待ちなさい。いいかい?彼女は、3人までだよ?」

この、親は!!

「楽しそうだね~~」と、おばあちゃん。

母……「私も若かったら……」

父……「母さんは、若いよ。どう?二人目……」

おばあちゃん……「揉んでもらえ?でかくなる……」

…………。

「父さん、私……ここの子なの?」

私の質問に母が答える。

「あれかしら~~?適当な病院で、……あの人……やっぱり……子供間違えたのかしら?」

父も笑いながら。

「あぁ、あれ!うちの子にしては、賢そうだったから……」

そして、二人が私の顔を見る。

「ね、あの時のお母さんに似てない?」

「あぁ、5歳ぐらいから思っていたんだ。」

…………。

冗談……だよね??

「親類の誰にも似とらんね~~」

いや、年末やお盆で……みんな笑ってたけど……本気??

食事も進まないうちに、時間が来る。

「ま、いいか!」

「ね、子供は……確か……付いてた記憶なんか……ね?」

なんでやねん?!!

呆然とする私を、蒼が引きずっていく。

「……いってきま~……す」

こんな毎日が……続く。

その隣に……蒼が増えた。まさか、本当は……蒼が子供??私の家は……


【チュ……】

へ……?

頬に、柔らかい……まさか……

「何、しやがった!!」

【バシッ】

奴の頬を、思いっきり叩く。

「……はぁ……はあっ」

怒りに、蒼を睨みつける。

「すっきりした?」と、笑う。

……すっきり……した??

「大丈夫だよ朱理……」

【ホッ……】

何か、つまっていたものが……取れた感じだ。

「蒼、あり……」

「朱理の貧乳は……大きくなる予定だろ?なんなら、俺が大きくしてやろうか?」

……の、大丈夫??

あぁ、私がバカだった。

いいわ……他所の子だろうが、乳が小さかろうが……気にしない!!

この、爽やかな顔したハラ黒……め!!

「蒼ぉ~~。おはよう♪」

彼女の登場……大園おおぞの 恵理夏えりかさん。

同じクラスだ……。綺麗な顔で、クラスで目立っている。

タイプが違う……し、ちょっと……苦手。

「じゃ、蒼……。私は邪魔だろうし先に行くわ。」

しかし……何でいつも家に来る……?あぁ、朝食か。

蒼は、最近向かいのコーポに引っ越してきた。

独り暮らし……。彼女に作ってもらえばいいのに。

お腹を空かせた蒼を、母が拾った。それから、食事は何故か一緒だ。

狭い敷地にコーポが建った頃、家族は文句を言っていたのに……。

あれ?まさか……蒼、窓から??でも、窓には鍵がかかって……

はぁ……ため息が出る。


「委員長、おはよう……朝から、ため息?」

「加菅くん、この間はありがとう。」

荷物を持ってくれるなんて、紳士よね……。

ん?視線を感じ、加菅くんの隣を見る。

「……おはようございますぅ」と、泣きそうな顔の女神が挨拶してくれる。

あぁ……最近、付き合い始めたのよね。

「おはよう、伊住院さん。」

変に言い訳しない方が、いいかしら?

面倒ね……付き合うって。

「浩くんは、私の!!」

「うん、知ってる。」と、ニッコリ。

「秋、ヤキモチ?」

「……ぐっ……」

羨ましい……かも?


「離せ!ここは、学校だ!!先生のくせに、てか……大人だろ?!あぁ、ウザイ!!」

校門で騒ぐ、女の子……

「奇利……と、あいつか。」

転校生を追いかけるように、産休の代理で来た……桃字もものじ 利付りつき先生。

大金を当てたとか、言っていたが……。

このグループって……楽しそうでいいわね。

「委員長。あのさ……生徒会長って……」

蒼……?

女神は、先生と葉山さんの2人のやり取りを見学している。

何故か、メモを取っている……。

「委員長?」

「あぁ、蒼……のこと?……私、何も知らないわ。」と、本当のことを言った。

が、そこへ後からゆっくり来ていた二人が到着。

「俺が、何?」

学校モードの、クールな蒼。

……っけ!吐き気がする。

加菅くんは「悪魔に、魂取られるぞ?」と、苦笑い。

……?悪魔……?

「ふふっ、浩ったら……くすくすくす……相手、してないからって……ふふっ。今からでも、イク?」

……アクマ……?

「黙れ、オヤジ!秋に、変なこと教えるなよ!!」

私を取り残し、騒がしい外野。

「例えばぁ~?そうね……ふふっ。アレかしら。縛られたりしたのかなぁ~~?」

「……ぐっ……やっぱり、お前か!!」

何を思い出したのか、顔が真っ赤……


「……朱理、後で生徒会室に来いよ。」と、真面目な顔の蒼。

ムカッ……何か、イラつく。この作った顔、嫌い!!

「イ・ヤ。用事がない!」

騒がしいその空間から、離れて歩く。

蒼は、彼女がいる。楽しそうでいい……。

私も、何かを求めるわけじゃない。

けど、何かに縛られているように感じる。何に……?

考えるのが、面倒臭い!!

はぁ……また、ため息。




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